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瞑想世界252

美しい破壊とは?

僕は尋ねた。





「改めて尋ねるが、人間存在は魔境で絶対死を迎えると、どうなるのだ?」





田村が答える。





「カオスの坩堝になると言うか、魔境そのものの増殖を助ける、構成要素になるだけだろう」






僕は嘆息しながら言った。





「カオスの坩堝の一部になり、殺戮装置となるのか?」





田村が言った。





「哲学的思弁をものすれば多次元宇宙では常にエロスとカオスがロゴスの領域の中で陣取り合戦をしていると考えればつじつまが合うだろう。星と宇宙空間とワームホールの三位一体構図に当て嵌まるじゃないか」





僕は頷き言った。





「でも人間存在は全く無力でカオスの坩堝に太刀打ちは不可能ではないか?」





田村が答える。





「だが、瞑想装置になれば力が拮抗し、対抗出来るようになるんだ。慕情のままに村瀬を追い掛けた成美ちゃんは、その破壊の様子を目撃している筈なんだ。そうだろう、成美ちゃん」





成美ちゃんが証言する。





「私は見ました。村瀬さんを感じさせる力強いエネルギー体が真っ黒な空間を凄まじい力で破壊するのを」





田村が己の理論を証明するべく言葉を添えた。





「だから村瀬たる瞑想装置の破壊は美しく見えたのだと俺は思う」





僕は言った。





「悪魔たるカオスを消滅させる美しい起爆か?」





田村が言った。





「そうだ」


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