表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
250/270

瞑想世界250

いえ、好きだから許したのですと、成美ちゃんは言った。

無遠慮に田村が質問を重ねる。





「変な話し、男女の関係は当然有ったと思うのだが、それを話ししてくれないか?」





成美ちゃんが率直に答える。





「それは当然ありました。ただあの人は優しい反面、セックスには非常に冷酷だったのです?」





田村が不審がる。





「と言うと?」





成美ちゃんが悲しげに答える。





「余りにも身勝手なのです。隙さえあればどこでも押し倒して来て、レイプさながらの事が終わると、泣きながら謝る。それの繰り返しでした」





田村が言う。





「病的だな」





「そうです。あの人は病んでいました。でも泣くあの人を見ていると、私はあの人が余計愛しくなり、レイプまがいの性交にも耐えていたのです」






田村が感想を述べ立てる。





「俺の前で瞑想について激論するあいつは、男気があるだけで、そんな女々しい一面などおくびにも出さなかったがな」






成美ちゃんが言う。





「あの人は病んでいました。でも私はあの人のそんな側面も大好きだったのです」





田村が否定する。





「でもあいつは細やかで優しい分、異性にはモテたよな。いつも可愛い子と談笑していたものな」





成美ちゃんが言った。




「村瀬さんは誘われると断れないと言っていました。でも多分自分の異常とも言える性欲処理に使っていたと思います」





僕は尋ねた。





「それを成美ちゃんは許していたの。やきもち妬かなかったのかい?」





「可哀相な人だと思いました」





僕は喚いた。





「でも好きだったら、そんなの許せないよな、普通?!」





成美ちゃんが言った。




「いえ、好きだから許したのです」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ