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瞑想世界247

村瀬さんの心の移り変わりを、分かる範囲内で話しするわと、成美は言った。

成美ちゃんに僕は質問した。





「心ここに有らずで、何処まで行っても愛する人に自分の気持ちが伝わらないから、成美ちゃんは村瀬の分身達にその心を求めるのではなく、瞑想装置という未知なるものに村瀬の心の在りかを求めたのか?」





息をつき、成美ちゃんがしみじみと答える。





「私は無限とも言える多次元宇宙を村瀬さんを求めて位相転位を繰り返したのだけれども、結局私は村瀬さんという男性とは心を一つに出来なかったのよ」




田村が含めるような間を置き言った。





「諦めた瞬間までの村瀬の心の状態というか心理描写をしてくれないか?」




僕は田村に対して抗議した。





「そんな質問は傷付いている成美ちゃんに失礼じゃないか。田村?」





田村が抑揚の無い声で僕の言葉をいなす。





「いや瞑想装置の何たるかの真髄に近寄れる話しを俺は期待しているのだ?」





何か意を決するように成美ちゃんが言った。




「分かったわ。私に分かる範囲で村瀬さんの心の流れというか苦悩をお話しするから、聞いて頂戴」


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