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瞑想世界221

僕は自嘲ぎみに微笑んだ。

人間存在の作り出した、価値観など宇宙の実存の意味の前には余りにも無力ではかないものと言える。





横にならしてしまえば何も無い、正に無に等しいものと言い切れる。





ならば自分の肉体が在るが無いという実在感の本、今ここにあるその意味を、人間存在の尺度から抜けて考察するアプローチの意味はあるのか?





あると僕は判断する。




身動き一つせず、僕は考え続ける。




在るが無いという実存の本、瞑想装置は永遠であり、その存在は無に帰さない。





無に帰さないからこそ、瞑想装置は単一の時空間の中で、無機質に美しい破壊をものしているのだろう。





僕は口元をすぼめ独り自嘲ぎみに微笑んだ。





人間存在が作り出した神のイメージと、瞑想装置は余りにも掛け離れている。





破壊神たる瞑想装置は人間存在からすると悪魔の化身としか呼べないものだろう。





だがそんな価値観の押し付けも、瞑想装置は見向きもしないのだ。




瞑想装置は瞑想装置であり、それ以外の何者でも無いのだ。





ふと僕は思った。






瞑想装置は本当に村瀬なのかと。





村瀬は瞑想装置で、瞑想装置は村瀬で、村瀬が瞑想装置であるからこそ村瀬で、瞑想装置が村瀬であるからこそ瞑想装置で。






そんな永遠遡航とも言える問い掛けにも解答は当然無い。





謎でしかない。

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