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瞑想世界208

聞かれても構わないじゃないか。今はとにかく成美ちゃんへのメッセージ伝達が最優先だろうと、田村が言った。

通信瞑想による僕らの成美ちゃんに対する呼びかけは続く。





「成美ちゃん、村瀬は見付かったのかい?見付かっていなければ、一人で捜すよりも、三人力を合わせて捜した方が効率が良いと思うけれど、どうかな?」





田村が僕の呼びかけに符牒を合わせ、自分なりのメッセージを送る。





「成美ちゃん、一人ぼっちは寂しいでしょう。寂しかったら応答してくれないかな、成美ちゃん」





僕らの通信瞑想が広大な次元宇宙の狭間を静かに音もなく行き交って行く。





その様が僕には手に取るように分かる。





田村が僕に尋ねて来た。





「成美ちゃんから応答は有ったか?」






僕は答えた。





「無い。ただこの通信瞑想を村瀬も聞いているのだろうか?」





田村が言った。





「聞かれても構わないじゃないか。今はとにかく成美ちゃんへのメッセージ伝達が最優先だろう」





僕は頷き答えた。






「そうだな」

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