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瞑想世界203

精一杯の明るさを僕は演出する。

瞑想装置から脆弱なる人間存在への戻しに、僕は悩む。





激しい頭痛に苦しみながら、僕は歩を重く刻んで行く。




その苦痛を僕は田村に訴える。





「まさかこんな弱点を攻められるとはな。未完成な瞑想装置にとっては正にこのポイント攻略こそが命取りになるからな。畜生、嫌になるぜ」






田村が懸命に僕を励ます。





「頑張れ」




僕は言った。





「お前が死んだら、俺も多分死ぬぞ。だから俺を一人ぼっちにしないでくれ」





田村が間を置いて答える。





「分かった。お前を一人ぼっちにはしない。だから頑張れ」




溢れ出る涙を流すに任せ、僕は言った。




「村瀬もこんな風に弱点があるならば攻略は楽なのだがな」





精一杯の明るさを演出する僕の冗談を聞き、田村が力なく笑い言った。




「そうだな」


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