瞑想世界185
人間存在の二元論を無視した、単一の蓄積された膨大なる質量として宇宙を破壊する呪いのエネルギーとは?
僕は言った。
「朝鮮人差別に対する呪いが宇宙を滅亡させるわけか…」
田村が答える。
「差別は罪の無い人間を、それこそ何十億人にも渡って大量虐殺しているからな。その呪いのエネルギーは膨大なる質量を形成しているのは予測出来るわけさ」
僕は答えた。
「村瀬一人の呪いではないと言う事か?」
「そうなる」
僕は首を傾げ言った。
「しかし、人間の呪う力が宇宙を滅ぼすエネルギーになっているのならば、宇宙を動かしているのは人間のエネルギーという事になるのか?」
田村が否定した。
「残念だがそれは違うと思う。蔓延する無に対するそのエネルギーの単純計算された質量の問題だと思う。言い換えれば、その呪いのエネルギーが無の蔓延する異相で力をなしているだけで、それが人間のエネルギーでも、他の生き物のエネルギーでも構わないわけさ」
僕は言った。
「破壊するエネルギーならば、種別は人間の怨みという二元論を排除して、関係なく単一のエネルギーとして純粋に在り、凄まじいエネルギーを持ち、破壊性を持つわけだ」
田村が頷いた。
「そうだ」




