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瞑想世界180

呼びかけ続けるしか道は無いだろと、田村は言った。

僕は一つ息をつき言った。





「しかし、田村…」





田村が怪訝な顔付きをして答える。





「何だ?」





僕はしみじみと田村の顔を見詰めながら言った。





「俺達は村瀬や成美ちゃんを救出するために、その友情や愛の為に、二人に呼びかけて来たわけだ。それは闘いではなく、概ね呼びかけの連鎖である事は間違いなく、しかしその呼びかけにも、二人は応じた事が無い。でも俺達の二人に出来る事は精一杯の呼びかけであり、けして闘いではないと思うのだ。だから俺達の彼らに対する闘いは、闘いではなく呼びかけだと俺は思うのだが、どうだろう?」




田村が恭しく頷き答えた。





「俺もそう思う。闘いという言葉の選択は間違っている。呼びかけだ」





僕はおもむろに言った。





「その呼びかけに二人が応じてくれる時があるのだろうか?」





田村が言った。





「それを信じて、呼びかけ続けるしか道はないだろう」

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