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瞑想世界146
ジャンプに成功し、成美ちゃんの心をキャッチした。
人間への退化?を実感しつつ、僕らはその劣化をを思い切って、ほうり投げるように、次々とジャンプに成功した。
生還し、隣にいる田村に僕は確認を取った。
岩場から灯台の方に歩を進めながら、田村が答える。
「成美ちゃんの息吹を感じる。お前はどうだ?」
僕は成美ちゃんの心に支点を合わせ、遠隔瞑想を試み、それに成功した。
「どこにいるのかは分からないが、成美ちゃんの心をキャッチしたぞ」
田村が間を作るように息をつき言う。
「俺は、成美ちゃんの傍にいる村瀬の影をも感じるのだが、これは罠かもしれないぞ」
眉をひそめ僕は言った。
「何の罠だ?」
「分からない。成美ちゃんに会いに行くか?」
しきりに頷き僕は答えた。
「行くしかあるまい」




