表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
123/270

瞑想世界123

それが救いなのさと、村瀬は言った。

爆裂を免れ、アガティスの石ころが静かに宇宙空間を漂っている。





アガティスの石ころが星を見詰めると、星は爆発して行く。





恒星爆発は他の星を巻き込み、まばゆいばかりのプラズマ光線を発する。





音の無い恒星爆発を見詰めながら、村瀬たるアガティスの石ころは哄笑する。





アガティスの石ころの中で会議が開かれる。




出席者は僕、田村、村瀬、成美ちゃんだ。




先陣を村瀬が切る。





「アガティスの石ころは全ての生命の起源なのだ」





田村が反論する。





「アガティスの石ころが、例えば人知れない路傍に在ったとして、それを蹴られたら、全宇宙は破滅するのか?」





村瀬が答えた。





「その通りだ」





僕は強く否定した。





「そんなのは嘘だ。そんなのが真理な筈が無い!」




村瀬がうそぶく。





「その石ころを蹴る破滅が逆ユートピアの唯々なのだ」




成美ちゃんが泣きながら言った。





「私が石ころを蹴り、宇宙が破滅してしまったら、私は村瀬さんを愛する事は出来なくなるのですか?」





村瀬が冷笑し答えた。




「それが救いなのさ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ