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瞑想世界116

宇宙空間を漂いながら、僕は自身のドッペルゲンガーに魅了されて行く。

唐突に僕の目の前を黒い影が過ぎった。





その影は僕自身の影であり、その影が暗黒の宇宙空間を形作るもどかしさに僕は困惑する。




僕自身の黒い影が華氏三度に統一された苛烈な宇宙空間の構成要素ならば、それは暗黒の宇宙空間としての僕のドッペルゲンガーであるのか?




邪悪とも言えるその影は、僕の明らかなる分身であり、村瀬に対する友情を嘲笑う存在でしかない。






それは邪悪という要素で村瀬の存在とリンクしており、そのドッペルゲンガーを認識肯定する事は、僕の善意の全否定となる。




分離している善と悪。




暗黒の宇宙空間で、その黒い影としての分離体は、美しい悪の華を咲かせて、黒光りしている。





その邪悪なる色合いに魅了されれば、それはそのまま暗黒の宇宙空間への水平移動であり、それ以外の何者でもないわけだ。





存在論としての邪悪な美しい暗黒の宇宙空間は、是も非もなく美しく、光輝く漆黒の空間は星々の母なる大地でもあり。





それが僕の黒い影のドッペルゲンガーの息吹ならば、その邪悪は正に破壊としての創造に他ならないのも又事実だろう。





その邪悪なるドッペルゲンガーの出現に僕は戦慄すると同時に恍惚たるものを感じている。




それは新たなる戦闘意欲への渇望であり、絶対無二の殺意であるのを僕は感じ、暗黒の宇宙空間を静かに漂っている。




僕自身との闘いこそが村瀬への友情ならば、それは邪悪なるもののメビウスの輪的な表裏一体の世界であり。





自身との闘いこそが村瀬への友情としての殺意だと、僕は思った。

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