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瞑想世界11

僕の網膜に激烈なる痛みが走った。

手の平を胸に当て、田村に見守られながら、僕は瞼を閉ざし、三回深呼吸をした。





すると、りんごの右回転するチャクラが現れた。





その進行を僕は田村に伝えた。





「りんごが現れたぞ」





田村が頷き言った。





「それに恋をするんだ」





僕は右回転するりんごに恋をする為に、初恋の情景を思い浮かべた。




小学生の可愛い女の子と歩きながら、話をした甘酸っぱい記憶が甦って来る。





何をどのように話せばいいか分からない、もどかしい恋の予感に胸がときめく、あの瞬間。





その記憶が不意に音色となって、右回転するりんごのチャクラに吸い込まれた。





その音色のままに僕は右回転するりんごのチャクラを回転させて行く。




すると黒い膜がはるように僕の視界が閉ざされ、その暗黒の中で、右回転するりんごのチャクラが点となって消失した。





僕は黒い膜に目隠しされたまま、その状況を田村に伝えた。





「黒くて、何も見えないぞ!」




田村が言った。





「音色は聞こえるか?」




「聞こえる」





「それに耳を澄ますんだ」





僕は言われた通り、黒い世界の中で流れる甘酸っぱい音色に耳を澄ました。





田村が尋ねて来る。





「何か変化は現れたか?」





僕は答えた。





「いや、まだだ」





答えた直後、甘酸っぱい音色が青いビー玉の像を結び、それが膨張しながら黒の世界を侵食し始めた。





その直後、僕の目に激烈な痛みが走り、僕は声を限りに叫び声を上げた。





「痛い!」

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