☆くじ引き☆
男子用と女子用のくじ引きの箱がみんなの前に置かれた。男女別の出席番号順に並び、 1人ずつくじを引いていく。
『神様。一生のお願いです。健太と一緒にしてください!』
同じことを何度も何度も願った。ついに私の番になりくじを引く。
『神様!!!お願いします!!』
ガサガサ。
これだ!!!
まだ番号を見ちゃいけないきがして、健太にも、紅葉にも…誰にも見せたり、言ったりせず、 そして、誰にも番号を聞かなかった。
「まだ引いてない人はいないか?」
「「いませーん!!」」
これもまた、驚くくらい声が揃っていた。
「1番の人。起立!」
す。っと、『1番』の紙をもった男子と女子ご立ち上がった。
「お〜!」
皆の歓声と、拍手が部屋を騒ぎ立てる。
2、3、4、5・・・・次々にペアが作られてゆく。
「16番。起立!」
春彦が立ち上がった。だけど、女子が立ち上がらない。
「おーい。16番の女子誰だよ。
『本当だよ。16番誰?!...ん?…まさか…!!』
私は、握りしめていた紙をひらいた。
"16"
何度も目をこすった。でも、やっぱり"16"だった。逆さまにしてみたけど、91なんてあり得るはずなく、私はしぶしぶたち上がった。
私が立つと、周りが『え?』という表情になった。
「おー!」
ワンテンポ遅れて皆がわざとらしいような歓声と拍手をした。
「17番、起立!」
その時立ち上がった二人は、
健太と紅葉だった。
なんで……どうして…よりによってこの二人なの………