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太陽くんは、男の子  作者: 浅華
眩しくて暑い夏

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20/24

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「せっかくだからさ」


部屋に入ってすぐ、久我がエアコンのリモコンを置きながら言った。

「チームに分かれて採点バトルしない?」


「いいじゃん!」

陽翔くんがすぐに乗る。


「最高得点の二人分を比べて勝敗決めよう」


「じゃんけんで決める?」

彩音ちゃんが言う。


結局、


久我・澄

陽翔・彩音


のチームになった。


どうやら、いつも久我くんと陽翔くんの二人でカラオケに来ることがあるらしく、


罰ゲームも決まっているらしい。


「ルーレットで決めるから」


久我くんがスマホを見せる。


原色の色で区切られた丸いルーレット。


なかなか本格的だ。










歌い始めると、思った以上に盛り上がった。


彩音ちゃんは女性アーティストの曲をよく知っていて、安定して歌う。


陽翔くんは流行りの曲をさらっと歌いこなしていた。


点数も大体同じくらい。


この四人の中で一番上手かったのは、


久我くんだった。


陽翔くんも何曲かいい点数を出していたけれど、


久我くんはずっと安定して九十点前後。


最後は九十四点。


「えぐ」


「うま」


結果は


久我 94

陽翔 90

彩音 86

澄  83


まあまあの僅差で、澄たちのチームの勝ち。


点数が出るたびに一喜一憂して、


みんなでケラケラ笑った。


中学のときも、高校に入ってからも、


クラスの打ち上げでカラオケに来たことは何度かある。


でも。


こんなに笑って楽しいカラオケは、初めてだった。









「罰ゲームのお時間です」


久我くんがやけに真面目な顔で言う。


スマホのルーレットを回す。


くるくると、カラフルな丸が回って――


止まった。


「良いところを三つ言う」


澄はちらっと他の罰ゲームも見た。


・照れずに「愛してる」と言う(照れたらもう一回)

・変顔で一曲歌う

・恥ずかしいエピソードを言う


……うん。


負けなくてよかった。








「うーん、どっちから行く?」

陽翔くんが彩音ちゃんに振る。


「じゃあ私から」


彩音ちゃんはこっちを見た。

「澄のいい所三つ」


「びっくりするくらい優しい」

「一緒にいて落ち着く」

「可愛い」


「良い匂いがする!あ、ひとつ多かった」


「えっ!彩音ちゃん!?ありがとう〜!」

意外と照れる。


頬が熱くなっているのが自分でも分かる。


思わず彩音ちゃんにくっつく。




彩音ちゃんはそのまま久我くんを見る。

「次は久我ね」


「久我は……」


少し考えて、


「意外と歌がうまい」

「ノリがいい」



「……毛量が多い」


「ぶはっ」


陽翔くんが吹き出した。


澄もつられて笑う。


「た、谷さーん!?」


久我くんの情けない声に、さらに笑いが広がった。









「じゃあ次は俺だね」


陽翔くんが言う。

「千景のいい所〜」


「しっかり頼むよ、ハル」


「いい所は〜」

少し考えて、


「髪の毛がフサフサで〜」


「フッ……」


彩音が崩れ落ちる。


「猫背だけど身長が高くて〜」


「いた!」


久我が陽翔の脇腹をつついた。


「はいはい!ゲームが上手いところ!付き合いがいいところ!ほら!」


「はいどうもどうも!髪の毛フサフサです!」


久我くんが、陽翔くんを睨む。

「ハル!次は白石さんの良いところだよ」


陽翔は澄の方を見た。


にこっと笑う。


「もちろん可愛いところでしょ」


わ、


「柔らかく笑うところ」


「あと字が綺麗なところ」


わ、わ……。


他意がないことは分かっている。


でも。


頬の熱は止められない。


イケメンってすごい……!


こんなふうに、さらっと言えるんだ。


「あ、ありがとう〜!!照れる!!」


彩音ちゃんに褒められたときよりも、


なぜかずっと顔が熱い。


澄はドリンクのコップを手に取る。


冷たいコップを両手で持って、


そのまま頬に当てた。


少しでも、この熱が引くように。









少し更新が遅くなりました^^;

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