表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/11

「来たぜキリスタリア!巡る陰謀!?」

今回は前編!

「へぇ〜!そんな事があったんですか!」

「まさか転生者とは…どうりでその様な力を持つわけだ。」


ツクル達は経緯や事情を説明しながらキリスタリア国に向かう。


「それにしてもクリモン?でしたっけ?もっとお話してみたいです!」

「オッケー!クラバー!ラッパこうもり!」


ツクルはラッパこうもりとクラバーを出す。


「どうも〜。」

「再び登場!」

「わ〜!可愛らしい〜!」


フォリナはラッパこうもりを撫でる。


「わっ!?へへ、いきなりこんな可愛い女の子に撫でられるなんて、人生何が起こるか分からんな〜!」


ラッパこうもりはデレデレになるが、ふとフォリナを後ろを見ると凄まじい怒りと嫉妬の形相で睨んでくるガリオがいた。


「あ、あぁ〜…も、もうええかな…」


ラッパこうもりは滝汗を流しながらフォリナから離れる。


「貴様…!フォリナ様の愛をもう受けたくないというのかー!万死に値するぞ!」


ガリオはラッパこうもりを追いかけ回す。


「ひょえ〜!?わいが撫でられてるのが気に食わんだんちゃうん!?」

「それはそれで許さん!だからどっちみち万死に値する!」

「どないせぇっちゅうねん!?」


ラッパこうもりはガリオの面倒な性格にツッコみながら逃げる。


「あははは!」

「ぷっ、ぷぷっ…」

「ふふっ、元気がよろしいですね。」

「ラッパこうもりさん、頑張って〜。」

「助けてや〜!?」


ツクル達はその様子を微笑ましく見る。


「と、話をしてる内に着きましたよ!」


ツクル達はキリスタリア国の門の前に着いていた。


「はぁ〜…これはなんと大きい…!」

「サンドワームはん、わいの頭の上に乗り。」

「ギュル〜。」


ラッパこうもりはサンドワームを頭の上に乗せる。


「では、お城に向かいましょう。」


ツクル達はフォリナの案内で城に向かう。


「おっ!フォリナ様!」

「お出かけに行ってたんですか?」

「ごきげんよう。」


フォリナは通りかかる人々に挨拶する。


「ただいま戻りました!」

「お帰りなさいませフォリナ様!ガリオ殿!」


城の前に着くと、フォリナは門番に挨拶をし、入っていく。


「この方達は私のご友人です。城にお招きしてもよろしいですか?」

「この者達は我々を助けてくれた。どうか通してくれ。」

「ははっ!どうぞお客人!」


門番はツクル達を通す。


「結構フレンドリーなんだね!」

「このキリスタリア国は様々な国の代表者なんかがよくサミットなんかの集まりに訪れる国なの。私も貴族時代、親についていって、この国に来たことがあったわ。それにクリエ国とはとっても仲良しだからね!」

「わいらを見ても怖がらんし、結構ええ国やな!」

「そうですね!」


ツクル達は城の中に入る。


「このお城は貴族の皆様の憩いの場ともなっているんです。」


大広間ではかなりの数の貴族が集まっていた。


「もちろん、一般人も入ることが可能です。さ、そろそろ私のお父様とお母様、それにお姉様がいる王室ですよ。」


フォリナは王室のドアを開ける。


「ただいま戻りました!」

「お〜!フォリナ〜!」

「お帰り!」


そこにいたのは人が良さそうな中年男性とフォリナよら少し背が高い女性、そして威厳を感じる大人の女性がいた。


「紹介しますね!こちらがこの国の王で私のお父様、「ゴルド・キリスタリア」。そしてこちらが私のお姉様でこの国の第一王女「メリナ・キリスタリア」。そしてこちらが女王で私のお母様、「シルバ・キリスタリア」です。」

「フォリナ。こちらの方々は?」

「サンドワームに襲われそうになったのを助けてくれた人達です!とっても不思議なモンスターを友に持っているんです!」

「こんにちは!総三ツクルって言います!」

「ど、どうも!アリアと申します!」

「わい、ラッパこうもり!よろしゅうね!」

「クラバーと申します。不束者ですがどうかよろしくお願いします。」


ツクル達は挨拶する。


「何?サンドワーム?」

「ギュル〜。」


ラッパこうもりの頭の上に乗っているサンドワームは声を上げる。


「サンドワームにしては小さくないか?それに襲ってきたんだろ?」

「実は…」


フォリナは事情を説明する。


「なんと…!その様な事が…!」

「凄い力を持ってるのね、そこのツクルって人!」

「これは興味深い…」


ゴルド達はツクルの能力に驚く。


「えへへ…お礼ならクリモンに言ってください。」


ツクルはキネウサギとイッスンハンマーを出す。


「どうも!」

「よろしくばい!」

「ほ〜!これは真か!?」

「とにかくフォリナ達を助けてくれてありがとう!お礼に今日行われるディナー会にいらして!」

「ディナー!?」

「美味しいもん食えるんか!?」

「お〜!料理の参考にしましょうかね!」

「え?金銀財宝は?」

「そんなもの期待するからもらえないぴょん。」

「その通り!欲張るとろくな目に合わんよアリアどん!」

「ガックシ…」


アリアは落胆する。


「奴らがそうなのですね?」

「はい。」


その様子を青髪の女性と部下の男がドアの隙間から覗いていた。


「(なんと忌々しい…!私の計画は必ず成功させます…!今夜のディナーを楽しみにしてなさい…!)」


青髪の女性は不適な笑みをこぼしながら心の中で呟く。


「え〜、それでは王様達とお近づきの印に、わいとクラバーのショート劇をお楽しみください!」


ラッパこうもりとクラバーはゴルド達と仲良くなるために劇を始める。


「なあおい、あんさん得意な事あるんか?」

「よくぞ聴いてくれました!実は私、ラップが得意なんです!」

「へ〜!そうなん?かっこいいな〜!じゃあやってみてや!」

「もちろん!お待ち下さいね〜…」


クラバーは皿を出す。


「はい、これを…ピーっと…」


クラバーは皿にラップをかける。


「はいラップ!」

「って…そっちのラップか〜い!?」


ラッパこうもりはずっこける。


「…。」


その場の空気が一転して地獄のようになる。


「これディナーショーでもやろうと思うんやけどどう?」

「「却下!!」」


ツクルとアリアは大声で反対する。


「何よ今のしょーもないコント!?王室でよくそんな事出来るわね!?」

「死刑になっても知らないぴょん!」

「そうじゃそうじゃ!だったらおいどん達の劇の方がまだ良か!」


イッスンハンマーとキネウサギは劇をスタートさせる。


「あ〜…暇だぴょん…何か面白いことないぴょん?」

「キネウサギどん、暇ならおいどんと遊ぶばい!」

「お〜!いいよ〜!何するの?」

「セミの鳴き声ごっこ!」


キネウサギとイッスンハンマーは壁によじ登る。


「ミ〜ン、ミ〜ン…」

「ぴょ〜ん、ぴょ〜ん…」

「馬鹿者!ぴょんと言ってどうする!セミはミ〜ンとかジ〜って鳴くもんじゃ!」

「あっ、そうか!ミ〜ン、ミ〜ン、ジ〜…ジ〜…ミ〜ン、ジ〜、裁判!」

「判決!罰金500万!これがホントのミンジ裁判!」


言うまでもないと思うがその場の空気は地獄のままだった。


「ディナーショーはこれで決まりばい!」

「バカなの!?ねぇバカなの!?くっそしょーもないコント2連続で見せられた私達の時間返して!?」


アリアはあまりのしょーもないコントにツッコまずにはいられなくなる。


「え?でもアリアどん、お金欲しいじゃろ?」

「これで大ウケして、大道芸人みたいにお金もらえるんぴょんよ!」

「この世の全てのお笑い芸人と大道芸人に謝りなさい!むしろこんなの金払われてやっと見れるレベルよ!?アンタ達が金払いなさい!」

「そんな事言うんやったらあんさんはどうやねん!」

「そうですそうです!ツクルさんとの劇を見せてくださいよ!」

「なんで私に矛先向くのよ!?ツクルも何とか言ってよ!」

「君達のお笑い…全然ダメだね。」


ツクルはプロデューサー気取りで立ち上がる。


「見せてあげるよ。俺とアリアの…」


ツクルはアリアの肩に手をポンと置く。


「真のお笑い劇ってやつを…さ。」

「そうそう!私とツクルの劇を…って、は!?なんでアンタやる気なの!?」

「俺達ツクアリが大爆笑かっさらってやるから覚悟しときな!」

「いやだからやるって言ってないし!?てかツクアリって何!?コンビ名!?ダサすぎやしない!?」

「ぷっ…ぷぷっ…」

「くっくく…!」


フォリナ達はツクル達の会話を聞いて笑いをこらえていた。


「やっぱりとても愉快なお方達ですね!」

「こんな面白い者達を見たのは初めてだ!フォリナよ、良き友人を持ったな!」

「ふふふ…」

「ダメ…!お腹痛い…!」

「フォリナ様があんなに笑っておられる…!悔しいが私の完敗だ…!」

「ギュル〜…」


サンドワームはそんな様子をじっと見ていた。そんなこんなで時間は過ぎ、ディナーショーの時間となった。


「皆様、今日はディナーショーに来てくれてありがとうございます!今日は盛大に楽しみましょう!」


貴族や一般人達が集まり、城の外の庭でディナーショー開催の合図がされる。


「うわ〜…!凄いな〜…!」


ツクル達は用意されていたスーツに着替えていた。


「見てみて!私のドレス姿!」


アリアはドレス姿になっており、ツクルに見せびらかす。


「似合ってるね〜!」

「でしょでしょ?ドレスなんか久々に着ちゃった!」


一方ラッパこうもり達は豪華な料理を見てよだれを垂らしていた。


「わ〜…!?美味そう…!」

「今すぐに飛びつきたい気分です…!」

「これ美味しそうだぴょん!」

「おいどん、よく考えたらハンマーだからご飯食べれんばい…」

「ギュルギュル。」


ツクル達はご飯を食べる。


「美味しいー!」

「ホント!美味しいわ!」

「楽しんでいらっしゃるようで何よりです!」


フォリナとガリオがやって来る。


「フォリナさん!ガリオさんも!」

「呼び捨てでいいですよ!」

「えっ…?でも…」

「せっかくお友達になれたんです!敬語も使わなくてオッケーです!」

「オッケー!分かったよフォリナ!ガリオ!」

「私の事を呼び捨てにしていいとは言ってないが…まあいいだろう。」

「私、この国が大好きなんです。」


フォリナは話しだす。


「みんなの仲が良くて楽しそうに喋ってる…私はそんな国をずっと続けたい…そう思ってるんです。」


フォリナは楽しそうな雰囲気に包まれている会場を見渡しながら言う。


「フォリナ…」

「フォリナ様〜!なんと素晴らしい考え!私ガリオ!いつまでもついていきます!」

「うふふ。ありがとうガリオ。」


しかし、その時だった。


「みなさ〜ん!ご注目〜!」

「ん?」

「何?お笑いライブ?俺達の出番?」


青髪の女性が現れ、会場の中央で声を上げる。


「ん?何や?」

「なんか騒がしかね〜。」


ラッパこうもり達も女性に注目する。


「何やあの人?えらい美人やけど…」

「な〜んか胡散臭そう…」

「同感ぴょん。」

「なんか鼻につくばい。」


ラッパこうもり達は美人ではあるもののどこか胡散臭そうな女性を見て露骨に嫌そうな顔をする。


「なんだなんだ?」

「あ、あの方は…確かこの国に住んでいる貴族の…」

「私は「ルズー・マダシ」。この国に住む由緒正しき貴族ですわ!」

「ルズーやってよ。」

「アナグラムしましょう。ルズー、ズル、マダシ、騙し。あ、なんかヤバそう。」

「由緒正しき?胡散臭すぎの間違いばい。」

「座布団一枚ぴょん。」

「さっきからうるさいですわよそこ!」


ルズーは陰口に耐えきれず思わず注意する。


「すんませ〜ん。」


ラッパこうもりは鼻をほじりながら謝る。


「(なんなんですのこいつら…!失礼にも程がありますわよ…)ゴホン!皆様!今からキリスタリア一家の本当の姿をお見せします!」

「え?」

「何言ってんだあの人?」


ツクル達はポカンとする。


「実は本日昼頃、フォリナ様がサンドワームに襲われました。」


ルズーはフォリナがサンドワームに襲われた事を話しだす。


「え?」

「そうなのか?」

「大丈夫だったの?」

「無論、この場にフォリナ様がいるという事は無事にその場をくぐり抜けたということ。ですが疑問に思っていただきたい。どうして砂漠に生息してるはずのサンドワームがフォリナ様の元に現れたのでしょうか?」

「ギュル…」


サンドワームはルズーをじっと見る。


「ギュル、ギュルギュル!」


サンドワームはラッパこうもりに話しかける。


「ん?どないした?」

「ギュルギュル!」


サンドワームはラッパこうもり達にこの場から離れるよう促す。


「何か言いたい事があるようですね。」

「よっしゃ!おいどんはツクルどんからバッタジンを出してもらうように言ってくるから先に行っとくばい!」


イッスンハンマーはツクルの元に行き、ラッパこうもり達はその場から離れる。


「私は偶然その場を目撃したのですが、サンドワームがその場に現れたのは…ある者が手引きしていたからでした!」

「え?」

「それは…」


ルズーはゴルド達を指差す。


「サンドワームが現れた原因!それは貴方達国王様達…つまりフォリナ様のご家族なのです!」


その場にいた全員は驚愕する。


次回「クリモン大活躍!陰謀を暴け!」に続く。











次回はクリモン大活躍!?ラッパこうもり達が力を合わせて頑張ります!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ