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エクリプスブラッド  作者: anyula
第1章:転校生ホルダー
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002:転校生は突然に①

とある女子高生、水原知美は朝から重いため息をついた。


「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜」


彼女が今座っているのは県立東麓高校2年4組の教室。ちょうど全生徒たちが登校し、ホームルームの時間が始まろうとしているときである。


「なんなの朝から?もしかしてトモ...振られた?」


気怠げな彼女に話しかけたのはクラスメートであり水原の親友の大谷玲香。中学からの腐れ縁というやつだ。


「そんなんじゃないよ... 今日の日直が私ってだけ。

てか振られたって何よ振られたって。彼氏なんていないってわかってるくせに」


「あらそうでしたっけ?ま、よりによって今日の日直になっちゃったのには同情してあげる(笑)」


一見嫌味な言い方だが、悪い気はしない。何故かは分からないが、それが彼女の魅力なのであろう。


そんなことより今日の日直である。普段の日直の仕事は事務作業程度なのだが、毎月1日は校舎裏の中庭の掃除を全学年の日直総出でしなければならないのだ。中庭は虫の宝庫なので死んでもやりたくなかったが、よりによって5月1日の日直にぶち当たってしまった...


憂鬱が普段は明るい性格の水原の頭を支配したその時、大谷がその憂鬱を全て吹き飛ばす一言を発した。


「そういえば知ってる?今日このクラスに転校生が来るらしいよ」


「てっ転校!?!? うそでしょ!?」


「...トモ、男に飢えすぎ〜引くわ〜」


「いや飢えてないよ!ていうか転校ってほんとに何事?高校で転校ってどういう...」


キーンコーンカーンコーン


彼女の言葉は無慈悲にもホームルーム開始のチャイムに阻まれた。


鳴り終わると同時に担任の福原栄一がご自慢のブランドスーツ姿で入ってきた。今時珍しい男性教師だ。


それぞれ気の向くままに駄弁っていた2-4生徒たちは奴が来たと言わんばかりに一斉に席に着き始める。特段厳しい教師というわけでもないが、クラスの統率は自然ととれていた。


「おはようございます、皆さん。今日の日直は...水原と渡だな。」


水原と共に名を呼ばれた渡宏平がこちらを見て苦笑いする。やはり1日の日直は憂鬱というのが全生徒の共通認識のようだ。


水原も一応、苦笑いを返しておいた。


「今日は出欠の前に... もう知ってる奴もいると思うが、転校生がうちに加わることになった。」


にわかにクラス全体がざわめく...が思ったよりも静かだ。


(やっぱり割と周知の事実だったりする...?)


水原はふと渡の方に目を向ける。反応を見るに、どうやら彼は初めて知ったらしい。


「さて早速だが、、転校生紹介の時間だ。さあ、入ってくれ!」


いやちょっと待ってまだ心の準備がなどと水原が慌てる合間もいれずに転校生が入ってくる。


一瞬の静粛ののち、歓声や嬌声が聞こえる。転校生イベント特有の空気だ。


身長は170後半、すらっとした身体の男子だ。特に緊張している様子はなく落ち着いている。






...いやそんなことはどうでもよかった。クラスの中で水原「だけ」は彼の顔を見て即視感を覚えたのである。


彼の顔、どこかで見たことあるような...?


...


「初めまして、今日付でこの学校に転校してきました。空木 零です!よろしくお願いします!」


...


突然やってきた転校生、特殊能力持ちであることが知られるのは少し先の未来である。



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登場人物紹介

*水原知美(16)

明るい性格の女子高生。転校生に即視感を覚える。


*大谷玲香(17)

水原の親友。一見ワルイやつに見えるが、根は優しい。


*渡宏平(16)

正義感が強く、ホルダーを心から尊敬している


*福原栄一(32)

2学年唯一の男性教師。物腰柔らかく、生徒たちからの人気も高い。


*空木零(16)

転校生。本作の主人公。特殊能力を持つ「ホルダー」である。

能力:不明













拙い文章ですみません。

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