そのなな
イケメンジェントルマンは王妃にお辞儀し、その手に口づけをするとその場を去って行った。
七海は王妃に従って宮廷内に入った。
「おりょりょ~!!」七海は思わず大声を出してしまった。
革命前のフランス宮廷の内部、それは絢爛たる装飾に満ちた豪華極まりない物だった。ありとあらゆる装飾が精緻に丁寧に施され、それらに純金の箔が貼られており、壁にシャンデリアが輝き揺らめいていた。
王妃はその中を七海を含めた大勢の取り巻きを引き連れしずしずと進んでいき、ある部屋に入った。いつの間にか、取り巻きの中の男性陣は消えていて、女性ばかりになっていた。
両開きの扉が部屋に待機していた女官の二人の手によって左右から閉じられると、王妃は
「さあ、脱ぎましょう」と声をかけ、王妃の周りに女たちが集まりその衣服を恭しく剥ぎとり始めた。
…………え、ええ~。
王妃は七海の目の前であっという間に一糸まとわぬ姿となり、七海は同じ女性とは言え、その真っ白い美しい裸体から、目を離すことができず、見つめている自分に恥ずかしくなり後ろを向いた。
……………や~~ん…………。
だが、王妃は「さあ、あなたも」と笑顔で七海に命じたのだった。