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第十二話:侵食

その後、ようやく帰宅してベットに横になった廉は両手を頭の後ろで組んで枕にし、足を組んで目を瞑った。


「(さて……どう出るか)」


あの光の玉がこんな安い挑発に乗るとは思わないが、何らかのアクションを起こす可能性は無くは無い。


その上、廉と東子が組んだことによってこの戦いに決着がつくことは無くなった。少なくとも、どちらかを無理やりに戦いにけしかけるか、はたまた刺客を送ってくるか……。


「(問題は東子さんだけに照準が絞られた場合だな……。俺は必要があれば自衛ぐらいはするし、相手にもよるがこちらから仕掛けることもある。けど、東子さんは完璧な平和主義だからな……。癪に障るのはあちらのほうかもしれない)」


廉は目を開き、近くにおいてあった携帯電話で東子に連絡をとろうとする。


何かあれば、すぐに連絡できるようにしておいてくれ、と。


「(ついでに、白馬の王子様になってあげようかなんて言ったら面白い反応をしてくれそうだな)」


含み笑いをしながら携帯電話を開き、ディスプレイを見て廉は気づく。


「そういえば……、鳴神先輩の誕生日はまだまだか。いろいろあって長く感じたけど……、まだそんなに日にち経ってなかったのか」


東子にメールを送り終え、カバンの中から鳴神へのプレゼントを取り出す。


「これを買った日も、いろいろあったなぁ……」


……と、その時、廉の携帯電話に着信が入る。


先程メールを送った東子かと思ったのだが、期待に反して氷雨からのものであった。


「……なんだよ、いっ「廉か!?すぐにテレビをつけろっ!!」」


キーン、と音割れするほどに叫ぶ氷雨の声から耳を離し、理由を聞こうとするが、氷雨はいいからすぐにテレビをつけろとしか言わない。


言われてテレビをつけると、そこには


「……冗談、だろ?」


廉は思わず携帯を手から落としてしまった。


氷雨はいまだに何か言っているが、廉の耳には入らない。


「今日未明、××市の公立砂川高校の生徒である○○さんが河川敷で変死体として見つかりました。発見時彼は――――」


気がつくと、廉は家を飛び出していた。


変死体で見つかったという河川敷はここからそう遠い訳ではない。走れば十分ほどでつく。


「はぁーっはぁーっ……」


全力疾走をしていたせいで息を切らしながら河川敷にたどり着く。


そこにはパトカーが何台も止まり、黄色いテープで仰々しく区切られた中では警官と鑑識官が何やら話し合っていた。


そして彼らの中心には、不自然に腕の部分だけ別の場所に区切られた白い人型にテープが地面に貼られていた。


まだ、この少年(……なのだろうか?)がアームズによって殺されたと決まったわけではない。しかし、廉には区切っているテープがアームズを強調しているようにしか見えなかった。


周りの人々の目も気にせず、廉はその場に崩れ落ちる。


「あ、あ……」


もう始まってしまったのだ。廉が何をしようと。


この戦いの脱落者は今からどんどん増えるだろう。廉に止める手段は無い。


できることといえば、精々廉や東子の目の届く位置で起きた戦いを止めるだけだ。


廉は砕けるのではないかというぐらいに歯を食いしばる。


「でも……!」


今までの廉だったらすぐに諦めていただろう。しかし、東子との出会いが廉を前向きにしていた。


「止めて見せるさ……!あがいて見せるさ……!!絶対の無力じゃないんだ、俺は!!」


廉は顔を伏せずまっすぐに前を向き、立ち上がる。


そして携帯電話を出し、東子にメールを送る。


「……俺達の名称が決まりました。『ストラグル』、とことんまで足掻いてやりましょう。行けるところまで!」



廉:はい、これで便宜上の二章が終わりました


廉:この章では本来戦闘は入れず、ギャグだけで構成するつもりだったんだけど……、なんというか、まともに計画が成り立たないな


廉:ちなみに、次からは俺と東子さんのラブラブで甘甘な生活が……


東子:れ、廉ったらなに言ってるのよぅっ!


廉:おや東子さん。はっはっは、嘘はいけないですよ?


東子:うっ……


廉:まあ、東子さんがこの通りじゃあ望み通りにはならないかな……


百合子:廉様の浮気者ーッ!!


廉:がふぉあっ!?


百合子:こんなにわたくしが想っているというのに、他の女に現を抜かすなんてぇ……!!やっぱり女は胸だというのですか!!


廉:あ、あばらが……!!


東子:ちょ、ちょっと!廉に何してるのよ、すぐに離れなさい!!


百合子:あの幼児体形(楓)とずっと一緒にいるから廉様は貧乳好きだと思って極力乳製品を取らないようにしていたのにぃっ!!


東子:えぇっ!?そうなの!?


廉:ごほっ!まずその万力のように俺の腹を押さえる腕をほどいてくれ……!


ユーディット:……別に、廉はツルペタが趣味じゃないわよ。あと言わせて頂戴、この浮気もの


廉:ごふぁっ!?本編を無視してでないでくれっ!!


ユーディット:別に良いじゃない。もう口調だって原型をとどめてないし、同じ名前の別人だって思えば良いわ


ユーディット:それとそこの貴方、廉が貧乳好きだって?はっ、笑わせないで。私と廉が付き合ってた小学生のときから私は貴方より充分に胸があったわ。ゲルマン系の血を甘く見ないでちょうだい


百合子:(がーん)


東子:と、なると……


ユーディット:そしてそこの貴方、貴方も充分に大きいほうだけど、まだ巨乳とは呼べないわね。ほら、私を見なさい


東子:はぅっ!?そ、それは…!!


ユーディット:私は着痩せするほうなのよ。ま、レベルが違うどころの話じゃないわね


廉:ユ、ユーディットが壊れてしまった……


ユーディット:……全く、さっきも言ったじゃない。

私は本編のユーディットとはなにも関係無いし、私の考えているような事を本編の彼女が考えているとは限らないわ。もしかしたら同じ口調の別キャラが出てくるかもね


廉:なんの、慰めにもならないよ……


ユーディット:……まあいいわ、私以外固まっちゃったんで、私が次回予告をするわ


ユーディット:遂に結成されたストラグル。その次の日から活動を始める廉と東子はいつ戦いが起こってもいいように臨戦態勢で町を練り歩く……つもりだったようだけれど、依然としてなにも起こらない町の様子に二人は疲れ果てる。そうなるとあの二人はバカップルと化してしまう……!誰か、すぐに止めやがれッ!!

……こほん。次回『ラブ・ウォーズ』私の再登場はまだなのかぁっ!!


楓:……むしろあんたって、彼女の欲望なんじゃないの?

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