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【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


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第89話 白川家にGが出たらしい

 日曜日。

 トイレ研究の延長とばかりに、兄と嘉久は学校に出かけていった。生徒会役員、まきこまれ乙です。


 てなわけで、私、自由です!

 ぐふふーん。

 シアタールームでア、ニ、メ三昧しますよ!うっふっふーん!


『清掃中』


 なんでしょう?この札……。


「璃々亜お嬢様、大変でございます!」

 シアタールームのドアに下がった札をぼんやり見ていたら、早間さんに声を掛けられた。

「大変?」

「出たのです!」

 ?

「出たのですよ!アレが!」

「アレ?」

 ごめん、アレじゃ分からない。

「口に出すのも恐ろしい、通称G。黒くてつやつやした……」

「えっ!ゴ……!」

 その名前を口に出しかけて、早間さんに口をふさがれる。

「だ、だめです、悪魔の名を口にしては……」

 早間さんの声は震えている。

 私も奴は得意じゃない。だけど、早間さんのおびえ方は尋常じゃない。

「今日は、家中大掃除です。煙がもくもく出る駆除剤をお屋敷中で使います。急で申し訳ございませんが、今日はどこかへお出かけいただきとうございます」

 え?


「どちらへお送りいたしましょう?」

 運転席の蜂川さんが振り返った。

 どこって……。

 急に家を追い出されても……。

「あー、もしもし、みっきゅん暇?よかったら今からお茶しない?」

 なんて友達がいるわけもなく……。

 ぐすん。いいもん。芽維たんと皐月たんともう少し仲良くなったらお休みの日に一緒に遊びに行ったりするんだもんっ!


「__駅へ連れて行っていただけるかしら?」

 そうだ。前世に住んでいた町を見てこよう。

 どれくらい違いがあるか。うん、めぐってみよう。

 働いていた会社はあるかな……。


「お嬢様、本当にここでよろしいのですか?」

 蜂川さんが疑問に思うのも仕方ない。この駅周辺には特に人を呼ぶような娯楽施設があるわけではない。いわゆる住宅街にある駅だ。通勤通学に使うか、駅前の商店街に用事がなければ、観光するために足を運ぶような駅ではない。

「お友達の家が、近くにございますの」

 前世の私という、友達がね。

「さ、さようでございますか!では、お帰りは夕方ごろでしょうか?」

「ええ。帰りは、4時ごろまたこちらへ迎えに来ていただけますか?」

「かしこまりました。どうぞ、楽しんでいらっしゃってください」

 蜂川さんの目に涙?気のせい?


 さてと。

 前世のころは毎日のように利用していた駅とその周辺を探訪です。


 はいはい、右にローソソ。左にセブンイレブソ。名前は微妙に違えども、変わらないねぇ。

 コンビニ、行きたいなぁ。

 チラッと振り返ると、まだ蜂川さんの車が止まっているのが見える。

 慌てない。まだ夕方までは時間がある。

 スマホで時間を確認。ちょうど10時。色々な店が開く時間だ。駅前ロータリーを背に、商店街に足を踏み入れる。

 いわゆるアーケード商店街で、車は入れない。

 うん。駅に近いほうにパン屋。おいしいんだよね。その隣は、惣菜屋。仕事帰りによくかって帰ったなぁ。


 お昼に、パンと惣菜勝手食べようかな。コロッケとかなら、パンとも合うよね。

 それから、カフェ。お店の名前は、そのまんまコーヒー屋。

 看板を見上げる。

「あ、コーヒー屋だ」

 看板に書かれた名前は、前世で知っているそのまま。

 惣菜のお店は、確か「山田惣菜店」だったよね?見上げて、看板の文字を確認する。

「山田惣菜店」

 同じだ……。

 パン屋は?なんかしゃれたフランス語だったからはっきりとは覚えていない。覚えている店の名前は……。

 そうだ、ガジガジっていう雑貨屋。変な名前だからはっきり覚えてる。

 商店街を足早に進み、中ほどにある雑貨屋の看板を確認する。「ガジガジ」だ。かわいい怪獣が、大きなフライパンをかじっているイラストも、前世の記憶そのままだ。

 ガジガジの向かい側は、ドトールンコーヒー……。前世と微妙に違う名前のお店。


 ほわっ!

 やっぱり、なんか版権じゃないな、商標登録とか、なんか権利関係が絡んでるものと、そうじゃなさそうなもので扱いが違う?

 それじゃぁ、私の住んでいたアパートはどうなってるんだろう?


 商店街を抜け、徒歩10分。見慣れた風景を進み、前世で住んでいたアパートは……なかった。

 その場所には、なにやら豪邸が建っている。標識には「剣崎」

 ……。ま、まさか、ゲームの攻略対象候補の、あの剣崎徹の剣崎?

 やばっ!偶然遭遇とかありえないから!

 回れ右!ダッシュ。

 このあたりは私の庭!

 広い道は避け、裏道を通って駅前商店街に戻る。

 ふあー、びっくりした。


 おっと、このあたりをうろうろしていても、剣崎徹に出会わないとは限らない。移動しよう。

 アパートはなかったから、今度は会社を確認してみよう。

 電車に乗り2駅。

 駅を降りて、徒歩15分。


 会社の入っていたビルがあった場所には、皐月医院が建っていた。

 これ、もしかしなくても、皐月たんの親の病院?だよね?


 もしかして、私が前世で関係していた場所って、このゲームのメインキャラクターたちに関係する場所に摩り替わってる?

 もしそうなら……。

 これで、主要キャラクターが誰なのかって分かったりするんじゃない?

 ああ、いや駄目だ。それだけを頼りにしてもし間違っていたら、破滅!

 もっと正確な情報を掴まないと。前世の私に関係した場所なんて、アパートと職場以外だってたくさんある。

 実家、友達の家、バイトしてた店、通ってた学校、親戚の家に、祖父母の家、それから……。


 本当に、みんな変わってるのかな?

 惣菜屋でコロッケを一つ買う。

 お店のおばちゃん……。前世のおばちゃんと違う?似てるような気もする。でも、同じ人と断言はできない。

 テレビに映っていた有名人は違っていた。それは肖像権とかいろいろ事務所的な問題もでてくるだろうからなんだろうけど……。

 こういうモブというか、町で普通に生活している人たちは?


いつもありがとうございます。

トイレの次はGとか、もう、お見苦しいネタ続きで申し訳ないです。


さて、やっと世界の事情の一端が見えてきました。

長かったなぁ。え?もう次は90話?

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