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【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


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第87話 璃々亜は聖地に降り立ったらしい

 ひゃほーーーーーーーい!

 やってきました東京ピックサイト!


 ああ、ああ、どこをどう見ても、私の知っている、あの東京ビックサイトと瓜二つでございます!

 はふ。はふ。はふ。

 独特のにおいを堪能!

 ん?あの、独特のにおいがしない?

 ばかな!

 あのにおいの成分は、この場に集うツワモノたちから発せられる匂いだというのか!……。あ、うん。そういえば、夏は臭かったね。


 あの、ピックサイトで検索したときに出てくる画像、逆さむいた三角形が二つくっついてるような形のあれね。あれ、会議棟って言うらしいけど、その会議棟の下にある中央ターミナルで車を降りる。

 って、おいおい、タクシーやバス専用だぞ。何自家用車でと、ふと乗っていた車を振り返れば、ナンバープレートが緑。

 あ、これ、ハイヤーとかいうやつですか?

 タクシーターミナルを使うために、わざわざハイヤー使ったってこと?ぬ?こういうところだけ抜け目がないな、嘉久よ!


 おお、バスを降りてすぐの螺旋階段は、いつも閉鎖されてるのに、今日は使えるんだね!

 うんうん。いつもは、行列の割り込み防止に、使えないようにしてあるけど、今日は行列もないってことだよね。

 ……。ちょっと寂しい。


 おっと、嘉久、人が感慨深く周りを見ているのに、スタスタ置いてくな!

 あ、むしろ、このまま迷子でもいいけど。

 自由に見て回れるし。

「おい、璃々亜、遅いぞ」

 くっ。気が付かれたか!

 立ち止まって私が追いつくのを待っている嘉久が、下を向いて、上を向いて、それから、私の顔を見て、手を出した。

 何、その手?

「ま、迷子にならないように、連れてってやるよっ」

 手を引っ張ってくれるってこと?


 むーっ!バカにするな!

 この東京ピッグサイトで、迷子になるわけないでしょ!

 おっと、迷子もいいかもしれないといったのは私でしたね。やだ。ってことは、嘉久に心の中見透かされたってこと?

「大丈夫ですわ!さぁ、行きますわよ!」

 今度は嘉久を置いて、スタスタと歩き出す。

 そうそう、このエスカレーターで上へ行って。

「おい、璃々亜、何故上に行く?」

 慌てて後を追う嘉久に言われて前を見ると、なにやら看板が。

 あああっ!一度2階へ行って並んで入って降りて西館とかじゃなくて、そのまま真っ直ぐ西館入り口が!

 なにぃ!

 いつもの癖で、足が勝手に2階へ……。

 お、おそるべし、東京ピックサイト。

 まさか、こんな罠が……。はぁ、はぁ、はぁ。

 とりあえず、会議棟2階屋外スペースに降り立ち、頭をめぐらす。

「そ、そうですわ!あそこに売店がございますでしょう?展示会でより多くのブースをめぐるためには、昼食をとる時間もないと聞きましたの。ですから、携帯食を持って会場に入った方がよいそうですわ!」

 コンビニを指差す。

「おお、なるほど。ありがとうな、璃々亜。そこまで調べてくれたなんて……」

 何にも調べてないけどね。

「熱心だが……もしかして、本当は璃々亜も、お茶会部に入りたいのか?」

 めっそうもない!

「ち、違いますわ!私は、私はただ……」

 本能の赴くままビックサイトを歩くとこうなるだけで……。

 なんて、言えるわけもなく、うつむいた。

 

「お、お、俺のため……か?」

 激しく違う。

 だが、理由をしつこく尋ねられても困るので、顔を上げて、わずかながらの抵抗の意味もこめてキッと睨んだ。

 そしてそのまま嘉久に背を向けて、売店という名のコンビニへ足を向ける。

 睨んでやった嘉久が後ろで、えっとかあっとかなんか変な声上げてるけどムシムシ。


 久しぶりのコンビニ!

 きゃはっ!棚から牡丹餅!

 うほーい。ポテチ、ポッチー、ああ、カップラーメンもある!

「携帯食とは、何を買えばいいんだ?」

 後ろから嘉久の声。

 くっ。

 やつがいたか。……仕方がない。今日は携帯食で我慢するか。

 いや、我慢じゃないか。携帯食もおいしいよね!

「そうですわね。食事の変わりに食べるものとして、このあたりが有名みたいですわよ?」

 と、黄色い箱を手に取る。

「これが、食事か?お菓子じゃないのか?」

 中身はクッキーですけどね!食事の代用になるんですよ!でも、ちゃんと食事を取りましょうね!こういう品ばかりではだめですからね!

「そうか、宇宙食も、昔はこういったものだったよな、確か」

 宇宙食……。そう来たか!

 そこまで、たかがカロリーメイトンが未知の食べ物なのか!

 恐るべし。

「飲み物はどうなさいますか?」

「お茶でいい」

「何茶になさいますか?」

「緑茶で」

「それで、どれになさいますか?」

 嘉久、緑茶のペットボトルが並んでいるのを見て目を見開いた。

「こんなにあるのか?何が違うんだ?」

 何が違うって、メーカーとか濃さとか。味の違い?知らん。コーラの味の違いは分かってもお茶は分からん。それ、私クオリティ。


 ……嘉久のやつ、味の違いが気になるって、ペットボトルのお茶ばかり7本も買いやがった。

 アホですか?アホですね?

 ずっと持ち歩く気ですか?重たいでしょ?何も考えてませんね?

 え?このカバン便利だな、全然重たくないぞ!ですって?

 ……。だがな、

 冷たい飲み物を戦利品と同じ袋に入れるのはタブーなんだ、覚えておけ!


 冷たい飲み物は、周りに水滴が付くから、それで本がぬれるんだよ!分かったか!

 この、ど素人め!


ご覧頂ありがとうございます。

えー、東京ビッグサイトに行ったことがある方もいらっしゃると思いますが、コンビニが3つ入っているって知ってました?私、全然知らなくて、今回調べて初めて知りました。飲食店も15店くらいあったり、祈祷室があったり、知らないことだらけでした。あーびっくりした。

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