第80話 自動販売機の種類は多いらしい
ほふぅ。今日の夕食は、グラタンメインでした。しゃきしゃきのサラダがおいしかったー。
食後に、本日はアッサムティーにホイップした生クリームを入れた、ミルクティーです。はふぅ。生クリームの甘みで、砂糖を入れなくてもおいしくいただけます。
ふわっと溶けて浮かんだ生クリームが、紅茶を柔らかくしてくれます。うん。いいですね!コーヒーに生クリームとかは知ってたけど、紅茶に生クリームも最高です!
「早速だが」
兄が、がさがさとなにやらテーブルの上に出しましたよ。
ちょっと、食後のお茶くらい、ゆっくり飲め!
……、あ、もう空ですか。そうですか。
兄、スーパーできる男が、女性のお茶のペースにあわせないとは何事ですか!
はうっ、ごめん、兄、なんでもない。
えっと、この目の前に広げられたの、なんでしょう?
カップラーメンの写真がうつってる!
ああ、たこ焼きもある!
ええ、何?買ってくれるの?わくわく。どきどき。
のんびりお茶なんて飲んでる場合じゃないですよ!
「自動販売機のパンフレットを取り寄せたんだ」
「ああ、そういえば、生徒会室に人の出入りが多かったのは、営業の人だったんだ」
「そうだな。営業もいれば、鳳凰学園の卒業生もいて、話を聞かせてもらったんだよ。自動販売機を扱う会社の経営者としての意見を」
ぶほっ。
卒業生イコール経営者ですか。
経営者がパンフレットを届けるために母校へ行くとか……なんか、うちの学校ってすごいね……。
「へぇ、どんな話が聞けたんだ?」
「そうだなぁ。まず、自動販売機にしろ、他のことにしろ、一般常識を知らなかったことで社会に出て色々と苦労したと言っていたよ。だから、一般常識を学ぶために自動販売機の設置するということを非常に褒めていた」
はー、さよでっか。そんな話はいいの!
で、結局何の自動販売機を設置するのかな?
そこ、大事!
「彼の話によると、他の高校では、この自動販売機がよく置かれているそうだ。大学になると、こういった自動販売機も増えるらしい」
ふおっ、カップのジュースの自動販売機ですか。まぁ、食堂で飲む分には、ゴミが少なくていいよね。缶やペットボトルで持ち歩くと、あちこちにゴミが散らばるし。
それから、定番のパンの自販機かぁ。
「物の値段を知る目的も持たせるなら、こういった物はどうだと提案があった」
あ、お菓子とかいろんなもの入れられるやつだ!
ふわあああっ、いい、これいいよ!
ポテチもポッチーも、スナック菓子が食べれるぅ!
しかも、食堂にあるなら、部屋に持ち込んでこそこそ食べる必要ないよね!堂々と食べていいんだよね!
ああ、なろうで読んだ悪役令嬢の麗子様にも教えてあげたい!はぁ。麗子様がいたら、絶対意気投合できるのになぁ。お互いに、中身庶民なお嬢様ってことで。……。まぁ、BL話はできないけどね!
「お腹を満たすための品揃えなら、これなんかどうだ?」
嘉久、お前もなかなか分かってきたな!
嘉久は、冷凍食品が入れられて、中であったまって出てくる自動販売機のカタログを指差した。焼きおにぎりに、たこ焼きに、から揚げ、ポテト、チャーハン……。
ふおおおっ!
冷凍食品といって侮ってはいけませんよ。あれは、あれで、独自の進化をしていて、おいしいんだから!
「あ、これもいいんじゃないか?自動販売機なのに、出来立てが食べられるんだぞ?自分でハンドルを回して作るらしい」
嘉久の指差したものは、ゲームセンターというより、スーパーのゲームコーナーに置かれている、ポップコーンを作る機械だった。
……。そのハンドルは、ただの飾りだ。
そして、それ、小さい子供がメインターゲットだから。
「これは、どんな味の飲み物なんだ?」
兄が眉を寄せています。
どれどれ?
兄の持っているパンフレットの手元をのぞくと、おおおお、おおおお、そ、そ、それは!
オタクの聖地ともいえるアキバで有名になった、あの、おでん缶ではありませんか!
ふわぁ。懐かしい。冬場は、私も何度かお世話になったよぉ。
兄よ、飲み物じゃないんだ。中身は正真正銘おでんなんだよ!しかも、味がしみしみのうまうまおでんだ!
あ、腐女子の聖地はアキバじゃないけどね。でも、やっぱりアキバも行きつけなんだよ。あっちはあっちで楽しいのです。
あのね、璃々亜ね、お菓子の自動販売機もほしいし、カップラーメンは必須だし、冷凍食品のもいいなぁ。
おでん缶は、飲み物の自動販売機に商品だけ混ぜてもらえればいいよ。最近は、うどんとかラーメンもあるから、そのあたり充実してほしいの。
あったかいのは、おしることかコンポタも忘れないでね。
パンはね、今いっぱい種類出てるから、色々入れてほしいの。あのね、璃々亜は定番のデニッシュもいいけど、クロワッサンにメロンパンに、ワッフルに、とにかく甘いのも欲しいの。
それから、ハンバーガーとかの自動販売機もあったよね?あの、肉っぽくないパテのあれ。高速道路のパーキングで見かけると、つい買いたくなっちゃうあれだよぉ。んと、あとはね、そうだ、アイスクリーム。うん。必要だよ。
と、パンフレットを見ながら心の中で主張してみる。
こら、嘉久、カブトムシの自動販売機なんていりません!
兄、それ、年齢制限の本とか扱うやつでしょ!え?参考書を入れたらいいんじゃないかって?はぁ、そうですか、失礼いたしました。
だから、嘉久、カニならいいだろって、いいわけあるかーっ!生きた状態のカニを学校に設置してある自動販売機で買ってどうしろと?
お昼に、持込でお店に調理してもらう?
いっそ、生簀を作って、釣をして、釣った魚を調理してもらおうだ?
「嘉久様、趣旨がずれています」
いつもありがとうございます。
冬コミへGO!してるよい子はいるかなぁ?
うらやましす。璃々亜の夢の一つ、ああ、冬コミ!




