閑話 弟視点
弟不足の皆様に送ります。弟嫌いな方は読み飛ばしてね。
「見てくださいませ!」
女子が騒いでいる。
「どうしたんですの?」
「今、写真を拾ったのですが……」
「あら、生徒会の皆様のお写真ではありませんか!」
「生徒会長の騎士服姿、ああ、ダメですわ……ハートが射抜かれました」
「私は副会長のお姿に……」
胸を押さえてふらふらというジェスチャーをする女子ども。
はっ。
何がハートを射抜かれただ。
ぎゃーぎゃーうるさく騒ぎ立てる女子から距離をとろうとして、足を止める。
騎士服?
なんだ、騎士服って?
「やはり、生徒会長が隊長なのかしら?」
「まぁ、当たり前ではありませんか。騎士隊長は生徒会長ですわよ!」
「まって、皆さま方、これは、騎士ではなくて、近衛ではなくて?」
隊長だとか近衛だとか、なんのゲームの話だよ!
いや、アニメか、漫画か、小説か?
いくらぎゃいぎゃい騒いでいようと、その内容がアニメであるというのなら、許す。
いや、むしろ……姉の知り合いか?お近づきになって姉との距離も縮める絶好のチャンスかもしれない。
生徒会の写真というのも、何かの漫画の生徒会メンバーの話かもしれない。
うむ。だったら、騎士だとなんだのという話も分からなくは……。
「あら、これはネズニーの貸衣装のお写真じゃありませんか?」
え?
ネズニー?
そういえば、生徒会長の写真が飾ってあった。
そこには、プリパクのファルルン似の可愛い女の子が……。
「この女性は誰かしら?」
「まさか、生徒会長のフィアンセ?」
え?
僕のファルルンが、生徒会長の嫁?
「いえ、生徒会長にフィアンセがいらっしゃるという話は聞いてませんわ」
「では、お付き合いをしている方?」
耳がダンボになる。
フィアンセではない。僕のファルルンは、まだ生徒会長のものじゃない。
「どうでしょう。お付き合いしている方と、わざわざ生徒会のメンバーと一緒にお出かけになられるでしょうか?」
「では、この方はどなたなのでしょう?」
それは僕も知りたい!
「皆さまお忘れではございませんか?生徒会メンバーはもう一人いらっしゃいますでしょう」
「ああ、そう言えば」
え?
知らないぞ?
興味がないから、知らない!
「あまりにも影がうすいので忘れていましたわ」
影が薄い?あの美少女ファルルンが?
「ですが、まさか……あの眼鏡の方が、この写真の?」
何?
影が薄い眼鏡の子だとぉぉぉぉぉっ!
どれは、王道中の王道のあれじゃないかっ!
眼鏡をはずしたら実は美少女!
き、きたっ!僕の学校にファルルン来た!
「でも、男子生徒ですわよね?」
「東章子副会長が男装していらっしゃるんですもの。女装もありではありませんこと?」
にゃにぃーーーっ!
男子生徒だとぉ!
そ、そ、それは……今はやりの、男の娘ってやつかぁ!
いや、ごめんなさい。僕のファルルン。僕には姉がいるのを思い出しました。
僕は姉一筋です。
もし、姉が……。僕と男の娘ファルルンが仲良くしてるのが見たいと言ったら、その時はよろしくお願いします。
ご覧いただきありがとうございます。
……弟、おまえな、誤解が誤解を生み、また誤解しなんか、一人で複雑になってるよ?大丈夫か?
姉は、周りが誤解していくタイプで、弟は自分で色々誤解するタイプ……
姉弟そろってめんどくせーな……笑




