↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

50/565

第50話 田中くんから芽維たんの話が出たらしい

 結局選んだのはラーメンです!

 だって、変装してお忍びで出かけられるようになっても、一人でラーメンはちょっとね。

 ハンバーガーやうどんならまだ一人で店に行けそうな気がするの。だから、チャンスは逃さないのです!

 田中くんは、大盛りしょうゆラーメンにチャーハン。

 うわぁ、さすがにスポーツマンだ。

 私は、栄養面も考えて野菜たっぷりの味噌ラーメンにした。

 味噌ラーメンのもやしてってなんでこんなに美味しいんでしょうねぇ。


 気が付けば、先に食べ終わった田中くんがじっと私の顔を見ていた。

「うまそうに食べるなぁ」

 にっと笑う田中くん。

「そ、そうですか?」

 食べる姿をじっと見られてたと思うと、なんともいえない恥かしさがこみ上げてくる。

 いや、でも大丈夫だよね?蓮華使ってなるべく上品に食べてるし。

 それにしても、田中くんは、食べ終わったからってむやみに話しかけてせかすようなことはしない。見習え、嘉久!

 ふぅ、おいしかった。

 満足して息を吐く。


 席を立つと、田中くんが伝票を手にした。

「田中くん、ここは私が」

「あー、いいよ、これくらい」

「そんなわけには参りませんわ!トレーニングウェアや靴を選んでいただきましたし。それに、田中くんのおかげでラーメンを食べに来ることも出来ました」

 必死に、田中くんの手から伝票を奪い取る。

 いやほんと。案内係からも逃げ出せたし、感謝だよ、感謝。お礼くらいさせてもらえないと、次から何かをお願いできないじゃないか!

 お礼もせずに利用だけするなんて、まるで下僕扱い!

 ……だめだよ、田中くん、下僕道を突き進んでは……。将来が心配。

 私の必死の説得に、田中くんがふっと笑った。

「男が支払ったほうが、よりデートみたいだろ?」

「ふえっ」

 デ、デ、デート?

 私が驚いて固まってる隙に、田中くんは私の手から伝票を抜き取り、さっさと会計を済ませてしまった。


「王女様、次はどちらに参りましょうか?」

 と、田中くんが楽しそうに笑う。もうっ。ローマの映画ごっこでからかうなんて。

 一方、私はほっぺたを膨らます。

 おっと、ちょっと子供っぽい怒り方をしてしまった。恥かしい。

「こうなったら、意地でも、田中くんにおごらせてもらいますわ!」

 勝負といわんばかりに気合を入れて田中くんに人差し指を突き出す。

「くくっ。白川さん、面白いね」

 ぐええ、笑われた。何?私なんか、おかしなこと言った?

「じゃぁ、せっかくだから、おごってもらおうかな」

 よし来た!ステーキだろうが、寿司だろうが、何だっておごってあげますわよ!

 まだ、財布の中には万札がひしめき合っておりますから!

 おっといけない。璃々亜のお金は両親が一生懸命働いてくれたお金なのだから、あるからといって湯水のように使っていいわけじゃない。

 田中くんが、アレと指差した先には、イタリアンジェラートの店が。

 ふっ。まだ、ローマの映画ごっこするつもりですか。いいでしょう。受けて立ちましょう。

「何味がよろしいですか?買ってまいりますわ!」

「フルーツ系ならなんでもいいよ」

 了解!


 ガラス張りのケースの中にはずらりとジェラートが並んでいる。

 えーっと、なになに、ミルク、チョコ、抹茶、チョコ、チョコバナナ、ラムレーズン、かぼちゃ、さつまいも、マロン、マンゴー、バナナ、ゆず、ラズベリー、ライチ、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、パイナップル、ヨーグルト、キャラメル、クリームチーズ、ミルクティー、ゴマ、生チョコ、塩キャラメル、あずき、きなこ、いちご、桜、しょうゆ、バニラ。

 ぶおーっ、な、何、何なの!

 前世でもこんなにいっぱい並んでる店見たこと、ん?店の名前「サーティーワンジェラート」。

 あ、似たような名前のアイスクリーム屋と同じだけ並んでいるわけだ。うむ。

 これだけ並んでいると、悩むぅ。

 シンプルなミルク。真っ白、まさにミルク色のジェラートはきっと濃厚なミルクの味がするのだろう。

 ラムレーズンもおいしそう。だけど、やっぱり……「塩キャラメル」の名前には何もかもが負けるわ!

 決めた。塩キャラメルにしよう。ああ、でも、ミルクティー味もおいしそう。濃厚なミルクの味に加えて、ふんわりと茶葉の香りが香ってさぞ美味しいことだろう。ぐぐぐっ。

 おっと、そうそう、田中くんのは何にしよう。マンゴー……おいしそう。ゆずはさっぱりしてて食事の後に合うかもしれないなぁ。クリームチーズもおいしそう。おっと、自分の選びに戻るところだった。マロンもおいしそう。マロンはフルーツじゃないよねぇ。何の仲間なんだろう?メロン?いや、違うっての。

 ああ、でも、やっぱりここは春限定のイチゴでしょ!限定だもん。

 どんな味だろう。ミルク味をベースにしていれば、イチゴミルクっぽいよね。イチゴだけなら、さっぱりとしてちょっとすっぱい感じなのかなぁ?気になる。

 

「お待たせいたしました。はいどうぞ」

 田中くんにイチゴのジェラートを私、私は塩キャラメルとミルクティのハーフハーフを注文した。ぐふっ。半分ずつっていうすばらしい買い方が出来るお店でしたよ。

「ありがとう。あっちで座って食べようか」

 天井が吹き抜けになっている場所には、テーブルと椅子が並べられ自由に休憩できるようになっている。その一つに、田中くんと向かい合わせで座る。

 まずは、ミルクティから一口。

 コーンのカップに山と盛られたジェラートを、付属のスプーンでひと救い。口に入れる。

 ふわぁ!思った通り。紅茶の香りがふわっと鼻から抜けて、美味しい。ミルク風味は濃厚なんだけど、甘すぎずまろやか。生クリームよりはさっぱりした後味だ。

「白川は、部活はもう決めたのか?」

 次に塩キャラメルです。キャラメルソースのかかっているところを食べる。

 ほわっ。舌にのった瞬間、しょっぱさがあって、アイスが溶けると甘さがひろがっていきます。その後に、ソースの濃いキャラメルの甘さが甘いもの好きの満足感を高めるという……。一度で三度も美味しい極上の一品ですよ!

「鈴木は、まだ悩んでるって言ってたなぁ」

 は?鈴木?

いつもありがとうございます。

璃々亜さん、残念な脳みそになってます。

次回、残念な璃々亜さんの成長に、あの男が涙する!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。