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【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


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第43話 フランス語映画よりは、面白かったらしい


 こんにちは。璃々亜です。アニメ映画のポスターを見て楽しもうと思っていた頃もありました。


 アニメ映画って、この世界にはないんですかね?

 車で映画館へ。チケットを購入するカウンターや、座席の空き状況を表示するモニターがありません。

 えーっと、都会の大通りに立つホテルの入り口みたいに、車からスッと降りて、白い手袋はめたグレーの制服のドアマンが開いたドアから建物にないりました。

 これまたグレーのスチュワーデスみたいにスカーフ巻いた制服の女性が立っていて「いらっしゃいませ白川様、高円寺様」と頭を下げます。

 ねぇ、映画館まだー?

 とか、思っていたら、ここが映画館だったようです。エレベータをあがって通された部屋は、8畳位の広さ。

 正面は一面のカーテンが引かれていて、そちらに向けてゆったりとした3人がけのソファがあり、ソファテーブルにはすぐに飲み物が運ばれてきた。

「楽しみだなぁ」

 テーブルに置かれていた小さな冊子を嘉久が手にする。

 私の前にも同じ冊子が置かれている。

 何だろうと思えば、どうやら映画のパンフレットのようだ。

 砂漠を滑走するパンクな格好の男たちの姿が映っている。アクション映画って行ってたなぁ。この登場人物たちの格好とか雰囲気とか……。アターッ!アーーーータタタタタタタタタタタタタッ!とか言いそう。

 舞台は世紀末かなぁ?

 うーん。漫画っぽいのはいいけど、あの漫画は、私のBL範疇じゃないんだよなぁ。なんていうの?ちょっと筋肉BLは苦手なんだよねぇ。


 部屋の明かりか暗くなり、部屋に案内してくれた女性がカーテンを開いた。

「あっ」

 大きなスクリーンの正面に私たちはいた。

 下のほうによくいわゆる普通の映画館の座席が並んでいるのが見える。

 え?もしかして、この部屋って、VIPルームっていうやつ?

 くっ。だからか、ポスターの一枚も見当たらなかったの。

 映画の予告編に、わずかばかりの期待を……。って、もう本編やんっ!すぐスタートやんっ!予告終わってから、消灯アンドカーテンオープンとか、VIPを甘やかしすぎだろう!

 退屈な予告とか見たくも無いホラー映画の凄惨な予告とか、カメラ頭の陽気なタキシード来た生物の○○しちゃ駄目!とか見せないと!

 ぐすっ。

 予告……。ぐすっ。


 映画は、面白かった。フランス語のあの映画に比べたら、100倍面白かった。

 何より、英語はところどころ聞き取れたし、字幕の日本語はしっかり読めたからね!そこ、大事!

「はー、面白かったな、璃々亜。次は璃々亜の見たい映画を選んでいいぞ」

 と、嘉久が満足そうにおっしゃった。

 え?私の、好きな映画?

「アニ……」

 思わず、アニメって、アニメ映画っていいそうになって、口を押さえる。

「兄?璃々亜、私の見たい映画でいいのか?」

 兄が、嬉しそうな顔を見せる。

 いや、そんなこと言ってない!

 言ってないですってばーっ!

「残念ながら、見たい映画は6月公開なんだ」

「そ、そうですか。残念ですわ」

 よかったー。セーフ。

 見たい映画が何かってのは聞かないし、6月までに、すっかり記憶から排除しておきますね!

「敦也兄じゃなくって、璃々亜の見たい映画を聞いてるんだよ?」

 ちょっと拗ねた声の京様ボイス。はぁーん。

 拗ねない、拗ねない。都キャプテンが、私に話しかけてるからって、嫉妬しないの!うふふっの腐。

「そろそろお昼になりますし、映画は、もういいですわ」

 私の言葉に、

「はっ、そうか、もうそんな時間だな。食事にしよう」

 と、嘉久があわてて立ち上がる。

 何ていうかぁ、もし嘉久に彼女が出来ても、デートをリードするとか無理臭くない?大丈夫?

 ……。こういうことろが、ヒロインに好かれるんだろうか?いわゆるギャップが素敵ってやつ?

 出来そうな男なのに、その中身は残念とか。

 よく、中学で化けの皮がはがれなかったな。

 あ、ボッチの効用?

 ボッチだった故に、人との接触が少なくて、中身がばれなかったっていう……。なんという、ボッチ活用法!

 ……うらやましくない。悲しさが身にしみるわ……。

 

 前世の記憶をたどっても、経験豊かとは言えないが、もし嘉久がヒロインとのデートの相談とかしてきたら、全力で協力しようと思う。

 大丈夫、経験は無いけど、耳年増だから。ん?大丈夫かな?

 とりあえず、壁ドンをリアルでやるのは辞めておけ!頭ぽんぽんはオッケーだよっていう位の常識はあるつもりだ。

「璃々亜は、何が食べたい?」

 食べたいものかぁ。

 毎日3食美味しいもの食べてるから幸せなんだけど、でもさぁ。ちょっと飽きた。ジャンクフードの味が懐かしい。

 カップラーメン、スナック菓子、ハンバーガー、たこ焼き。

 そ・れ・と、ゲーム廃人となった休日に、家から一歩も出ないために注文する宅配ピザ。ちょっとお値段高いけど、月に何度かの贅沢。はー、そろそろあの味が恋しいわ。

「ピザ」


 そして、やってきたよ、イタリアンレストラン。

 ち、違う!

 私が食べたかったのは、生地の縁にチーズinしてたり、照り焼きチキン味とかカレー味とかあるあの無国籍ピザだ!

 こんな、生粋のイタリア人みたいなお上品なピザじゃなくて……。


 あ、このピザ、おいしいわ!

ありがとうございます。

無国籍ピザ~!!

本当は、本格的な石釜ピザ屋の雰囲気を描写しようと思ったんです。薪を燃やした匂いが漂うお店の感じ。ちょっと入れ込む隙がありませんでした。ちょっとすすけた感じも美味しいみたいなの、いつかかけるといいのですが。

というか、VIP待遇は全然楽しくない璃々亜でした。

ポスターさえ見ることができないとか、かわいそう・・・うぷぷっ。

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