第41話 スマホでアプリをダウンロードしようと思ったらしい
夕食終了。風呂も入った。
さぁ、ゲームゲーム。
……って、無いよ!ゲームなんてないよっ!
はっ、そうだ!スマホ!私にはスマホがあったじゃない!
ぐふふふふ。
充電切れてーら。
充電器は?部屋中探索。……な、ない。
ちょー、どこやった!充電どうすんだ!
どうしよう、兄に聞いてみる?借りる?
廊下に出ると、早間さんが居た。
「早間さん、スマホの充電をしたいのですが」
「かしこまりました。充電スタンドに立てて置きますわ」
おや?当たり前のようにすっと受け取り、階段を下りていく。
え?
少し間を置いて、後をこっそり追う。
居間に行ったぞ。
居間の暖炉の上に、スマホを置いた。いや、充電スタンドに挿した?
早間さんが居間を出て行ったのを見計らって、白い石で出来た暖炉へ近づく。本物の暖炉なのか飾りなのかは知らないけど、今は火は入ってない。まぁ4月だし、火が入ってたら熱いちゅぅの。
暖炉の上には、私のスマホがちょんと立っている。その隣に、色違いのスマホの充電スタンド。さらに横に2つ。
今、スマホが立てられてるピンクの充電スタンドが、璃々亜のだよね?
「璃々亜、これも頼むよ」
ちょうど兄が居間に現れ、手にしていたスマホを私に渡してきた。挿せばいいんだよね?
私のスマホの隣の青いスタンドに立てる。
もしかして、他の黒と赤のが、父と母?
……家では居間にスマホを置きましょうっていう家庭?
……。……。
分かるよ、分かる。中高生がスマホに夢中になって、友達と夜中までラインとか、そりゃ駄目だって。依存症も増えてるとかいうし。
予防するために、夜は居間においておくこととかルールがある家もあるって聞いたことあるし。
ぐぬぬっ。ゲーム、ゲーム、ラインとかしないから、ゲームをちょこっとやらせてくれ!
「そうだ、璃々亜のスマホまたちょっと借りるね。今作っているアプリの動作確認したいから」
ふえっ?!
スマホの貸し借りを家族間で?
ソレって、BLアプリとか、DLして入れてはおけませんね?
イケボ着信とか入れておけませんね?
BL小説読んだ履歴とか残しておけませんね?
ノォォォォォォォォォッ!
部屋に戻って枕を濡らした。ぐすん。ぐすん。
あ、そうだ、明日は学校休みだったから、本屋に行こうかな。
こっちの世界のアニメ事情、漫画事情もろもろ、調査せねば。
あ、いや待てよ?誰かに見つかるとやばいよね。変装しなくちゃ。変装グッズを明日は買いに行こうかな。うん、そうしよう。
クローゼットには、変な服もいろいろ並んでるから、何枚か増えたところで気にしないよね?
そうと決まれば、どんな変装グッズにするか、考えよう。
見つかって困るのは、学校の人と家族だよね。
両親は日本にいることが少ないからクリア。兄は、とりあえず行動をチェックするのと、家を出るときの服装を印象付けることによって、外で見られても服装が違うから別人かな?と思わせるようにしよう。
嘉久にも同じ手を使う。
学校の人間は……んー、まさかそんな庶民がするような格好をしているわけがないよなぁ……うちの学校の生徒が。と思わせればいいか。
人違いじゃありませんか?と言えばいいんだし。
じゃぁ、なんだろう?
ジャージ?
だばだばジャージに、キティちゃんのサンダル?……だめだ、それは。何か、事件に巻き込まれそうだ。
ぐー。
すぴー。
考えてる間に寝ちゃいました。
この私が、10時前に寝ちゃうとか。
朝の5時半に起床とか……。
することが無いので朝食まで勉強することにします。日本史。
旧石器時代、縄文時代、弥生時代。
ふんふん。古代ですなぁ。古代。ふふふふふっ。
なんと、古代は……。近親婚が良しとされる時代だったんですよぅっ!え?だから?
いやいや、だからね、某同人作家さんが、古代を舞台にしたオリジナルBL同人誌をですね……。主役は兄弟でしてね。げへげへげへ。
言わずもがな、わかるでしょうに、もう、このこのっ!
なるほどねぇ。あの同人誌の舞台背景は、こんな感じだったんだねぇ。ふむふむ。
ほうほう。
そういえば「なろう」にも古代が舞台の小説があったなぁ。面白かったなぁ。現代人が転生したらって設定で、村を豊かにするんだよねぇ。「青雲を奔る」ってタイトルだったかな?そうそう、鉄ですよ。鉄。
おお、日本史なんか面白いぞ。
「璃々亜お嬢様、朝食の準備が整いました」
あ、もうそんな時間?
今日のメイドさんは早間さんじゃない人だ。初日に会った人。名前は何ていうんだろう。
お読みいただきありがとうございます。
あれ?おかしいな。現代人のはずなのに、テレビもゲームもパソコンも漫画も読めない環境ってどういうことだろう?
家にはテレビもあって、スマホも持っているのに。
璃々亜の苦難?は続く




