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【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


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閑話 裏生徒会 =名もなきモブたち=

読み飛ばしてください

「よし、これから今年の1年生の総括を行う」

「待ってました、よっ、会長!」

 ここは、鳳凰学園の裏組織。

 自称、裏生徒会である。

 とはいっても、学園を影で支配しているとかそんな話ではない。

 良くも悪くも、この学園は家柄がいろいろなことを左右する。生徒会役員ともなれば、人柄や人気や能力にプラスして、生徒たちにナメられないためにある程度の家柄が必要となるのだ。

 ある程度の家柄のものはほぼ、将来が約束されている者である。それゆえ、生徒会運営は会社経営の前哨戦といった意味合いがある。ゆえに、下手な策を高じることはできない。

 つまり、歴代生徒会が無能であったことはほぼない。

 それなのに、「裏生徒会」なるものが存在するのは一体どういうことなのか?

 簡単なことである。

 表ではできないことをするのが裏生徒会である。

 この学園において表ではできないこと。それは何も汚いことではない。

 反抗的な生徒を裏から手を回して退学に追い込むとか、そんなことをするわけではない。

 表ではできないこと……。

 それは……。

「今年の1年生は、2組が圧倒的です」

「その通りです。2組が圧倒的です」

 集まっている人間は5名。

 会長、副会長、副会長補佐、時期副会長、時期副会長補佐の5名である。

 予算はないので、会計職はなし。また、秘密裏に進めているため、記録を残すような真似はしない。それゆえ書記も必要としない。よって、このような役職になっているのだ。

「他の者の意見は?」

 会長がメンバーを見回す。

 皆が賛成の意を表すように、頷いた。

「では、満場一致で、今年の1年生のミス鳳凰候補の多いクラスグランプリの優勝は2組に決定する」

 パチパチパチパチ。

 拍手が起きた。

「では、続いてミスター鳳凰候補の多いクラスグランプリを決める」

「三笠蔵のいる5組でいいんじゃないですか、会長」

 副会長補佐が、やや投げやりに言葉を発する。

「他に意見があるものは?」

 しぃーん。

「では3組に決定」

 皆、男には興味が薄いようだ。

 もう、お分かりだろうか。

 裏生徒会は、表の生徒会では決して行わないような、実にくだらないことをする会なのである。

 くだらないとはいえ、実は大切な役割が一つだけあるのだ。

「それでは、新たにファンクラブ設立の申請が上がっているものの代表者と会則決めを行う」

 そう。それは、ファンクラブの管理である。

 自由にファンクラブを作らせれば、人気のある人物にはいくつものファンクラブが乱立し、ファンクラブ同士の対立が起きることがある。また、ファンクラブ会員による、非ファンクラブ会員へのイジメとも取れるような行為も横行するようになる。「私たちファンクラブを差し置いて〇〇様に近づくなんて」というやつだ。

 さらには、ファンクラブが暴走して、本人に許可なくグッズ等を作り売りさばいて問題になったこともあった。

 それらの過去から、ファンクラブを管理する組織が必要だと設立されたのが、この裏生徒会なのである。

 くだらない他のいろいろは、そのときどきの人間のただの趣味である。

「三笠蔵ファンクラブを作りたいという希望者が3年に2人、2年に1人申請がでてきる。さらに、まだ我々裏生徒会の存在を知らない1年生がすでに三笠蔵ファンクラブを設立したという話も聞いている」

「では、3年生から希望を出した2人で話し合ってもらうとしよう。どちらかがファンクラブ会長、もう一人をファンクラブ会長補佐として設立してもらう。その旨、2年生で申請を出した者と、1年生の自称三笠蔵ファンクラブに通達」

 といった具合だ。

 ファンクラブ会則の基本は、歴代のいろいろなファンクラブによって作られたものをたたき台にしてもらう。

 まぁたいていは、本人の迷惑になるような行為は禁止。というのと抜け駆けはダメよということ……を中心としている。

 男子生徒のファンクラブであれば、バレンタインにチョコレートをあげる場合は、という規則があったりする。

 女子生徒のファンクラブの場合は、通学時の見守り当番が決められている場合もある。さすがに、本人の迷惑になるので、家まで着いていくようなことはしない。学校から、駅まで。駅から学校までといった範囲で行うのだ。

 このように、ファンクラブによって細かいルールが決められている。

「さて、次に1年2組の鈴木さんのファンクラブは」

「会長、私にファンクラブを作らせてください!」

「抜け駆けはだめだぞ、副会長、私だって作りたいんだ!」

「まて、お前は皐月さんのファンクラブを作りたいと言っていなかったか?」

「そういうお前は白川さんのファンクラブにしようかと」

「はいっ、会長、僕は、3人が一緒にいる姿を見るのが何よりの至福であります!」

「あー、確かに、確かに。あの新入生歓迎会のお揃いスカート姿……」

 どこからともなく、会長が新入生歓迎会の時の3人の写真を取り出した。

 さすが裏生徒会である。こんな写真を入手するのはおてのもの。

「申請はどれくらい来ている?」

「それぞれが5つは来ています」

「ふむ。では、すべての申請をした者に伝達。3人で一つだ。そうだな、三人の苗字から一文字ずつ取って月川鈴というのはどうだろう?」

「苗字?下の名前でメリサはどうでしょうか?」

「メリサファンクラブ……うむ」

「よし、とりあえず(仮)でそうしよう」

ありがとうございます。

あまりに、ヒロインがヒロインとしてヒロインっぽくなくて、一応可愛いくて人気あるんだぞってアピール。

それから、攻略対象にもそれぞれファンクラブは当然あるんだよってことで……。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] え?嘉久のファンクラブはないの?掃除で逃げたかな?
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