↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

199/565

第179話 恋は盲目らしい

 皐月たんの家までは、蜂川さんの車で送ってもらった。

「帰りは何時ごろにお迎えにあがりましょう?」

 帰りか。

 イベント終了時間は、通常3時か4時なので、西館下のロータリーにハイヤーをって、違う、違うから!

 東京ピックサイトに来てもらってどうすんのよ!

 しかも、わざわざハイヤーを調達してもらうとか、無いから。

 かと言って、帰りに皐月たんの家に迎えに来てもらうのも変なわけで。

「何時ごろになるのかは分かりませんので、迎えは必要ありませんわ。もしかすると、皐月さんと一緒にお出かけすることになって、出先で別れるかもしれませんし……」

 と、言い訳を並べ立てる。

「そうですか。お友達とご一緒に色々とお出かけなさるのですね。それはぜひ楽しんでください」

 蜂川さんの目に、光るものが。

 あ、うん。

 そうだね。友達と約束して一緒に出掛けたりとか、ボッチだった中学までの璃々亜にはなかったよね。

 そういう理由で迎えがいらないなんて、言ったことなかったんだろうなぁ……。ごめん、蜂川さん。心配かけてたんだね。

 ありがとう、蜂川さん。ボッチ璃々亜を見捨てないでくれて。

 ……こう考えると、ボッチだったけど、璃々亜は悪い子じゃなかったんだろうな?

 使用人に嫌われてる感じはない。むしろ、心配されるほど大切にされてたみたいだもん。

 学校ではどうだったんだろう?

 ボッチっていうのは、単に人と距離を置いていただけなのか、それとも嫌われていたのか……。

 家では皆に愛される璃々亜、学校では性格の悪い悪役令嬢とか?

 ……もし、私が前世の記憶がないままでも、やっぱり悪役令嬢になってたのかな?

 破滅するくらいの悪い人間になってたのかな?

 ヒロインいじめまくったりとか……したのかな?うーん。

 可能性としては、ボッチだったから、初恋もまだだったとかで、初めて好きになった人に盲目になっちゃうパターン。

 で、好きすぎて、ストーカーまがい、それで、ライバルヒロインに執拗なまでの嫌がらせ……。

 下手に、家柄がいいもんだから、家柄重視のあの学校では怖い物知らずになって……。

 あり得るなぁ。

 いい子が豹変するんじゃないよなぁ。

 ボッチすぎて、人との付き合い方の節度がわかんないとか。

 初恋が情熱的すぎて、漫画とかアニメとかそういうものでの恋の疑似体験すらしたことがないから、思い余ってストーカー……。

 気持ちを相談する友達もいなくて、ただ「yes」としか言わない取り巻きしかいなくて、行動がエスカレート……。

 ……。ああ、怖い。

 ……。

 私?

 私は大丈夫。

 そもそも、恋って何?っていうのは璃々亜とそう変わらないけど、でも相談に乗ってくれる友達はいるし。ドヤッ!

 ストーカーまがいなやばい行動の線引きくらいはできるよ。

 あれ?

 できるかな?

 いや、できる!

 もしできないなら、今頃、世間の目とか気にせずBL本に囲まれてるっつぅの!

 今、BL本に手を出していないのが自制できる何よりの証拠だっつぅの!

 あ、今日、東京ピックサイトに行く私……自制、で、で、でき……できて……ぐはっ。

 やだわ。

 恋して盲目になったらどうしよう。

 破滅ルートに乗っちゃうわ!

 大丈夫!

 私、恋よりもBL大事!オタク万歳。

 ビバ腐女子!

 ふ・じょ・し・最高ー!ひゃほーっ!

「いらっしゃいませ、璃々亜様」

 おっと、かわゆい友達も最高!


 皐月たんはが塾へ出かける時間まで、お茶を飲みながら話をした。

 嘉久の作った資料を手渡し、そういう行いをした場合の世間の反応などを集めて欲しいとお願いした。

 んで、皐月たんが駅前の塾へ行くというので、駅まで乗せて行ってもらった。

「本当に、ご自宅までお送りしなくてもよろしいのですか?」

 皐月たんが、駅に着くと心配そうに私の顔を見た。

 えーっと、これって、お嬢様は電車にも乗ったことがないだろうっていう顔?

 あ、皐月たん自身が電車に乗ったことがなくて、敷居を高く感じているのかな?うん、たぶんそっちだよね。

 自分が不安を感じていることだけに、心配になっちゃうっていうやつだ。……私のこと、心配してくれるんだ。いい子と友達になれたなぁ。

 うふふ。

 これ、私が、恋に盲目になって、ストーカーまがいのおかしな行動取り出しても、ちゃんと止めてくれるんじゃないかな?

 ……って、他力本願ダメ。

 ちゃんと、自分で盲目ストーカーにならないようにしなくちゃ!

 とにかく、高校卒業までは恋なんてしてる場合じゃないっての!

「大丈夫ですわ。では、今後の予定もございますので失礼いたします。送っていただいてありがとうございました」

 うふふと笑って、皐月たんに背を向ける。たぶん、まだ私の背中見てるよね。

 迷わず自動券売機に向かい、切符を買う。そして、切符を手に改札を通り、振り返る。

 皐月たんは、やっぱり私を見ていた。

「ごきげんよう」と、声に出さずに口元を動かして、軽く手を振る。

 そこでやっと、皐月たんも、私が一人で電車に乗ることへの不安が無くなったのか、同じようにごきげんようと口を動かして手を振ってくれた。

 まぁ、電車なんて、前世で死ぬほど乗ってたからね。

 いや、まじ死ぬほどっていうか、死ぬくらいすごいラッシュで、なんていうか、ぎゅうぎゅう……。

 璃々亜の生活って、色々と不便はあるけれど、満員電車に乗って通学しないのはありがたいよ。助かってる。

 痴漢にも会う心配ないし。


 おっと。

 あんまり璃々亜の生活に慣れすぎて、一人暮らしを始めた時に不便を感じるといけないわ。

 満員電車に乗って苦しもうが、私は自由を獲得せねば!BLをめでる自由をな!

 ……いや、そのまえに、破滅フラグを回避しないとだめなんだけどさ……。


いつもありがとうございます。

幼少時かわいい璃々亜が、どのように悪役令嬢に成長するのか、ちょいと考えてみました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。