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閑話:ハイエルフ誕生秘話 前編

どうも、これからどうしようかなーって思ってたら面白いネタが浮かんだんで書きました、急に書いたんで何時もより雑だと思います………、今回のこれは閑話ですから読みづらかったら読まなくても大丈夫です

本来なら木でできた茶色いはずの色が抜け落ちた天井を見ながら溜息を漏らす、先ほどの戦闘のようなものを終えて精神的に疲れた後に色取り取りに輝く満遍まんべんの星空を見て癒される気持ちが沸いてくる、実際にはリティではなくクロウベルが戦っていたのでリティが疲れるはずはないが激しいアクション映画を見た後のような徒労感はあった。


 「それにしても不思議ですよね、ハイエルフって星空に影響を与えるまで神聖な魔力を持ってるんですから」


 リティのその言葉を聞いた後にグランディアから小さい笑い声が響く、自身が何か可笑しい事を言ったかと思い返してみるが特別変な事は言っていない。馬鹿にされたかと思いながらクロウベルが次に何を言うか待っていると何時もの小言のような独り言が漏れて来たので壁に立てかけてあるグランディアを左手で軽く小突く。


 「あのクロウベルさん、何で笑ったのか気になるんですけど」

 『いやなに、神聖な魔力と聞いてつい笑ってしまっただけだ』

 「さっき自分で神聖な魔力が~とか言ってたじゃないですか」


 神聖な魔力が~という部分だけクロウベルの声を真似るリティに対しまたもや笑い声が響き渡る、今度は先ほどのような小馬鹿にしたような印象は感じなかったがあまり似ているとは言いづらい内容だったので若干頬を赤く染めながらグランディアを睨み付ける。まだ幼さが目立つリティが勢いよく凄んでも可愛らしいだけなのだが本人が気づくはずもなく、結果としてクロウベルの笑い声を大きくするだけで終わった。


 『クックックッ………リティ、お前はハイエルフの始まりという物を知らないな?』


 そうこちらを小馬鹿にした問いかけに対しリティは何も言えずに黙り込む、一応疑問形ではあったが決めつけられたと言って良い対応に決していい気はしない、が、知らないのもまた事実だ。アトラスになる前の書物など殆どの場合が墨が掠れて読めない、もしくは紛失してしまった物が多く当時の魔物との戦争もなぜ起きたのか解ってすらいない、エルフやハイエルフに聞けば解る事だろうが生憎とエルフは他の種族、特に人間を嫌悪しているしハイエルフに直接聞く事も出来ない為知らないのだ。


 このまま何も答えられないまま終わるのは面白くない為何かそれらしいことを考えようと星空を睨み付けながら思考に入る。妖精が力を付けてその小さな体に収まる要領を超える魔力を得た時にエルフになると言われている、ならばハイエルフもエルフに耐えられない力を得たからではないか、仮説ではあるがそれらしい一つの答えにたどり着いたリティはその顔には似合わない不敵な笑みを浮かべてグランディアを見つめる。


 『…言っておくがエルフが力を付けたからではないぞ』

 「えっ! 違うんですか!?」


 自分の生み出した説をあっさりと打ち砕かれて先程までの笑みは何処に行ったのか今度は落ち込み始めるリティに呆れながらことばを掛ける。


 『そもそもエルフでもハイエルフより強い者は存在している、常識だろうに』

 「うっ………た、確かにその通りです」


 一般的に元の素質はハイエルフの方が上ではあるがやはり個体差が有りエルフに劣るハイエルフもいる、それらを無視した考えであったがやはり無理があったかと思い直し頬を膨らませながらグランディアに問いかける。


 「じゃあクロウベルさんは知ってるんですか? ハイエルフがどうして生まれたのか」

 『知っているも何も私はハイエルフの元となる人物に出会ったことがあるからな』

 「えぇ!?」


 余りの発言で大声を出してしまいグランディアから落ち着けと言われ口元を両手で押さえるが鼻も塞いでしまい息がし辛くなってしまいむせてグランディアからため息が漏れる。息がし辛いのと羞恥から頬を赤く染めて息が荒れているため呼吸を整えようと深呼吸を行う、その間グランディアから何も声が発せられないところを見ると少なからず心配しているという事はリティにも解り気分的にも落ち着いたリティは再度クロウベルに聞き直す。


 「あの、できたら教えてほしいんですけど」

 『ふむ、多少長くはなるがそれで良いなら話そう』


 そのグランディアからの発言に向こうからこちらの様子が見えているか解らないが3回ほど素早く首を上下に移動させる、まだ村に付くには時間が掛かるだろうし何よりハイエルフの誕生について興味がある、最悪村に付いた後自分が現在住んでいる寮の中でも話してもらおうとも思っていた。一体どんな経緯があってハイエルフが生まれたのかと楽しみにしながら聞く体制を万全にしたリティに対してグランディアから再度落ち着けと言う声が響いた、しかしその声は先ほどの物とは違い笑っているような印象を受けるものだった。







 「………暇ね、ものすごく暇、暇で死んじゃいそう」


 そう言いながら深い森の中の切り株に座りながら顔を上に向けて女性は独り言をつぶやいた、上空の景色は深い木の葉に覆われて空を見ることができず日の光もそうそう入らない薄暗いものだった。細い眉を苛立たしげに釣り上げると眉間に皺を作りながら自分の足元にある動物だった物を一瞥するとそれは消えて後には乾いた土の上に赤く濡れた液体が付着している光景だけが残った。


 溜息をつきながら重そうに腰を切り株から上げると自身の頭から足元ほどの大きさのロングボウを背に背負い褐色の右腕を振るうと自分が住んでいる町に付いた、彼女が町を歩くと知り合いのダークエルフ達が話しかけてくる。

 お前が狩りに出ると毎回祭りが起こせるほどの食糧が取れると、そんな事どうでもいい彼女は腹の中では苛立たしい思いが渦巻いていたが上辺だけは無表情でやり過ごす、通った後の後ろにいる者達が小さい声で密談しているがそれを気にするそぶりも見せず村の中で一番豪華な屋敷の中に入る。


 土足のまま屋敷の中で一番豪華な部屋に入り自分の背負っていた銀色のロングボウを仕舞うと自室に迎い歩いていく、この家にだけ使われている魔鉱石で出来た黒色の床を気にするそぶりを見せずに足早に歩く、自室に付くまでに無駄に時間が掛かるため舌打ちをしながら歩き魔鉱石で出来た扉を開き床に敷いてある獣人狩りで出来た毛皮の上を歩いてベッドの上に腰を下ろすと落ち着いた様子で近くの本棚に収納してある小さな緑色の本を開き読み始める、何回も読んだ為内容を一字一句違わず最初から最後まで言えるが他の書物も全て読んであるのでどうしようもなく本を読み始める。


 (家の中が一番落ち着くわ………ゆっくり本を読めるし最高ね)


 先程まで苛立っていた様子は消えており完全に落ち着いた様子で本のページをめくろうとすると突然左手を掴まれて阻止される、驚いて顔を上げるとそこにはメイド服を着た同じ褐色の肌を見せるエルフの姿が見えた。


 「何? 私本を読むので忙しいんだけど」

 「もう夜ご飯ですよ! 帰ってきてから本ばかり読んで………そういう事ばかりしてるから周りから―」

 「はいはい解ったわよ…ご飯できたんでしょ?」


 聞きなれた叫び声に近い大声を鬱陶しそうに躱して持っている本をベットの上に置いて気づいたが色が緑から赤色に変わっている、おかしく思っているとベットの上に4冊ほどの本が置いてあるのを確認して気づいたが知らず知らずのうちに違う本を読んでいたようだ。

 不思議そうにしているのが解ったのか目の前のメイドから非難の目を向けられるが女性の方はそれを気にするそぶりも見せずにメイドを置いて廊下に出て歩く、扉を閉めてメイドが自分の後ろを歩いていると気づきながら無駄に広い食堂の扉を開く。


 執事やメイドが席につき待っていたので扉を開けた瞬間から数十人の視線を受けるがこれも鮮やかに無視しながら長いテーブルの一番目立つ先の席に座り目を閉じて肘を机に付き両手の指の間に指を入れ神に祈りを捧げる姿を取ると周りのこちらに向けられている視線が消えてテーブルに肘をつける音が聞こえる。音が鳴りやむのを待ちしなくなった所で食事の前の祈りを始める。


 「天に召します我らが以下省略」

 「ちょっとちゃんと言ってくださいよキュラエス様!」

 「ちょっとした冗談よ」


 先程のメイドからの大声にそう返し今度こそ祈りを始めるキュラエス、周りの使用人からのまたかという流れを感じながら自分が発した言葉の後で一斉に同じ言葉を話す使用人達にもう一回軽く冗談を入れようか迷うキュラエスにメイドから発せられる殺気に気づき取りやめて普通に祈りを終わらせた。


 「この肉美味しいわね、やはり素材が違うわ………これを取ってきた人はさぞ名のある猟師なのね」


 周りにいるダークエルフ達は誰もお前だ、など肉が良いからと言って猟師を褒めるのは無理があるという返しは一切無く無言のまま食事が進み、食事を終えたキュラエスはそのまま食堂を出て浴槽に向かう、向かう途中も黒い魔鉱石の廊下で天井から吊り下げられているランプの魔鉱石も一般の物ではなくそれなりの値段がするものだと解る代物であった、使用人とは別の自分だけの浴槽に付いたら着ていた服が黒い靄になり霞んで見えなくなりそのまま湯船に漬かる。


 湯船に漬からず魔法を使用すれば身体を清められるがやはり入った方が気持ちが良く落ち着く、湯船から出て脱衣所を通るとそのまま歩むのを止めずに廊下に出る、そのまま自分の部屋に行こうとすると廊下で若い執事にすれ違うと目を大きくさせながらキュラエスの大きな母性の塊を見てくる、その後肩を掴み歩いている足を無理やり止め執事に向けて顔を向ける、いかにも面倒と言った表情を隠しもせずに凝視するキュラエスに迎い顔を赤くさせながら大声を張り上げる。


 「な、何故何もお召しになっておられないんですか!!!」

 「家の中だし良いじゃない………そんなに騒ぐことじゃないわよ」

 「いえ十分騒ぐ事です!」


 鬱陶しげにその執事を見た後に首から下の身体を黒い影が覆う、それはすぐの事で影が消えたら色取り取りの長袖にズボンをはいていた、見ただけで目が悪くなるを通り越して痛覚を訴える異様なファッションだが着ているキュラエス本人は無表情ながらもどこか満足げに、傾き誇らしげにしている。


 「これで文句はないでしょ?」

 「…まぁ先程よりかは」


 どうせ外に出ないだろうと思い適当にその場を流すと執事は使用人たちに与えてある部屋に入る、それを見届けてどこに文句があるのか考えながら自身が最高と信じて疑わない服装を着て部屋に戻る。

 柔らかそうなベッドに腰を掛けてまた本を読もうと本棚に手を伸ばすが明日は自分が町の周辺を見回る係だと気づき顔を歪めて素早く寝転がり瞼を閉じた。

今はまだ気づいてないんですけど多分この話も誤字が多くなるんだろうなーって思います、気づいたら直すんですがこの誤字の多さは不味いですね………注意しているんですが直らないのは文章力からかそれとも集中力からか、まぁ多分両方なんですけどね

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