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3匹の豚との戯れ

偶には少し速く書こうかなーって思い書いてしまいました、こんな駄文を読んでもらって今日も感謝感謝です、後カリナなんですが男っぽい女の子にしようとしたらもろ男の子になってしまった、どうしてこうなった。

リティを一目見たオーク達はすぐさま駆け出していた足を止め全神経を集中させ身構える、それを確認するや否や不敵な笑みを浮かべながら3体のオークを見据える、いまだかつてない恐怖がオークを襲う、どこにでもいる少女に見えるが魔族として生まれた本能が告げる、目の前の少女にはどうあがいても勝てないと。


 足を止めたオーク達の目の前にまで歩き終えたリティは自分より身長が高いオーク達を見上げる、オークが手に持っている冒険者から奪ったであろう槍に剣、斧を手に持ち構えるがどの獲物も刃先が震えている、視界が霞み息が荒くなる、手を伸ばせば簡単にのど元を掴める距離にいるにも関わらず指先一つ動かせることができず、彼らにできることは唯々目の前の少女を見つめている事だけだった。

 リティが右手を挙げる動作をするとそれだけで自身より身長が高いオークが震え上がる、その目にあるのはもはや恐怖に絶望だけしか垣間見ることができない。右手の手のひらを上に向け自分に向けて数回傾かせる、その表情は大人が子供のいたずらを見た時に浮かべる微笑の様で、しかし目を爛々と輝かせていた。


 その動作を見た1体のオークが悲鳴を上げて手に持っていた槍を地面に落し後ろを向き走り出そうとする、そうするとオークの目の前にリティが飛び込んできた、あまりの速さに移動したであろう地面から土煙が舞い上がり視界を覆う。3体のオークが突然起きた土煙のせいで狼狽していると先程逃げ出したオークの視界に小さな拳が飛び込む、顔を少し逸らし避けようとするが何とか認識できる速さで何の抵抗も出来ずに顔面の中に吸い込まれていく、あまりの威力でオークの体が宙に浮かび後方に向かい吹き飛び地面を何回かバウンドしながら飛んでいく、吹き飛ぶ勢いが緩くなり地面に後頭部を引きづらせながら馬車の馬の前足にぶつかる、驚いた馬が暴れだすが運転手が収めていると近くにいたカリナがオークの顔を覗き込む、普段は血のような真赤な瞳をしているオークの目は完全に白目をむいており明らかに気絶していると解る光景であった。


 仲間が一瞬で、しかも一撃で倒されたことを知った2体のオークは今だ土煙で視界が満足に確保できない中自分達の手に持っている武器を振り回し威嚇する。剣を振り回していたオークの顎を鋭い蹴りが命中しその巨体を数10m上空に浮かびあげるとリティは地面を強く踏みしめ自身も上空に浮かび上がり空中に気で作った足場を使い四方八方から拳と蹴りの連撃を浴びせる、その一つ一つの一撃はまさに絶大と言えて拳に蹴りはその速度から風を切る轟音が地上にいたオークにハイエルフ、運転手も聞こえる程の膨大な物で地上の地面にぶつかった時にはまさに虫の息と言えた、むしろまだ生きている事が不思議に思えたが残ったオークはやっと土煙が収まりクリアな視界になった時に見たリティの表情を見て理解した。


 アレは遊んでる、だから殺されてもいないし致命傷と言える傷を自分達は負っていないと、顔を嫌らしい笑顔にしながら自分にゆっくりとした動作で歩み寄ってくる姿に頭に血が上りあれほど恐怖していた相手という事を忘れて襲い掛かる。手に持った赤黒く汚れた斧でリティに切りかかるがその斧がリティにぶつかる手前で止めて忘れさられていた恐怖がオークの全身の動きを停止させる。このままこの斧をアレに当ててはいけない、アレと戦ってはいけない。そう本能で悟ると同時にリティは左手でその刃を掴み投げ飛ばそうと腕を振るうと斧の持ち手を強力な力で握っていたまま硬直していたオークが巻き込まれて宙を浮き地面に倒れる、倒れた拍子に斧が手から取れたことを確認するとリティはその斧を誰もいない森の木に向け投げる、斧は木に当たると地面に落ち、斧がぶつかった為にできた衝撃から木の枝に止まっていた鳥達が飛ぶと周りにいた鳥も一斉に空に羽を羽ばたかせる。


 残ったオークの1体は地面に頭からぶつかったからか軽い脳震盪になるが何とか自信を見下ろすリティと目が合う、その瞬間死を覚悟しこれでもかという程の音量で悲鳴を上げるがそのオークの凸凹した頭にリティは手を乗せると静かに声を発した。


 「………これにこりたらこの森から出ていく事だ、私が相手で運が良かったな、ハイエルフ共なら今頃貴様等は肉の塊になっていたことだろう」


 自分達が理解できる言語だったことに驚いたがその声を聴いたオークが首がもげる程頭を上下に何度も傾かせ立ち上がり立ち去ろうと走りだすが背後にいる少女が肩を掴み体が前に動かない、見かけからは信じられない握力で目の前にいるオークを自分に引き寄せると頭を掴み顔をこちらに向かわせる。


 「一人だけ逃げ去ろうとするな、伸びている2体のオークも連れて帰れ、これは命令だ」


 リティから告げられた命令という言葉に恐怖からではなく何故か使命感から体が動き出す。軽く地面にクレーターができているオークの右腕を掴み馬車の近くにいるオークの方に向かう、仲間のオークが引きづっているがそんなこと関係なしに馬車に付くとオークの左腕を掴む。近くにいた運転手にカリナは身体を震わせるがそんな事目にもくれず来た方向に迎い走りだしリティとすれ違い来た道を後戻りしていく、2体のオークを引きづりながら走っていくオークを見送るとリティは口角を少し上げて馬車に迎い歩みだす、その姿を見た運転手にカリナは緊張に恐怖から体を固める。


 自分達の目の前に立ち止ったリティを怯えた目を向けると少女は少し困った表情をし、苦笑いしながら運転手にカリナを見つめる。


 「あー怖かった………」


 そう聞くと運転手は訝しげな表情をしカリナは目を丸くさせリティを見つめる、リティの表情は口角を震わせながら上げていて顔を青白くさせておりとても嘘をついているようには見えず。リティの顔を見た瞬間カリナは少しずつ口元から声を漏らし次第に大きくなりついに大声で笑い声を上げていた。


 「アハハハハハハハ!!! 姉ちゃん変わってるな、あんなに一方的に殴ったりしてたのに怖いなんてさ!」

 「ハ、ハハハ…」


 掠れた声でいかにも作った笑い声を絞り出すと顔を優しい微笑に変えてカリナと同じ目線にするため少し腰を沈めカリナの綺麗な緑色の瞳を優しく見つめる、そこには先程感じた冷たさは無く純粋な温かさが感じられた。


 「こんな所で何してたの? 危ないから今度からはやめようね?」

 「わ、わかってるよ、もうこれからしないよ…」


 そう言ったカリナを見て「良し!」というと優しく頭を撫でた、先ほどまでの荒々しさは無いがこちらを思いやっているという気持ちは先ほどと変わらなく感じることができるものであった。リティの慈愛に満ちた温かい微笑を見上げていると日が完全に沈み暗くなっている事に気づいたカリナは大声を上げる。


 「やべっ! もう帰らないといつも以上に怒鳴られる!」

 「一人で帰れる?」

 「うん! ありがとう姉ちゃん!」


 そういうとカリナは日が沈み薄暗くなった森の奥に駆けだす、完全に姿を見ることができなくなった所で今まで蚊帳の外だった運転手に苦笑いしながらもう帰ろうと催促する、運転手は黙ったまま傾き馬車に乗り出す、それを見届けると馬車の後方に回り布をめくって中に入る。前と同じ位置に座りなおすとクロウベルが頭の中から語りかけてくる。


 『案外うまく行くだろう?』

 「………色々言いたい事はあるんですけど疲れてるからまた今度にします、でもお礼は言わせてください、有難うございましたクロウベルさん」


 『大したことではない』と声が響くとそれっきり黙り込むクロウベル、短い付き合いではあるが何時もならこの次に煩い独り言が始まる事を知っているリティはクロウベルなりに気を使っている事を実感した。まだ村に付くには時間があると想定したリティは疲れる身体を無理やり動かし布をめくって外に顔だけ出すと空を見上げた、その空には綺麗な色取り取りの星が浮かび出ており赤色もあれば青色の物もありありとあらゆる色の星が見えた、普段の村から見える景色と違う事に驚いていると頭の中に声が反響する。


 「ハイエルフの住む里の近くには神聖な魔力が宿っておりその影響で星空の色が変わるらしい、私も見たのはコレが初めてだがな」

 「へぇ~………知りませんでしたそんな事」


 意外とロマンチストであるクロウベルに少し驚いていると空から流れ星が流れる、その星は綺麗な赤色をしており流れた後の軌跡も赤色が少しにじみ出たらまたいくつか綺麗な色をした流れ星が流れ、星の流れた後の軌跡が重なりあって綺麗な一つのアートになる。それに見惚れていると突然寒い風がリティの頬を撫でて顔が冷えたリティは布から出している顔を引っ込めて馬車に寝転がる。


 「………眠たいけどもっと星を見ていたいなぁ」


 そう呟くと寝転がって見ている茶色い木でできた天井から色が抜け落ちていく、突然の事で慌てるリティの視界一杯に綺麗な星空が写し出る。


 「えぇ! 何が起きてるんですか!?」

 『星空を見たいと言うから見えるようにしてやったまでだ』


 そう脳内から声が響くと少しの間思考停止していたリティだが呆れた笑みを浮かべる、もう何でも有り何だ、そう思うと同時に空にある景色に注意を再度向ける、今日一日で色々ありすぎて疲れたリティだったが目の前に広がる幻想的な星空を見ていたらどうでも良くなっていた。

最後の星空は最近空を見たらとても綺麗な星空が見えたからそれをついつい書いちゃいました。もっと幻想的に、綺麗に書こうと思ったんですがそこは私の力不足ですね………、もっと精進します

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