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閑話:城内一の嫌われ者 前編

 どうもー、風邪を引いたんですが薬を飲んで寝たら次の日には治っていました、そして風邪を引いていた時にノリで書いた内容があまりにも悲惨なものだったので書き直しました

 恐らく明日には新しい物を書きます



 すいませんやっぱり今週中にさせてください、なんか色々考えて書きたいので………今更気づいたんですけど私は閑話の方が本編より力をいれてる気がします

 何時もは静かで物音せず比較的に過ごしやすい方に入っている中庭がその日は人々の小さな話し声で充満していた、そんな事気にもしていない話題の中心の童女は木にもたれかかりながら茶色い表紙の小さな本を開きただただ読みふける。そんな童女が本を読んでいたら突然本を何者かに取り上げられる、その時初めて童女は気づいたが視界が黒ずんでいて雨雲でも空を浮かんでいるのかと上を見上げると三人ほどの騎士が童女を見下ろしていた。


 「なぁちょっと良いかお嬢さん」


 そんな騎士の呼びかけをまるで聞こえていないかのように立ち上がりどこかに歩きさろうとすると童女の周りを騎士達がいやらしい笑みを浮かべながら取り囲む、あからさまにこれから何か仕掛けると言ったその動作に内心鬱陶しく思いながらも表には出さず無表情のまま目の前にいるワインレッドの短い紙をした騎士を見つめる。

 騎士達は普通の童女なら怯えて泣きわめいてもおかしくない状況でありながら無表情で明らかにこちらに興味が無いといった様子を見て頭に少し血がのぼり目の前の童女の胸ぐらをつかみ宙吊り状態にし、そのまま先ほどまで童女が読んでいた木にぶつけるとそのガラス球のような童女の瞳を睨みつけながら怒鳴りつける。


 「ちょっと良いかって聞いてるんだよ」

 「あら何かようなの? 人に物を頼む態度じゃなかったから気付かなかったわ」

 「テメェ………!」

 「貴様等いい加減にしろ!!! 何をしているんだ!」


 そう声が怒号が後ろから飛んでくると今まで威勢の良かった騎士が急に童女を地面に下し後ろを振り向く、他の二人も体を固くさせ片膝をついてそちらにこうべを下げるとその方向から一人の騎士が歩いてくる、どこか凛々しさを感じるその歩いている姿の女性はアトラスにつかえている騎士達なら全ての人物が知っている、アトラス最強の騎士と言われ周りからも絶大な信頼を得ている騎士団長アリス・ストレイ。


 「何をさっきから騒いでいる、それでも騎士か貴様等!!! 恥を知れ!」


 そう三人を怒鳴り今まで幾多の戦場をくぐり抜けて得た威圧を浴びせる、それだけで三人の騎士は体を震わせ無言で聞き入り数秒たつと静かにアリスがため息を漏らすと三人に「もう良いから行け、くれぐれも騎士としての自覚を持って行動しろ」と言いそれを聞いた三人はこの場を走って離れていく。


 「怖くて体が動かなかったわ、ありがとうあ………あ、アリスン?」

 「………んが余計だ、それにしてもすまないな普段はあんな奴らじゃないんだ、できたら許してやってくれると助かる」


 そう謝罪の言葉を口にしたアリスだったが心からそう思っているわけでなく、むしろああなっても当たり前だと思っていた、あんな事を言い放った後によく堂々と城の中庭で本を読もうとしていたものだと一人思っているとそれを察したのかキュラエスがアリスの顔を下から覗きこむ。


 「何を今からブレイクダンスを六時間しそうな顔をしているの? 私も一緒に踊って良いかしら」

 「………何故貴様はそうやって巫山戯た事をあの時言ったんだ、私には理解できん…これから協力していくつもりがあるのか?」


 キュラエスの何時も通り絶好調の戯言を無視してそう聞くと如何にも理解できませんでしたとでも言いたげにわざとらしく子供らしく首を傾け無表情のまま見つめるキュラエスに思わず剣の方に手を伸ばしそうになったがそれでは先ほど注意した彼等と変わりが無いと思いとどまり目の前にいるのはまだ子供なんだと自分に言い聞かせて相手の言葉を待つ。


 「フッ、私のこの燃えたぎるソウルがーーー」

 「解った、特に意味は無いんだな」


 意味が良く解らないだけではなく異常者なのかもしれないと疑いだした目の前の童女を見つめると戯けていた雰囲気が風が通り過ぎた後の煙のように消え去るとアリスを愛も変わらない無表情で見つめるその瞳には一切の感情が宿って無く、これが誰かが生み出したガーディアンだと言われてもまだ納得がいく出来だと考えていると遙か前方から声が掛かってくる。


 「速く行くわよアマゾネス」

 「待てアマゾネスとはなんだ明らかに故意に間違えたな?」


 感情を高ぶらせながらキュラエスの前に移動し先導して城内を案内する、王に言われなければ初対面にも関わらず嫌いな人第一位を堂々とぶっちぎりで取っている奴と二人っきりで歩いていない、と思いながら説明しながら歩いていると後ろから声が掛けられた。


 「私の名前はキャロル・リレット、趣味は人の話を盗み聴きすること、特技はスカートめくりに暗殺、裏切り、潜入といったところかしら」

 「………何で貴様はそれを態々あの場で発言したんだ、恐らく貴様は初日でこの場内一の嫌われ者だぞ」

 「インパクトの有る自己紹介をすることも趣味の一つなのよ」


 もうこれ以上何を言われても無視することにアリスは切り替えて事務的に感情が一切込められていないと解る声色で必要なことだけを伝えていく、途中でキュラエスが冗談を言い放つがそれも華麗に無視していきとうとうあらかた説明を追えてキュラエスの仕事場、つまり事務室に送り届けるとそのまま素知らぬ顔をして訓練所として使われているキュラエスがいた北とは違い南の方の中庭に行くとそこで兵士の訓練をいつもどおりしていた、ロウエンに一言遅れたことを伝え自分も参加して三時間ほどたち一段落してアリスが少し速いが練習を終える。夕暮れでオレンジ色の光が城を照らしている事が見える中庭から中に入り自室に向かい少し静かになった城内を歩いていると一人の男性がアリスに近づき歩いてくる、明らかにアリスに用があるように見えてアリスの姿を確認すると顔をほころばせて近寄ってくる、前々からその男にいい思い出がないアリスは顔を少し歪めながら近づくと両者足を止めて会話を始める。


 「これはこれはお疲れの所申し訳ありませんアリス様」

 「………立場的に私の方が上だからと言ってそうへりくだった言い方をされると困る、貴方の方が年上なのだから…何か用でも?」


 そういうと言葉を考えながらどう話そうか迷っているナズにアリスは話を適当に切り上げて自室に戻ろうとする、ナズには国を裏切って他国に手回しをしている容疑が一度だけかかったことがある、結局それは証拠不十分で間違いだということにされていたが少なくともアリスはナズがすでに他国、もしくは協会に重要な書類を送った後だと思っていた為信用はしていない。

 ロウエンや信頼できる部下に話しても気のせいだと言われたがアリスはそう半ば確信に近いものを感じていた。


 「キャロル嬢の事なのですが…」

 「………キャロルがどうかしたのか」


 ナズよりも関わりたくない人物の名前を聞かされてこの場をどうしたら速くされるか考えているとナズからこちらに思考をさせる暇を与えないようにしているかのように言葉が続きざま放たれる。


 「アリス様もお聞きになったと思いますが、その、言いにくいんですがキャロルが仕事中に不審な動きを-

 「私は数秒トイレに席をたっただけなのだけれど、あのまま垂れ流していたら良かったのかしら」


 女性として終わっている発言をしながらアリスの後ろから顔をだして声を放つキュラエスにナズとアリスは心臓が止まったような感覚を受けて黙りこむ。ナズの方は陰口、上手く行けばこのままここから追いだそうとしていることを聞かれたことに、アリスはいつから背後に立たれたのか気付かなかった事に驚きを覚える。

 それだけ言うとキュラエスは何事も無かったように昼に案内された自室に歩いて行く、それを二人は見送っていると思いだしたようにナズがキュラエスに声をかける。


 「…ッ! キャロル仕事をせずに眠るつもりなのか!!!」

 「人によって露骨に話し方を変えることにはどうこう言うつもりはないけど人をサボり魔みたいに言わないで頂戴、書類は全部片付けたわ」

 「馬鹿を言うな一週間不眠不休でし続けても終わらない量だぞ!!!」

 「じゃあ今から戻って確かめてみなさい、誰かに悪戯されてなかったら終わってるはずよ」


 あくびをしながらそう遠ざかっていくキュラエスに何も言うことが出来ず急いで事務室に走りだすナズと交互にキュラエスを見て早速いびられていると思うが上手くのらりくらりと交わしながらしている事がわかると案外人をいらだたせる事が上手いだけでは無いと思い直し自室に戻る。






 「はぁ面倒臭いわね………さて何時頃に来るのかしら」


 書類を一人で片付けていたが、明らかに量が普通でないことは自覚していた、教師として働いていたがあの量を一片にすることなど一日もしたことがない、国と学校での事務処理が同じ量なはずがないと言われれば何も言えないがナズが一人で自爆してくれたことから理解できた、ただ多数名はキュラエスに仕事をなすりつけに来たが他数名は自分で仕事をしている所を見て三通りの考えが浮かぶ。


 (それほど任されている仕事が専門的なのか、自分の仕事に自信を持っている、---それか人には見せられないことをしている、このどちらかでしょうね)


 他のふた通りの人には興味は無く、裏切っている者達にだけ用事がある、恐らくこの後何かしら自分に対してアクションをしてくると思ってなるべく自分からは接触しないようにしてきたキュラエスだったが裏切り者というのが総じて臆病者が多いということを失念していた事に今更ながら気づいたキュラエスは取る手段を間違えた事実にようやく気づいた。

 自分にも経験があるにも関わらずそれを気付かなかったのは歳のせいなのか真面目に考えてるが別に初日から来る事もないと思い直す、普通なら数日間様子を見る、自分は数日どころか一ヶ月だったという事を思い出し落ち着いているとドアが叩かれる、まさかと思いつつドアの向こうの人物に声をかける。


 「いないわ」

 「いるじゃないか、開けろ」


 どことなく上から目線の発言が気に触ったがそんなことを一々気にしていたらこれから先やっていけないと思いドアを開ける、そうすると昼に一緒に書類を片付けていた時に見慣れている嫌らしい笑みを浮かべながら自分はこちらに押し付けてこなかった一人であった、他に人がいないことを確認するとキュラエスはその男性を部屋の中に招き入れて要件を足す。


 「それで? 一体何のようなのかしら」

 「単刀直入に聞く、キュラエス貴様は他国か協会からの使いか?」


 焦っている事を隠しもせずにそう堂々と自分に言い放ってくる男性によほど切羽詰まった状況なのだろうと予想をつける。


 (これも失念していたわ、誰もが上手く立ち回れるわけでは無いのよね)


 それでも技とそう発言していて実はこの男は密偵でもなんでもなく逆に自分を密偵だと思って聞きに来たか、しかしキュラエスの目の前にいる人物から溢れ出る冷や汗に焦っているという雰囲気は演技といえるものではない事を長い経験から感じ取った。


 「仮にそうだとしたら貴方は私に何をして欲しいの?」

 「無駄な言葉遊びをしている暇は無いんだ! メイジスからの密偵なら俺の力になってくれ!!! 頼む!」

 「………良いわ、力になりましょう頼みを言ってみなさい」

 「ほ、本当か? 本当なんだな! 嘘だったらゆるさないぞ!!!」


 頼む側とは思えない言動を呆れながら聞くキュラエスだがそれを聞きながら腹の中で黒い笑みを浮かべる。


 「実は警備が激しくて情報がメイジスに流せないんだ………そのせいで使えない奴と言われてる、このままじゃ俺は見捨てられる…」

 「私にも恐らく監視の目がついてると思うんだけど、あんなことを言ったんだし」


 そういうと目の前の男性が何か怒号をあげようとしていたからキュラエスが自分の口元に人差し指を持っていく動作をしたら男は静かに黙る。


 「それでもなんとかなると思うわ、私に考えがあるから…要は情報を流せればいいんでしょ? 簡単なものだわ明日私が城内の人達に幻影魔導をかけるからその隙にどこか会う場所を決めてそこに行きなさい、一つ頼みがあって私が協力しているという事はその人達には言わないで欲しいんだけど良いかしら」

 「できるのかそんなことが」


 そう聞いてくる男性の目の前でキュラエスは本当の姿を見せる、その姿を見た男性は叫びそうになるが男性に魔導を掛けて声を発せられないようにし慌て出す、姿を一瞬で戻し仮初めの姿になるともう一度男に問いかける。


 「私なら出来る、それでいうことは聞いててくれるかしら」

 「あ、ああ………だけど何で言ったら駄目なんだ、それに何で俺に此処までしてくれるんだ」

 「私はメイジスの密偵じゃ無いから知られるのが嫌なのよ、貴方を助けるのは………こちらにも利益があるということだけ言っておきましょう」


 そう言うと男性は自分に嘘を言っているかどうか魔導で試そうとしていたが、ハイエルフが相手という事を思い出したのか途中でやめた、もしキュラエスが魔導を使えなくても此処まで始めの冗談以外何一つ嘘を言っていない為何も問題は無いが。


 「いつなら行ける?」

 「なんなら今日にでも良いけど」


 そういうと男は苦笑いしながら明日にするという事を伝えてどこか慌てた様子で部屋から出て行った、自然に出て行った方が目立たないがそういったことを考える余裕が無いのだろう。何を思って彼を密偵に選んだのか理解出来ないキュラエスだが恐らく使い捨ての道具のように思われていたのだろうと一人あたりをつけて部屋の明かりを消して夢の世界に旅立つ。

 例の如く地の文が少ないです申し訳ありません、何時も増やそうとしてるんですけどどうしても書けないんですよ………

 関係無いのですが私は7月まで家では絶対エアコンを付けないと決めていまして、パンツだけの姿でいたら妹に背中からおもいっきりビンタされました、恐らく私の背中には小さな赤いもみじができていることでしょう、今から風呂にはいるのですが怖くてたまりません

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