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一つの幕引き

どうも、戦闘描写は書いててとても楽しいしワクワクしてきます、こういう僕みたいに戦闘描写多いの書いてる人なら解りますかね

 駄文ながらおつきあいください

 消えた、忽然と目の前から姿が消えたのだ、シルビアの目が大きく広がる、表情をそう変えない彼女が瞳を驚愕の一色に染める、ついさきほどまで数メートル離れていたのにもう目の前にいるのだ、シルビアの表情を見たクロウベルは少し驚いた表情をし。


 「………? 何故離れたり魔法や魔術を行使しない? 接近戦にも自身があるのか? そうは見えないが」


 そう聞いた瞬間に自身の体が浮かぶ、何が起きたのかと思うと同時に壁に激突し血が喉から上がり口から出て嘔吐する、それから自身のみぞおちから信じられないほどの激痛が走り始めて殴られたと自覚した。


 「何だ考えがあったんじゃないのか、貴様は人にしては頭が回りそうだから何かあると思ったのだが」


 自身の上から聞こえるその声を確認するため顔を上げる、耳も真面に聞くことができない、何を言っているのか、視界もぼやけて男なのか女なのか、それすらも解らない、ただ何かの声がし、何者かが自分に語りかけている、もはや真面な思考を行うことができないシルビアにはそうとしか思えない。


 「うん? どうやら良く聞こえていないようだな、軽く小突いただけなのだが………人間は脆い、まぁ後衛職なのもあるか?」


 とても不思議そうにそう発すると何らかの魔法を行使したのか見る見るシルビアの体の怪我が塞がる、明らかに致命傷だと解るのだが1秒ほど経過したら無傷のシルビアがそこにいた。

 突然の事で大きく飛びあがり距離を取ろうとするが景色が一瞬で変わり先程の場所に戻る、するとクロウベルも場所を移動しており先程まで話していた位置にちょうど重なった。


 「うん今のは無しだ、私としたことが不意打ちをしてしまった、故に反応をできなかったのだろう? 不意打ちを卑怯とは言わんが、生憎貴様らにはするほどの価値がないからな」


 今さっきしていた者が何を言うのか、口から出そうになったその言葉を必死で飲み込む、前衛後衛の両方を全てエキスパートと自負している自分がまるで見えなかった、どうやって移動したのかも、何をしてシルビアを吹き飛ばしたのかも、魔力や気に反応は無かった、身体能力のみで行って見せたのだアレは。


 「………マジかよ、あれが歴代最強と恐れられる魔王」


 どこにいても好戦的な笑顔で軽口を絶やさない彼が、顔を引き攣らせながらその言葉を振り絞る、彼で動きを見えないならここにいるすべての者がアレの動きについていくどころか見る事すら行えないだろう、常に最前線で戦ってきた彼だからこそ分かるのだ、あれの異様さが。


 「閣下、少々人間を相手にするには力を出し過ぎかと」

 「………? 何を言うセルス、私はそこまで力をだしていないぞ」

 「閣下の普通を私たちに押し付けないで頂きたい」


 傍から見て膨大な魔力を宿すセルスと言われた魔族がクロウベルにそう告げる、そこまで、そこまで次元が違うのか、二人とも自分達からすると同じような次元なのだが、クロウベルはあの二人では触れる事すらできないらしい。


 『ファン! オルテガ! 私とランディが封印術を発動させる為に時間を稼いで頂戴!』


 そう頭の中に声が響くとオルテガがクロウベルを目指し全身を気で強化し走る、勇者である自分ですらギリギリ認識できるスピードで走り抜ける、オルテガの走り抜けた後には青白い電撃がほとばしり足を踏みしめた床はオルテガの足跡がくっきりと解るほどきれいに凹んでいた、その様子を見て自分も慌てて全身を気で強化する、強化しながらオルテガとクロウベルの様子を見るがまるで戦いにすらなっていない、接近戦で己が知る限り最強と信じて疑わないオルテガの巨大な鉞の神速と言える斬撃を全て見切り紙一重で笑いながら回避し続けるクロウベルに対し全身から冷や汗が止まらない、なおも速度を加速し続けるオルテガの斬撃がまるで当たる気配がしない、急いで全身の魔力を五元素に、火、水、土、雷、風にしそして協会に身を置いているものしか習得できないと言われる光に変え自身が握りしめている大剣に柄から遠し、刃の先の方に浸透させる、自身の体を気で多い、身体能力を強化させる、思わずセルスが息を飲む、自身と粗同等の次元に上り詰めたのだあの一瞬で、驚愕するセルスを横目にクロウベルはオルテガにまるでハエを払うような動作で左手で払う、その手に込められた魔力は尋常ではなくその余韻だけで今まで感じたことのない圧力を受けながら自信の最高速度を軽く超える速度で壁に激突する。


  次の瞬間気が爆発した、体中が熱く高熱を発する、フェアの青色の気が残像を作り彼女の通った後に残る、それはまるで大河の波を想像させた、セルスがようやく目で認識できる速度で駆け抜ける姿を見て間違いなく人類最強だと確信する、だがそれでも勝てない、相手がクロウベル・フレイムである限り傷一つ負わせることができないと信じている。


 いける、確実な自身は無く、これで殺せるとは思えないが、深手ぐらいは負わせられると確信する、大地に足を叩きつけるような威力で踏みしめ、大剣をクロウベルの喉元を捉えながら振るう、この距離から逃れることは通常ならできないだろう、彼は普通ではないがおそらく直撃を与えられるはず、そう確信し全力で切り付ける、―――その直後金属音が木霊する、明らかに肌と鉄の塊が当たった音ではないがそれが響きわたる、フェアはクロウベルを見るに顔を青くさせる、避けるでもなく、防ぐでもなく、弾くでもなく、その身で受け止めてなお無傷で存在していたからだ。


 「―――なんだ、少しはやるじゃないか、心配したぞ? 実はかなりの弱者なんじゃないかとな、セルスと粗互角、いや貴様の方が上か? 名前を聞いておいてやろう人間、光栄なことだぞ自慢していい」

 「………フェア・ノーテクス・リンベル」

 「ふむ、なら今度から貴様は人間と呼ばずにフェアと呼ぼうか」


 ふむ、と再び呟くクロウベルに対し異様な速度で遠ざかるフェア、恐らくその動きを捉えられたのはランにクロウベルだけだろう、いくら距離を置いても油断ができない、余裕を持てない、何故ならこの程度の距離など簡単に縮められると解っているから。


 「それでは、まずは右腕を貰っておこう」


 言葉の意味を理解し警戒を最大限に伸ばして気づいた、右腕の感触が無い、まさか、その思いに駆られる、自身の目で右腕を直視する、取れている、綺麗に肩から切れて無くなっている、自覚してから初めて強烈な激痛がその身を襲う、何をどうやったかはわからないがアレは確実に自分の腕を切り離したのだ、切られた切断面から血が一滴も出ていない事を不思議に思っていると切られたグランディアをつかんで離さない地面に引きずっている腕の切断面に黒い何かがうごめいていた、恐らく肩の切り傷もこうなっているのだろうと思うと鳥肌が立つ。


 「本来魔族というのは、魔物がある一定以上の成長を施したものに与えられる称号だ、そしてその魔族になって初めて闇という魔法に魔術を行使することができ、強ければ強い程闇を上手く、強力に扱える」


 足跡を建てながらこちらに迎い歩み寄るクロウベル、今までにない恐怖が身体を襲うが勇気を奮い立たせ左腕だけで自身の大剣、グランディアを構え直す。


 「その魔族でだ、私は歴代最強と言われているのだぞ? ―――少しばかり不用心ではないか?」


 突然自分の真横から声が呟かれる、自分の左側に顔を向けると同時に空気の摩擦音を聞きながら背後の壁に激突する、喉から這い上がる血を吐き捨てながら足腰に力を入れて立ち上がりながらクロウベルを睨み付ける。


 「ふむ、私が殴る寸前で腹部と足に気をため、後ろに素早く跳躍し威力を軽くしたか、成る程、勇者と言われるだけはある」


 完全に経験から割り振られた勘のみで予測した攻撃であったがそれに反応できたフェア自信が一番驚いている、呼び動作すら相手に見せず、気や魔力によって身体能力も強化しない、おまけに完全に手を抜いてなお圧倒的強者として君臨しているという事実に震撼する。


 『フェア! もう少しかかるから気合入れなさい! 最後の踏ん張りどころよ!』

 『何変な事言ってるのさ、これぐらい私は余裕だよ! 後一日引き延ばしても平気平気!』


 持ち前の気の強さで空元気を発揮するが、言われたシルビアは追撃しながったが誰がどう見てもこれ以上ない絶望的展開であった、オルテガは気を失いフェアは右腕が方からとれてグランディアを掴んだまま離さず引っ付いたまま、右腕が無いだけでなく満身創痍と言っても差支えが無い、今フェアが立ち上がっていられるのは負けん気に根性だけだ。






 魔術でフェアとの会話を施しているシルビアを見てランディは相変わらず魔道士として勝てる気がしないことを自覚する、自分では見たこともない術式を自己流で組み立てながら自分にも魔力をどのように、どれだけ込めるのか正確にアドバイスしながらフェアと自分の考えを互いに飛ばす術式を発動させている時点でその凄さを知る。


 「ランディ! ぼさっとしてないで速く魔力を注いで! 貴方も解っているでしょ、フェアはもういつ潰れてもおかしくないのよ!?」


 今も片腕だけでもてあそばれながら戦うフェアを見て無駄な事を考えずに魔力を注ぐことに集中する、自分がこのパーティーに選ばれたのも一番協会の中で光の魔術に魔法を上手く扱えることができるからである、シルビアには魔術の知識に技術では劣るが、純粋な魔力の多さに質で言えばシルビアを圧倒していた。そのために魔力を言われたとおりに注ぎ始める、後もう少し、そんな所で背後からまた大きな激突音が聞こえる、そちらの方に少しばかり目を向けるとフェアが壁に激突していた、見るだけで自分なら即死と言える光景に、だがフェアはそれでも軽く笑いながら立ち上がる、倒れたら自分達や自分達に希望を託してくれた人々が救われないから。


 「…敵ながらその勇気に根性は認めよう、だがもうそろそろ飽きてきた頃だ、ゆっくり眠っていろ」


 そう言うとフェアの頭を掴み黒色の魔力を出しながらフェアに送り込む、もはや抗うほどの体力がなくされるがままのフェアはそのまま目を閉じ地面に倒れ伏せる、その直後自分達の前に現れこちらを見下ろしながら魔王が問いかけてくる。


 「それで? 態々ああもフェアが身体を酷使させながら守った貴様等が作っている封印術はまだ完成していないようだが?」


 こちらを見てそう宣言するクロウベルに驚愕しているとシルビアが睨み付けながら問いかける。


 「………それは、私とフェアの会話を聞いていたから解っていたの? それとも魔術式を見て?」

 「ほう、私に聞かれていた事を解ったうえでの行動か、残念ながら両方だな」


 自信無くすわと薄く笑いながらクロウベルに視線を向けるシルビアに対し目を丸くさせながら視線を送る、解った上でしていたのか、二人のやり取りについて行けず呆けているとでもね、とシルビアが続ける。


 「残念だったわね魔王さん、もう封印術完成してるのよ!」


 そう言い放った瞬間に起こる、クロウベルを地面から発動した魔方陣が囲む、光でできた鎖で拘束され火でできた手錠をはめられ風でできた封印術式を発動させる。


 「おお、こう来たか、確かに光の鎖は良い判断だな、しかしこの程度で私を封じられると本気で思っているのか?」


 そうランディにシルビアを見ながら問う、絶対的な強者ゆえの発言だろう、軽く口角をあげてシルビアは首を横に振る。


 「まさか、貴方ほどの強者がこれだけで封じられるとは思っていないわ」

 「ほほぅ、ではこの次はどうするんだ」


 拘束されている身とは思えない程目を爛々と輝かせ楽しみだという感情を除かせる、次の瞬間眠っていたはずのフェアからクロウベルに迎いグランディアが投げつけられる。


 「………フッフッフッフッ、ハッハッハッハッハッハッ!!! 私はどうやら貴様等を甘く見すぎていたようだな………ああ、成る程成る程、確かにこれほどの名器を媒体にするなら私を封じられるな、これほどの武具は私もあまり見た覚えがない」

 「ハハハッ、それはどうもありがとう」


 とても乾いた笑いをもらしながら今度こそ本当に意識を手放すフェア、ここまで来るのに幾多の魔物や魔族と命を削る戦いを強いられそれから休む間もなく魔王城に突入し満身創痍なのだ、倒れるなという方が無茶な注文と言える。


 「ではな人間共、遠い未来私の封印が説かれたとき、私を倒し得る者が現れる事を祈っているが良い」


 そういうとクロウベルは勇者の使っていた大剣に憑依しその直後光でできた鎖にがんじがらめにされ地面に落ち金属音を立たせた後横たわる。

 ―――最強にして最恐と謳われた魔王クロウベル・フレイム

こうして封印され人々はこの封印は説かれることが無いと信じ、この後に魔物に魔族とそれ以外の種族による戦いが起こり最終的には和解し後に暗黒期と呼ばれる時代だが、その3000年が経った後に物語は始まる。

45人の人に見て貰えてたのでとても嬉しかったです! 0だったらどうしようかと思っていたので予想が裏切られ嬉しかったです、また次の話も読んでくれたらもっと嬉しいです。

 ………オルテガはもっと良いキャラしようとしてたんですが、力不足が強く出てしまいました、完全にいらない子になってしまいました

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