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【1話読切!超短編】たそがれ!木林春夫 #スイカ割りをしようとしたらの巻

作者: 薫 サバタイス

木林春夫という伝説の男を知っていますか❓


たぶん誰も知らないと思います。


私もよく知りません。


はっきりしているのは、木林春夫が伝説の男だということだけ。


ですが「伝説」となっているからには、何かしら根拠となるエピソードがあるはずです。


これからお話しする出来事が、木林春夫をして、伝説の男たらしめたかどうかはわかりません。


判断は皆さんにおまかせします。


では、聞いてください。


【#スイカ割りをしようとしたらの巻】


お日さまの匂いが大好きな木林春夫さん。


長く続く梅雨に頭を悩ませています。


洗濯物を干そうにも、昨日も雨、今日も雨、明日も雨。


室内に干さざるをえません。


朝の天気予報を観て、やっと待ちに待った晴れだと、ルンルン気分で干したら、急に雨が降ってきて、せっかく洗った服がびしょ濡れに。


ほとほと困りはてています。


そんなある日のスーパーで、木林春夫さんはいかにも夏らしいものを見つけました。


残念ながら梅雨明けはまだまだですけど、せめて気分だけでも夏を味わえるもの。


そう、スイカです❗️


小ぶりの小さなスイカ。


これなら1人で食べられそう。


願かけというわけじゃないけれど、これを食べたらほんの少しは梅雨明けが早まるんじゃないかしら。


そんな願いを込めて、木林春夫さんは思い切ってスイカを購入。


スイカ割りもいいな、家に手ごろな棒があったかな、もしなかったらチョップで割ってもいいな、そんなことを考えながら歩いていたら、あっという間に家へ到着。


ビニール袋から取り出し、まな板に載せます。


と、木林春夫さんの目が大きく見開かれました。


なんとスイカに、ヒビが入っていたのです。


これはショック!


木林春夫さんは、心から悲しみました。


まん丸のスイカを真っ二つに切る気持ち良さ。


あれを味わえないのです。


何のために買ったんだ!


そこまで思いつめました。


しかし、ひらめいたのです、真っ二つに切るより、いい方法を。


素晴らしい体験を。


割れたスイカに、そのまま食らいつくのはどうだろう❗️


こっちの方が、もっと爽快じゃないか❗️


木林春夫さんは、割れたスイカを両手で持ちました。


そして洗面器に顔を突っ込むように、赤い果肉に顔をうずめたのです!


顔を上げたとき、スイカにはポッカリ穴が空いていました。


水をためれば、本物の洗面器として使えそうです。


さすがにそれはしませんでしたが、木林春夫さんは大満足でした。


タネを吐き出すのが大変だったものの、大自然の中にいる気分を味わえたからです。


ワイルドに行こうぜ!


そう、つぶやいた木林春夫さんでした。



   ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

教訓☞結局、どうして割れたのかは、謎。





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