2. いつも通りの旅
ダンッダンッダンッ!
7人が連続して箒から飛び降りる。
「ここだな」
遥が地図を見てから周りを見回す
多くの建物が倒壊しており大体は横に倒れてしまっている。
建っている状態でも穴はだいたい空いている。
しかし画面類がおおくあるのでここはもともと結構繁栄してた都市なんだろうと咲は考察した
「わ……大スクリーン。こんなの初めて見た…。」
そう言って感動するのは二階堂 晴樹。
大スクリーンと言えど高いところから落ちたようでほぼ原型を留めておらずガラスが飛び散っている。
杖を取り出しては異種魔法の光で飛び散ったガラスを持って照らす
「ちょっと…ガラス出て怪我するじゃん!危ないなぁ」
陽向は興味津々な顔をしながら晴樹に注意する。
「もたもたしてる暇ないぞー」
倒壊した建物の破片の上を歩きながら遥はみんなに振り向く
まるでアスレチックのように全員走りながら登れそうなビルの元まで行く。
「ねえ箒使っちゃダメなのー?」と陽向はぜえぜえはあはあの状態で遥かに問う
「駄目に決まってんだろーが。ここで魔力消費してどうする」
「もーやだー」
そんなたわいもない会話を聞いて咲は笑った。
✾
登れそうなコンクリートのビルまで着いた。陽向はづがれだーと咲にもたれ込む
「晴樹、照らしてくれ。」
遥が晴樹に真っ暗なビルを照らすよう指示する。
ビルの雰囲気は真っ暗なため心霊スポットみたいになっている。
「うびゃっ!いだぃ…」
陽向の頭の上にコンクリートの砂が落ちてくる。
「まずいな、、。壁にもヒビが入ってるし、、。」
建物の中も大体ガラスの破片とコンクリートの砂のみである。
「遠めの隣のビルだったら俺と陽向の魔法で行けるんじゃね?なんかあそこあるし、吸収したらもし研究員にバレても証拠残んないでしょ」
そう言って隣のビルを指さすのは藤原 陽斗。陽向とはいいコンビで異種魔法が創造である陽向とは反対に異種魔法が「吸収」で吸収したものから魔力を得ることが出来る割と強い魔法だ。
陽向が創造したものを吸収して他の人にも魔力を与えることが出来るので何かと便利である。
「ああ、じゃあ陽向、歩きながら小さい板状の階段を作ってくれ、陽斗に最後尾に行ってもらうから」
遥が頷きながら指示を出す。
メンバーがみんなでりょーかーいと緩い返事をする
✾
シュッシュッシュッ
陽向がジャンプしながら上に上がっていく。陽向がジャンプしたところは青みがかった透明の板のみの浮いた階段が出来上がっている。
ほかのメンバーはそれを慎重に渡っている
1番後ろにいる陽斗は次の段に行くと前の段を吸収している。
「ちょっと!陽向! 大股で歩かないでよおおお!!!
こちとら透明の手すりなし浮いた階段を歩いてるんだから!陽向が大股で歩くと階段の幅も大股になるでしょうが!」
そう言って怒る咲の足はプルプルだ。
「えー?咲って体幹ない?」
「黙れ!」
後ろで男たちはくすくすしている。
「よーし、着いたよ。」
陽向はビルの外にある階段に降りる。そのあと咲も降りて一安心している。
少し高いところから見た都市は酷かった。
コンクリートでいっぱいになっている。ビルなどの建物はほぼ崩壊。何軒か立ったままだが草が茂っている。
「さ、中入ろ。」
陽向がドアを開ける。今度は役に立つ本があるのか…。