結婚
こんばんは。
ようやく最終話です。内容は「結婚」です。良かったら読んでみてください。
俺が告白してからまだ4時間後、結衣からプロポーズされた。
2人は結婚することになった。
翌日、僕の家で結婚手続きの準備をする。
「婚姻届を書き終わった。あとは市役所に行こか。」
「うん!私、すごく幸せ。」
結衣の顔がパァァと明るくて、眩しくて直視できない。
キラキラとした笑顔は本当に可愛い。
「うん僕も…幸せよ。」
自分の口から「幸せ」という言葉を出すのは恥ずかしい。
「お願いがあるけど、明日私の家に挨拶をしに行こう?」
「ん?挨拶をしに行くのは当たり前よね?」
「あーうん、そうだね。でも…」
「でも?」
僕が問いたら、結衣は急に黙った。
手をいじりながら、頭の中で整理しようとしてる。
1分後ようやく口が開いた。
「実は…私の両親が結婚する相手を探してくれた。それで決めたらしい。」
「え?もしかしたらこれってお見合い?」
「うん…ごめんなさい。でも私はお見合い相手と結婚したくない。相手は5人の妻を持ってる。そんな人はいや、結婚したくない。」
「そうだったか。お見合い相手と結婚したくないので、僕にプロポーズした?」
「うん、そうですね。無理やり結婚させて本当にごめんなさい…」
「いや、謝ることはない。ちょっと僕からの話をしたい。世の中は好きな人と出会えてもそのまま結婚するのはないよね。たいていは結婚する前に別れることが多い。すぐに結婚できるのは1万分の1だけど、僕たちは出会ってすぐに結婚できたのは本当に奇跡。結衣と結婚できて本当に幸せだ。」
「本当…?」
「ああ、本当だ。」
迷いとかなく、すぐに気持ちをストレートに伝えた。
結衣はぼろっと目から涙が出てきた。
「…鉄男と結婚できて本当に良かった。」
「結衣って涙もろいだね。」
「ごめん、私って本当におかしいよね。」
「いや、涙もろい結衣でも可愛いよ。」
「ありがとう、好き。」
「僕も結衣のこと大好きだよ。」
結衣の頭が僕の肩に乗せた。
鉄男は彼女の頭をそっと撫でた。
「大丈夫よ。僕がなんとかするので、心配しなくてもいい。」
「ふふふ、鉄男は意外と男らしいね。嬉しい。うん、よろしくね。」
「ああ、僕に任せておけ。」
・・・・・・
結衣の家の前に立つ。
思ったより普通の家と違って、大きな武家屋敷だった。
まさか〇〇○が住んでるじゃないの?
想像するだけで固唾を呑んだ。
手が震えてる。
結衣は手が震えてるのを気づいて、優しく鉄男の手を握った。
「大丈夫よ。鉄男1人だけじゃない、私もいるので2人で頑張ろう。」
ニコッと笑顔を見ると、なんだか心がポカポカと温かくなった。
ギュッと握り返した。
「僕ってバカだね。結衣がいるのに1人だけ頑張ろうとしてた。気づいてくれてありがとう。結衣と一緒に勝って、ナクドナルドに食べに行こう。」
「うん!」
・・・・・・
「・・・ということで僕は結衣さんと結婚します。」
僕の向かいに結衣の父が胡座をかく。
「ダメだ。竈門くんはわかってると思うけど、今の日本は少子化が進んでいる。このままだと未来が真っ暗になる。真っ暗の中に希望を見つけるために一夫多妻制だ。お見合いの相手は5人の妻がいる。結婚して、多くの子供を生ませる。これが明るい未来になれるんだ。」
「そうでしたか。つまり多くの子供を産むことですね。」
「ああ、そうだ。」
「わかりました。結衣と結婚して、6人の子供を産ませます。」
「おい!結衣の体を考えないのか!」
結衣の父の顔がタコのように真っ赤になった。
そのときに、バン!と大きな音を立てた。
僕と結衣の両親がビクッとなって、恐れ恐れながら見たら
結衣が机に手を当てた。
「大丈夫。私は体育教師だから。6人…いや10人でも産める。」
「ちょちょ、結衣ちゃん、本気言ってるの?」
「本気ってば!産めるかどうか証明してやる!」
「あの、父様。僕と結衣さんは21歳ですね。27歳まで6人を産ませることができなかったら離婚します。どうかお願いします。」
と言いながら土下座をした。
「父、どうしましょう?」
結衣の母が心配しそうな顔で父に尋ねた。
父はため息を吐き、腕を組んで
「ふー、わかった。この条件をのんでやる。27歳まで成果を出すんだ。結衣を泣かせたら許さん!一つも泣かせない約束を守れる?」
「はいっ!約束を守ります。そして僕が絶対に幸せになってあげます!」
「その意気込みだ…。うむ、結婚を認めてやる。」
「あっ、ありがとうございます!」
嬉しくて、勢いよく土下座をした。
「結衣ちゃん、結婚おめでとうね。でも無理にしないでね。たくさんの子供を作るのはいいけど、お身体を気をつけてね。」
「大丈夫よ。私はいつも怪我をしてるので心配しなくても大丈夫だよ。」
「結衣ちゃん…」
泣きながら結衣を抱きしめた。
僕は家族水を入らずと思って、トイレに行こうとした。
トイレに向かおうと思ったら、父が来た。
え、なんで僕のところに来るの?
怒られるじゃないか?
ビクビクとしながら体を構えた。
父が手を僕に差し伸ばした。
「結婚おめでとう。」
さっきまでは鬼のような顔だったが、今は角が取れて柔らかくなった。
父に差し伸ばされた手を握った。
「ありがとうございます!」
・・・6年後・・・
鉄男の言う通りに本当に6人の子供を産ませた。
歳を取った結衣の両親が僕たちの子供をお世話をしてくれる。
ようやく子供の世話から解放した僕と結衣と久々にデートをした。
相変わらずラブラブしてる。
僕と結衣と手を繋ぎながら歩く。
「ようやく結衣の両親に認めてもらえて、本当に良かった。」
「うん!ついに自由になれて、本当に嬉しい。」
「…僕から謝らなければいけないことがある。ごめん!無理やりに6人を産ませて本当にごめん。」
「んもー、本当はたくさん産んで欲しくなかった。」
「本当にごめん…」
「ははは冗談よ。鉄男なら何人の子供を産んでもいいよ。」
「本当に無理にしてない?」
「ううん、逆に幸せよ。鉄男、私の身体を心配してくれて嬉しい。大好き、これ以上にあるくらい大好き。」
「ありがとう。僕を選んでくれて本当に幸せだ。結衣、愛してるよ。」
2人は謝罪と感謝を言い合ってから、お互いの口を重ね合った。
結婚を認めてもらうために鉄男が27歳まで6人の子供を産ませるという条件を言い渡しました。6年後、鉄男の言う通りに6人の子供を産ませることができました。ようやく正式に認めてもらうことができました。ここでゴールではない。ここから新しいスタートが始まります。ラブラブな生活が続く。めでたいめでたいです。
短い話でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。