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Until the end of life~転移傭兵と種族少女達の物語~  作者: I am Human
一章 ビースト(獣人)の国
2/15

EP1 空の記憶、唐突な始まり


 穏やかで心地のいい風が吹いている、何にも染まらない白い雲は気分を安らかにしてくれている...

 

 風が気持ちいいな

 で、ここ...どこだろう

 

 そこには何もない、視界にはそこから少し離れた場所に古風で慎ましい雰囲気が漂う町が映る。

 

 永久乃 久遠、彼は目を覚ました。横には大きな木が木陰を作り安らかな暖かさで眠気を誘う。

 

 記憶喪失なのだろうか、自分の名前は覚えている、なんというかど忘れに近い感覚だ。ここが何処で何をしていたのか全くわからない。思い出そうとしても何も思い出せない。

 そして、浅い眠りと瞑想を繰り返していた。

 

 …かれこれ一時間以上たっただろうか、目を覚ましたばかりの彼の物語は唐突に始まる。


誰か近づいて来る者に気がついた。

不思議なことに意思きせずとも体が動き、まるで経験したことがあるかのように、彼は素早く身を隠す、隠す必要があったのかは謎だったが直感的にその行動が当たり前だと思えた。

 

 近づいてきた者は彼のいた周辺で何かを探しているようだった。

 

 「確かに知らない種族の臭いがしたはず。

 父上と植えたアルムの木、香りが強すぎてわからない、この近くなのは確かなのに、近づくとどうしてかき消されてしまう、こんな時に仇になってしまうなんて。」

 

 それは透き通るような女性の声だった。臭いだの種族だの訳のわからないことを言っているがともかく見つかることだけは避けなければならないようだった、幸いにもどうもこの木には独特な臭いがあるらしい。全くわからないが...

 

 そんなことを考えていると乗っていた幹が嫌な音をたて始めた、比較的大きな枝に乗ったつもりだったが甘かった、よく見ると痛みきっていた。

 

マジですか...

 

 『バキッ、ドン』一瞬の出来事だった。

 

 上手く着地をしたと共に少女としっかり目が会ってしまった。それと共に驚きが隠せなかった、年齢は自分と同い年ぐらいだろうか、少々白銀混ざった美しい茶色のその髪の色にも驚いたが何より目を引いたのはそこから可愛らしい耳(獣耳)がヒコヒコと動いており、よう見ると尻尾まで付いていた。

 

いや、待てよこれが普通なのかもしれない。

 

 久遠はそう思った、何せ彼は記憶がないのだから。

 

 なぜか少女は耳をピンと立てて腰にある小さな刃物に手をあて距離をおいた。

 

 「あなた何者?!」

 

 彼を見るそれは、未知の者を警戒する眼差しだった。

 

 「人違いです...」

 

 正直自分でも何をいっているかわからないがとりあえず関わりたくないのは確かだった。

 しばらくの沈黙が続く。

 目の前の少女は必死に彼の言葉を理解しようとしている。しかし、ハッと我に帰ったかと思うとついに刃物を抜いて戦闘体制に入ってしまった。

 

 「あなたが何者なのかわ知らない、でも、私を馬鹿にしているのだけはわかる」

 

 久遠も自然と半身になり少し間隔を取る、そうしなければいけないと体が動く

 

 「それは敵対と見なしていいと判断する!」

 

 すると驚くほどのスピードで距離を詰められる、しかし彼が焦ることがなかった、確かに驚愕の早だと思ったが

交わせないなら標的をそらせばいい

 パンッ!

体が動く、まっすぐ伸びる腕に対し平手で軽く標的方向を変えてやる。

 

 「まだっ!」

 

 猛攻が続く、しかし驚くほど滑らかに久遠の体は動く、自分自身でさえ驚くほどに。

 格闘が続くこと10分ほどがたとうとしていたが決着はつくことはなかった。

 

 「はぁはぁ、あなた本当に何者なの?」

 

 少女は疲労困憊の様子で肩で息をしている、それもそのはず最初の一撃以来彼女の猛攻はかするどころかすべて交わされてしまったのだ。

 

 「俺は...」

 

 答えることはできない、正確には答えみ持ち合わせていない、自分でさえ自分がわからないのだから。頭が痛む何か忘れてはいけないことを思い出せない...

 

 「やはり敵対者、本当はは戦技を対人として使うことは禁止されているのだが、緊急かつ特例としてあなたを殲滅する」

 

 次の瞬間目を疑う光景がそこにはあった、少女の体が淡い蒼の光を宿し、少し混ざっていた白銀の髪が茶色を飲み込んだ、

不思議な光景が広がるその中、少女表情は焦っているようにも伺える。

今まで無かった風がまるで集まるようになびき少女の身体に力を宿らせる。

 対応しようと意識を戻すが間に合わない、刹那の間に体がかき消え久遠の体に強い衝撃が走り近くの崖に思い衝撃と共にぶつかり地面に崩れ落ちる。


 少女はもとどうりの姿に戻っていた、そして久遠に近づいて行き生存確認と止めを差すために近づいて行く。

 

 「呆気なかったな、先の戦闘でてこずると思ったが...!」


そして、彼の前に立ちのナイフを振り上げたその時だった。

 どぉーっん!!

突然地響きと共に上から崩れた岩が降り注ぐ、脆くなっていたであろう崖は衝撃に耐えられず悲鳴をあげたのだ。

 ...沈黙の後。

 少女は岩が落ちてきた衝撃で目を瞑ったはずだった、覚悟をしていたが岩の下敷きになったには痛みがほどどない、それに生暖かいものが頬を伝っていく、ゆっくりと目を開けると彼女は驚愕と混乱を隠せない状況に陥っていた。

 なぜなら前ほど打ち負かした少年?が自分に馬乗りになり、おのが身で自分を庇っていたからだ。

 フードでどんな表情をしているのかは分からない、ただ自分の頬を伝うもの正体が彼の血だと言うことはわかった。

 

 「...何で」

 

 命を奪いかけた相手に命を救われる、少女は頭の整理が追い付かない。

 

  「...しんどい」

 

 満身創痍の体に乗った岩を退ける。体のあちこちが悲鳴をあげている、恐らくもう目の前の少女が攻撃してきても止めることはままならないだろう。

 左足と上半身の右側の感覚がほとんど機能していないような来さえする。

 今にも倒れそうな体をゆっくりと起こし少女の顔をみて衝撃を受ける。

 

 「何でっ!、あなたは私を助けたの...」

 

 声が段々と消えそうになり綺麗な蒼い瞳から大粒の涙がこぼれ落ちている、助けてくれたことへの感謝よりも、命を狙ったことえの悔いが溢れてくる。

 少しでも彼の声を聞こうとしただろうか。

 自分が攻撃を仕掛け一度でも彼が反撃してきただろうか。

 勝手に敵だと決めつけ怒りに任せ攻撃したのは自分だ。

 その事実が何よりも許せなかった。

 そんな少女に近づき、久遠はもう一度こしを落とし血の着いた顔を汚れていない左側のパーカーのすそで拭ってやる。

 

 「...綺麗な顔が汚れてしまったな。血が流れたのが左だけでよかった。」

 

 こういう時はどうしたらいいかわからない、でもなんとなくそうしたいような気がした。

 

 「ヒック...ごめんなさい、...ごめんな、さい...」

 

 我慢していた感情が爆発した、自分勝手な行動で目の前の少年は傷ついたはずだ、顔は見えないが口元でわかる無理に笑顔を作ろうとしているが、その笑顔は若干引き吊っており大量の脂汗が滲んでいる。

 

 「...だいぶ限界が近いみたいだ、殺るなら一思いにしてくれ、どうせもう歩くのもやっとだ」

 

 そういうと久遠は、頬に当てていた手を放し、座っている少女に片膝をつき頭を垂らす。

 

 「どうせ今の俺は記憶がない、失うものもなければ後悔することもない。」

 

 もし記憶が戻ったとして、目の前の少女にとっての驚異になるかもしれない、それはわからないが後悔がないうちに朽ちるのも一興かもしれない。

 

 「待ってくれ!理由も知らず襲ったのはわたしだっ!だから頭をあげてくれ!」

 

 殺してくれと懇願してくる少年に困惑しながら立ち上がる。

 

 「それより、傷の手当てが先だ!」

 

 不安そうな顔だ、きっとこの子は不器用なだけで純粋で真っ直ぐなだけなのだろう、そう思い手を差し伸べる少女のてを取ろうとしたが、そこで意識が途絶えた。

 

 ...幾時の間眠っていたのだろうかそこには見知らぬ天井があった。

思い付きで書くとなかなか文面がまとまりませんね。(^_^;)

気分次第ですが周一ぐらいで、のんびり投稿していこうと思います。

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