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時を止めてエロス

作者: 中弦ムネヒロ
掲載日:2017/07/03


つ、遂に。遂に、、!


俺は・・


やっと・・!



時間を止める能力をゲットしたんだ!!


ぐへへ、これで俺は・・・・・・


昔から憧れてたアニメ的な展開のおかげでにやけが止まらない。

さて、、

何からやってやろうか・・


男ならやっぱり覗きかな〜〜〜〜

そう!

野郎共の昔からの夢!未開の地であり新大陸、そしてユートピア。

夢という夢が詰まった新世界、


みんなもう分かったよな?

そうだ!女風呂だ!!

いや〜女風呂ってさ〜男の憧れだと思うんだよね

もぉさ〜想像の段階で破顔しまくりよ!

ぐっへへ!!

ぐっへへ・・

ぐ・・


いかん、興奮し過ぎて自分を見失い過ぎてた・・

先に情報を整理しなくては・・・・

今いる場所は帰り道の途中

今はずっと時間を止め続けてる

時間は自分の意思で動かしたりできるんだけど、

今、自分が着ている服とカバン以外は動かせそうにない

押したりしてもコンクリートの家とかみたいに動かない感じを彷彿とさせられる・・

後は、今が夕方って事ぐらいかな。


まぁ、、こんな感じか。

風呂を覗くとなると夜がいいだろうな

俺がここから選択出来るのは大衆浴場か高級ホテルの大浴場

さて、どっちに行こうか・・


ニヤニヤが止まらない


大衆浴場は庶民的なイメージ、ホテルはマダムとかキャリアウーマンがいるイメージ

どちらも捨てがたい、、

最近は年上のお姉様が好みではあるし高級ホテルに行こうか・・・・



いや待て

アホか

時間を止める事が可能なら両方行けるじゃないか!

待ってろよ

一糸纏わぬ、生まれたままの姿の女性たち!

今から覗きに行ったるぜ!


急く気持ちを抑えながら家に帰り

ばっと準備を終わらせ家を出る


家を出る前から強過ぎる拍動で胸が痛い、息が少し苦しい

でも、心地いい

先ずはホテルからだ!

時間を止めずに歩いて行けば丁度いい時間になるだろう

もぅ、楽し過ぎるんよ!

エロスの力は人を幸せにするぞ!!

なんたって今の俺は最高に笑顔だからな

自分でも分かるよ

超無邪気を振りまいてるぜ!



ホテルの前に着いた

ここは全国的に有名であり平日もそこそこ部屋が埋まってるらしい

短絡的だけだと一般家庭の男児からしたら凄い大きくて高級なホテルでしかない


ここなら沢山の女神がいるはずだ

普段お目にかかれない美人さんの裸体も見放題だろう



時を止める



景色は今まで通り輝きを放っている、

しかし音もなく何も動いていない状況が不気味さを醸し出し冷たさを印象付けする


早く覗きに行こう

足早にシンプルだがヨーロッパを彷彿とさせる入り口を抜け風呂場に直行する


風呂場は地下一階らしく、一階から階段を降りるみたいだ

階段を一段降りる毎に妄想が爆発する

もう、直ぐ、そばに、


入り口を通過する

既に何人かは入浴中のようだ

いくぞ!俺は行くぞ!!

嬉しさに震える足を一歩一歩噛み締めて踏み出し、秘密の花園に踏み込む


「あれ?・・・・・・え?嘘だ・・!」


こんなはずじゃない!

なんでた!


ただ、大浴場から逃げ出す事しか出来なかった

信じたくない現実を振り切るかの様に、逃げるかの様に大衆浴場に全力で駆ける事しか出来なかった


分かるけど分かるけどさ、こんなのひどいよ!

今までのこの気持ちはどこに持っていけばいいんだ!

こんな残酷な事を身をもって体験させる為に能力を与えたのかよ!


一縷の希望を抱き女風呂にたどり着く



結果は同じだった。




俺が何をしたって言うんだ!!

そりゃ覗きはしたさ

でもさでもさ!




エロくないんだよ!!!!



なんだよこれ!ただ精巧な全裸のマネキンを眺めてるだけじゃん!

確かにちょっとはエロいよ

だけども心踊る、燃え滾る様な段々と湧き上がってくる様な求めていたものがないんだよ!

アニメとか現実で覗きをする時はさ覗く相手に対して思い入れがあったり、日頃隠されていて見たいと思ったりするから価値があるわけなんだよ・・

今は全員が何も意識してない状態で気の抜けた表情で風呂にいるだけ

日本のエロは恥ずかしみとか希少価値にあるんだよ

こんなん見たってこうふんしねぇよ!

はぁぁあ!

期待してたのにな・・

はぁ・・

悲しさと寂しさで包まれる

もぅどうするんだよ・・






「はい!VR体験はこれにて終了になります!」


アシスタントさんの嫌なほどハキハキとした声が聞こえてきた

ヘッドフォンと機械を外され、本来の日常が流れこんでくる


「おじいさん、、しっかり楽しめましたか?奇声を発したり辛そうな表情したりしてましたけど大丈夫ですか?」


ばあさんが心配そうに、少し笑みを含めながらこちらに問うてきた


「なかなか楽しかったよ、もうちょっと幸せなものを求めていたんだけどな」


「もぅ、貴方には私がいるじゃないですか!またそんな事言ってー」


少し怒りながらも可愛いらしく茶化すかの様に怒っている


「男の夢だったんだよ、死ぬまでに一度はしてみたかったんだ」


「はいはい、そんな事言って。まだまだ頑張ってもらいますからね」


そうやって二人で笑顔が飛び交う言い合いをしながら歩みを揃えてゆっくりと家までの路を歩いていった。


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