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2-8

本日投稿2話目。

2-7~2-8

「綺麗なお花さんたち、こんにちは。


 可愛いお花さんたちも、こんにちは。


 今日も綺麗で可愛い姿を私にだけ~見せて~おくれ。


 た~んとお食べ、魔力たっぷりのお水だよ~。


 た~んと召し上がれ、あなたにやさしい光だよ~。


 さあ、今日も綺麗で可愛い姿を」


「昨日は出て来なかったが何かあったのか? それとその装備はどうしたのだ?」


「きゅ、きゅぃー!?」




お、おはようございます、皆さま。


昨日は物作りに精を出し過ぎて日中お出かけしませんでしたから、早朝身支度を整えたらすぐに飛び立ちました。


そして地表に近づくに連れ、妖精の花園へ水撒きしていなかった事を思い出しましたので妖精庭園師に転職してお世話を、と歌って踊っていたのですが、赤眼様の存在を忘れておりました、てへ。


赤眼様は主様の裏側に居たようで、私が降り立った時にはここに居なかったんです。


だから誰も見てないし恥ずかしくないもん、とノリノリでやっていたのですが、そういう時に見つかるととんでもなく恥ずかしいです!


ええい、居るなら居るって言ってくれなきゃダメじゃないですか!


と声を出さずに、独り言にならないようにぷりぷり怒っていたのですが、赤眼様は私をじっと見たまま首を傾げたけでした。


まあ、私は15cmの妖精ですから表情とか小さ過ぎて分りませんよね、ええ。


なので怒りも抑えて赤眼様の質問に答える事にしました。


「えっと、昨日作りました。時間が掛りましたのでその所為で」


「なるほど。いや、待て。今作ったと言ったか?」


「はい」


「我に良く見えるよう飛んでもらえるか」


やっぱり低い位置に居ては見えないですよね、踏まれなくて良かったです。


赤眼様のご要望通りに飛び立って目線が合う辺りでホバリングしている私をじっと見つめています。


思わず顔が赤くなってきますから、あまりじろじろ至近距離で見ないで欲しいです、赤眼様。


私の願いが叶ったのか、それとも見飽きたのか赤眼様は顔を放し、真剣な表情で語り出しました。


熊さんの表情が解るのが不思議、とか言わないように。


「妖精布は上位種になれば作り出せよう。だが、妖精鉱だけは特別な妖精でなければ作り出せん。しかも一日でこれだけの数を作り上げるとは」


「きゅ、きゅぃー?」


「それにその服や武具にしても作り込みが細やかだ。羽妖精たちが身に着けていた服はせいぜい布を纏っただけだったぞ?」


うん、確かに妖精さんっていうと簡単なワンピースぐらいですね、着飾ってても。


裸か布を巻き付けただけっていうのがイメージです。


「ハイフェアリーやフェアリープリンセス、妖精女王あたりは複雑な服を着ておったが」


「服飾師が居なかったのでしょうか?」


「職業のか? 居たには居たが、妖精女王専属のハイフェアリーだけだったな。なので妖精女王とプリンセスの2人、そしてそのハイフェアリーの四人だけが特別な服だった」


おおう。


「まあ妖精糸はピクシーやフェアリーでも出せるから布にする手間と時間さえ掛ければ出来よう。そして凝った服もな」


「その服飾師の方が縫製していたのでしょうか?」


「縫製? 布を糸で縫い合わせたりの事であればそうだな。だが、そのハイフェアリーは人里に出た事のある特別な者であった。そこで見た物を再現していたそうだ」


あ、なるほど。


赤眼様が驚いているのは、そういう事ですか。


「生まれてすぐの私がこのような服を着ているが不思議、という事ですか?」


「うむ。まあ、それにも驚いたがもっと驚いたのは妖精鉱の武具だ」


デスヨネー。


「しかも魔法が付与されている魔法道具とはな。妖精女王専属の鍛冶師であったハイフェアリーが作れただけだ」


「少なくとも妖精服飾師と妖精鍛冶師は居たのですね。ん、魔法道具とは何でしょうか?」


「魔法の効果を持たせた道具の総称だな。分りやすいものでいえば雷を発する杖だろうか」


何と、そういう見た目も派手で、魔法を再現する物が作れちゃうのですか。


水を幾らでも出せる水筒とか空気砲が撃てる銃とかいけちゃいそうですね、ワクワクします。


あ、折角なのでレイピアは雷を纏わせましょうか、イメージ広がります!




その後、何故その様な物を作れるのか、何故知っているのか、という赤眼様の追及のらりくらりと躱しました。


作れるのは神様の加護のお陰、と伝家の宝刀を抜き、知っていたのは私も知らない、と誤魔化しきれない誤魔化しで無理やり逃げただけですが。


「かなり無理がある誤魔化しに聞こえるが、まあ良いだろう。そもそもサクラが我に全てを明かす必要はないゆえな」


「えっと、申し訳ありません」


「いや、すまぬ。ああ、色々聞きたかったのは別にサクラを罰しようとかではない。どのような物が作れるかが知りたかったのだ。それによっては作って欲しい物があってな」


「どのような物をご所望ですか?」


「酒だ」


「え? お酒ですか?」


「うむ。100年以上飲んでいないが、羽妖精たちが居た頃はハチミツや果物を使った酒をよく振る舞ってくれたのだ。あの味が未だに忘れられん」


「な、なるほど」


流石熊さんです、ハチミツやお酒が大好きのようですね。


しかしお酒を作って欲しいというクエストですか。


砂糖があれば簡単ではないですが作れはするんですよね、果実酒とかだったら。


蜂蜜酒とか世界最古のお酒って言われるぐらいだから割と簡単なはずですし、まあ、何とかなるかも。


「分りました、やってみますね」


「おお、頼む」


ふーむ、まあ、まずは何で作るか、ですが候補は目の前に実っているベリー類、後は主様の実でしょうか。


とはいえいきなり主様の実で試すのは気が引けますのでベリーから。


むしゃむしゃ、うん、酸味の中に甘味があって美味しいです。


むしゃむしゃ、これは甘味の方が強いですね、美味しいです。


よし、こっちにしましょう。


では、お酒を造る器を作りましょうか、きゅぃー。


「・・・目の前で見せられても信じがたいな」


赤眼様が何か言ってますが、5つほどバケツサイズの器を用意しました。


あ、一応妖精鍛冶師に転職してから作りましたよ。


ですからすんなり作れました。


そして妖精庭園師に転職してバケツ2つが一杯になるようベリーを増やして確保します。


ここからは料理の分野でしょうからメイドに転職して増やしたベリーをバケツ1つにある程度移し、ウォーターで水を注ぎます。


水には醗酵をイメージして妖精魔法の成長を付与しておきました。


これでしばらく様子見と、思ったのですが早速泡立ち始めましたよ!


「え? 早すきゅぃー!?」


「おお、酒の匂いだ!」


「え? お酒ってこんなに早く作れちゃうの?」


と私の驚きと赤眼様の喜びを無視するかのように醗酵は進み、辺りにアルコール臭が漂います。


私はこの臭いが好きじゃありませんからウィンドで換気しつつ、バケツ1つに布を作って被せました。


「赤眼様。お手数ですが、こちらの中身をゆっくりこちらに移して頂けますか?」


「ああ、問題ない」


赤眼様は大きな手で慎重に、そして器用にバケツを掴み真剣な表情で濾し作業をやってくれました。


うん、醗酵した後の果物とか危ないですからね。


あ、でもこれキュアを掛ければ良いのか。


「赤眼様、半分ほどでお願いします」


「おお、そうか。ではもう大丈夫だな」


鑑定で醗酵したベリーをみましたら、やっぱり毒を発してましたのでキュアを掛けて毒素を排除。


あとベリー酒となったであろう液体も鑑定してみてちゃんとお酒である事を確認出来ました。


念の為にキュアを掛けて毒素だけを排除して完成です。


「はい、ちゃんとお酒のようですね。果肉入りと果肉無し、どうぞお試しください」


「おお、100年ぶり、100年ぶりの酒だ!」


赤眼様は早速果実無しの方から一飲み、というかバケツサイズでも赤眼様にはコップ一杯程度でしかなかったので一気に煽ってます。





「グアアアアアアア!」





あ、別に毒にやられたのではなく、うまいぞー、と叫び声を上げてるだけです。


ただ、その声には魔力が籠ってて、しかも風が舞い起こるほどの音量でしたから、私やバケツたちはギャグの様に飛びました。


「きゅ、きゅぃー!?」


や、うん、それだけ喜んでくれたって事ですよね。




ファンタジア世界に来てから二度目のダメージは咆哮による吹き飛ばしでした。


無意識で出した叫び声なのに風系統のダメージを軽減する装備を身に着けてても瀕死の重傷です。


一緒に飛んだバケツたちが追撃しなくて良かったです、絶対に死んでました。


二度目の死因がバケツとかとっても嫌です。


そして一撃で瀕死になるダメージを受けたので私は気絶してしまって、しかもミニマムですから赤眼様も私が居なくなった事に中々気が付かず、発見がかなり遅くなったようです。


「すまぬな、サクラ」


「い、いえ。それほど美味しかったという事なのでしょう」


「うむ、確かに美味かった。最高に美味かったぞ」


「喜んで頂いてメイド冥利に、ごほん、私もうれしいです」


「それにしても中々発見できなかったが隠密スキルでも持っているのか?」


「いえ、無いはずが」


発見が遅れたのは小さかったからではないようですね。


どういう事でしょうか、とステータスチェックをしてみて納得しました。


ファンタジア世界に来てから初めてメイドに就きましたが、クラススキルが付いてました。


家事補正(小)と屋内作業補正(小)と隠密です。


家事補正は家事全般の作業効率と習得効率の向上、屋内作業補正は屋内で行う作業全般の作業効率と習得効率の向上、この2つは納得のスキルです。


「ですが隠密って何ですきゅぃー!?」


「む? 隠密スキルを先ほど覚えたのか」


確かにメイドは主人の影の様にしたがって気配などを感じさせずに事を成す、みたいな仕事ぶりですよ、たしかに。


でもですね、これ任意に発動させるのではなく、常に発動しているとか、なんですきゅぃー!?


もしかして私がアース世界でボッチだった原因の一旦はこれが関係していると?


高校生なのにメイドのレベルが15とかだからですか、もう、もう、もう!




さてさて、これで私が赤眼様から受けたクエストが2つ目になりました。


妖精の花園の管理と妖精酒製造ですね。


まあ、この2つは私だけでやれる内容なのですが、それでも付きっ切りになると思います。


そうなると私が周囲を探索するという計画が発動できなくなっちゃいます。


赤眼様の事は好きですから頼まれた事はちゃんとやりたいですが、それはそれ、これはこれです。


なので私が居なくても大丈夫なようにしないといけないですね。


花園管理の自動化は出来そうですが、酒造に関しては赤眼様に手伝ってもらえれば出来るかな?


赤眼様に手伝ってもらうにしてもある程度の自動化は必要でしょうが。


そういう事で早速始めましょうか、魔法道具作製を!


などと息巻いて、数時間以上掛けて作り上げたのが目の前に設置された魔法装置たち。


まず妖精の花園管理の魔法道具から。


等間隔で数本のポールを建て、そのポールから水と光が出る様にしました。


仕組み自体はポールに魔力が溜まると、溜まった魔力を消費して水を風で散布する水撒き魔法道具。


もう1種類のポールは魔力が溜まると、溜まった魔力を消費して光る照明魔法道具。


これら2種類のポールを所々に建てて庭園を自動管理します。


この魔法装置は我ながら、というか赤眼様も驚くほどの凄い物なのですが、魔力をどうするの?という問題があります。


そこで作ったのが太陽光発電ならぬ太陽光魔力発生装置です。


主様の樹の上の方は日中であれば常に陽光にさらされています。


なので上方の枝に落ちないようにしっかりとこの装置を括り付け、陽光を集めて魔力に変換して有線でポールに繋げました。


この装置を作るために新しい魔法を創造する事にもなりました。


光魔法と妖精魔法(樹)の融合魔法なのですがコンバートという光を魔力に変換するという、光合成のような魔法です。


この魔法なのですが、光を魔力に変える、そして魔力を光に変える事も出来るというのが実際の効果で、うまく使えば使われた魔法を光に変える事もできるようです。


アンチマジック的な使い方が出来ちゃうのですが、この魔法を使っている間は他の魔法を使っても発動せず、すでに使っている魔法を光に変える、というデメリットもあります。


まあ、なので緊急用なアンチマジックだと思う事にしておきます。


後はMP回復手段ですね。


さておき、これで私が居なくても妖精の花園は維持される事となりました。


では酒造の方ですが、これも魔法道具をいくつか作りました。


魔力を込めると水を作り出す大きな水瓶、魔力を込めると毒素を除去しつつ内部の植物を醗酵させる大きな樽の2種類です。


魔力を込めたり水を移したりするのは赤眼様にやってもらいます。


この話をした時の赤眼様は小躍りするんじゃないか、というほど喜んでおられました。


何せまた咆哮を上げましたからね。


あ、今度はちゃんと風魔法で防ぎましたよ、ええ。


後、妖精酒に必要な果実ですが、流石に赤眼様が小さなベリーを摘んでもらうのは難しいだろうと、ご都合主義にもほどがあるタイミングで覚えてしまった妖精魔法(樹)の種という魔法で解決です。


種という魔法は、植物の種を作り出す魔法で、既存の物から未知、未確認の種まで作り出せるので、ベリーや他の果物がなる植物の巨大版の種を作り出し、花園に植えました。


そのまま食べても美味しいので、赤眼様はこの新たな実も美味しそうにそのまま食べてます。


これらを作り上げた後、赤眼様は早速妖精酒作りに没頭して、お酒を飲んで大満足顔で酔い、寝ております。


うん、かなり大変でしたが、やった甲斐があったというものです。


これで明日からは心置きなく周囲探索に出かけられますね!




そ、それにしても赤眼様は酔うといびきがうるさいです。


思わず風魔法で音を小さくしてしまいましたよ。


こんなところまでお父さんと同じじゃなくても良かったのになぁ。


========================


名前:サクラ=シンドウ(女/0歳)


名称:-


種族:チェリーフェアリー(LV10)


解説:サクラという未知の樹を創造する任を与えられた妖精種成体のフェアリー。精霊と植物の運行を補助するユニーク。


状態:普通


所属:幻惑の森


HP:77/77 MP:435/435 SP:20/20


筋力:G- 器用:E 敏捷:D- 知力:A 魔力:C+ 感知:B 精神:C 幸運:G+


種族スキル:糸生成/フェロモン生成/針生成/妖精鉱生成/魔力譲渡(精霊)/妖精魔法(羽・樹)


職業:魔術師(経験職:ニート/メイド/妖精庭園師/妖精服飾師/妖精鍛冶師) *高校生(LV11・選択不可)


魔術師(LV10):魔法適性(極小)/消費魔力減少(極小)


ニート(Master):集中力増加/省エネルギー/テリトリー


メイド(LV15):家事補正(小)/屋内作業補正(小)/隠密 *スキル使用不可


妖精庭園師(LV3):開花補助 *スキル使用不可


妖精服飾師(LV2):整形補正(服) *スキル使用不可


妖精鍛冶師(LV4):整形補正(道具) *スキル使用不可


自動発動スキル:HP回復率上昇(LV2)/MP回復率上昇(LV3)/SP回復率上昇(LV1)/魔力吸収効率上昇


        料理(LV4)/裁縫(LV4)/家事(LV5)/算術(LV4)


        並列同期/危険感知


任意発動スキル:自己能力確認/魔力視/魔力付与/融合魔法/歌舞魔法


        鑑定(LV2)/魔力操作(LV4)/身体強化(LV4)/探索(LV2)


妖精魔法(羽):飛行/妖精粉


妖精魔法(樹):開花/成長/種


光魔法(LV4):ライト/コンセントレーション/リモートビューイング/ヒーリング/トリートメント/リラックス


風魔法(LV4):ウィンド/コントロール/サウンド/シューティングアシスト/ウィンドシールド/ゲイルムーブ


風魔法(創作):アクセラレータロアー/ブロウ/ノイズ


水魔法(LV3):ウォーター/クール/ピュリファイ/リザレクション/キュア


癒魔法(LV1):ヒールウォーター


氷魔法(LV1):フリーズ


雷魔法(LV1):ショック


融合魔法(風光):リモートセンス


融合魔法(光樹):コンバート


ギフト:異世界神の加護(小)/全言語解読/風属性適正/光属性適正


通常装備:水風光妖精のリボン/水風光妖精のエプロンドレス/水風光妖精のワンピース/水風光妖精の下着一式/水風光妖精の布靴/水風光妖精の肩掛け鞄


    *装備効果により器用、敏捷、知力、感知、精神が1段階アップ。HP回復率上昇、MP回復率上昇スキルの効果に2段階プラス補正。


戦闘装備:ヴァルキリーショックレイピア/ヴァルキリーヘルム/ヴァルキリードレスアーマー/ヴァルキリーアームガード/ヴァルキリーグリーブ


     水風光妖精のワンピース/水風光妖精の下着一式/水風光妖精の硬布長手袋/水風光妖精の硬布長靴/水風光妖精の肩掛け鞄/水風光妖精の硬布鞘


    *装備効果により器用、敏捷、知力、感知、精神が2段階アップ。HP回復率上昇、MP回復率上昇スキルの効果に2段階プラス補正。


========================

お読みくださってありがとうございました。


次回の投稿はいつもの未定です。


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