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本日は1話のみ投稿します。

さーて、造園家でもないのに花園を作る事になった妖精少女サクラちゃんです。


経緯はちょっとしたスペースを花壇に変えた私の作品を見た熊さんが、もっと広い花畑が欲しい、とおっしゃったからです。


若干違いますが、概ねこんな感じの出来事です。


熊さんこと赤眼様が先ほどから若干わくてかなオーラを発して見ておりますし、ここは気合を入れてやるしかなきゅぃー!


そういう事でして、主様の周り全てを花園に変えるお仕事にレッツトライです。


では早速花園作製ルーチンを行いましょう。




「ウォーター、そして、ウィンド!


 何時もより魔力多めに散布しております!


 続いてリラックス、そして、ライト!


 何時もより魔力多めに降り注いでおります!


 この手順を繰り返しで~くるくる回れ~、スピードアップだ、ゲイルムーブ!


 ウォーター、ウィンド、リラックス、ライトー!


 ウォーター、ウィンド、リラックス、ライトー!


 ウォーター、ウィンド、リラックス、ライトー!


 ウォーター、ウィンド、リラックス、ライトー!


 ウォーター、ウィンド、リラックス、ライトー!


 ウォーター、ウィンド、リラックス、ライトー!


 ウォーター、ウィンド、リラックス、ライトー!


 さあ、次は妖精魔法さん、出番です!


 大きくなーれ、大きくなーれ!


 大きくなーれ、大きくなーれ!


 大きくなーれ、大きくなーれ!


 大きくなーれ、大きくなーれ!


 大きくなーれ、大きくなーれ!


 大きくなーれ、大きくなーれ!


 大きくなーれ、大きくなーれ!


 大きくなーれ、大きくなーれ!


 これで準備は整ったよ、ウィードの諸君!


 後は君たちがブルームになるだけ、だ!


 今だ、目覚めよ、恋せよ乙女!


 乙女は恋して花開く!


 乙女は恋して花開く!


 乙女は恋して花開く!


 乙女は恋して花開く!


 乙女は恋して花開く!


 乙女は恋して花開く!


 乙女は恋して花開く!


 乙女は恋して花開く!


 やったね、シスター!


 今日から君たちはブルーム乙女だ!


 さあ、どうですか、赤眼様!


 この花園のご感想をどうぞ!」


「お、おう。じ、実に良い」


「実に良い、頂きまきゅぃー!」




前世合わせても私を頼り、仕事を任せる人なんてお父さん以外いませんでしたから、がんばりました、超がんばりました。


その気合の入りぶりたるやテンションMAXの有頂天状態。


そして成果は依頼主が大満足という結果。


それを受けた私は、気絶しました。


だってこれだけ魔法を、しかも魔力を込めまくって使ったら、MP300超えてても枯渇しますもの。


し、仕方がなかったんです~。




「いや、本当に実に良い。これほど短時間で妖精の花園が復活するとは思ってもみなかった、感謝する」


「いえいえ~、お安い御用です、赤眼様」


ほぼ満タンだったはずのMPが枯渇するなんて体験は久しぶりで、若干ふらふらしておりますが、私は元気です。


高速妖精さんダンスなゲイルムーブ飛行の所為でSPも半分以下になってますから、これってもしや危険行為だったかも?


まあ、でも大丈夫だったし、赤眼様が喜んでくれたのだから問題なし、です。


赤眼様の笑顔が報酬です、とまでは言いませんが、喜んでくれてるのを見れて私もうれしいです。


まあ、あれな事を申しますと種族、職業、水魔法のレベルが上がって万々歳ですし。


流石高レベルモンスターたる赤眼様からのクエストで得た経験点は莫大で、大幅レベルアップはありがたい事です。


短期間で水魔法のレベルが上がるのだから本当に凄かった。


のですが、流石に風魔法と光魔法は必要経験点が膨大ですからまだ20%ぐらいしか溜まってません。


これは中々骨の折れる作業のようですね。


「先ほどの動きと魔法の腕を見る限り、サクラは既にハイピクシーを超える実力はあるようだな」


およ、ピクシーの上位種であるハイピクシー超えですと?


通常ピクシーからハイピクシーになるには種族レベルが50に達しないと進化しませんから、それだけ出鱈目なパラメーターという事ですか、私。


ピクシーとフェアリーの能力差がどれぐらいかは分りませんが、これはかなり凄い事なのでは?


「そうなのですか? ハイフェアリーと比べてはどうでしょう?」


「ハイフェアリーか。そうだな、おそらく成りたてぐらいの実力はありそうだ」


ハイフェアリーのレベル1と同等ですか、そうですか。


現在私の種族レベルは7なので、大よそ55レベル分ぐらいの能力値差があるのですね、ノーマルフェアリーと。


ほぼ1ランク上じゃないですか、それって。


加護持ちユニークというだけでそれだけの違いが出ちゃいますか。


本当に感謝感謝です、アース世界のイケメンおにーさんな神様!


これはちょっと布教の事も考えた方が良さそうですね。


あ、でもやっぱり前向きに検討したいと思います、でお願いします。


だって既存宗教との戦争とかマジ怖いです。


「ふむ、あれだけ高レベルに魔法が使えるのならば派生魔法も使えよう?」


「えーっと、赤眼様。みだりに能力を吐露するのは」


「ああ、違う違う。教えろという事ではなく、この森の魔獣との戦いについてだ」


「えっと、解禁という事でしょうか?」


「相手が1体だったらな。もはや幼児期の魔獣であれば複数でも問題はないだろう。幼児期ならば動物とさほど変わらん」


「なるほど。成体であれば1体と?」


「そうだな。魔獣は成体になると飛躍的に狂暴性と能力を向上させる。狼系であれば素早さ、猿系であれば知恵を、蛇系であれば隠密性を向上させるからな、複数は厳しかろう」


そ、それって魔獣ってば超強い、ってことですよね?


そして上位種にでもならないと戦えなかった妖精さんたちはどうやって生き残っていたのでしょう?


あ、そうか、数か数。


確か千は居たとか赤眼様が言ってましたし、単独行動は取らないでしょうしね、こんな危険な森。


あ、こんなとは失礼でしたね、主様の森ですから。


レベルの低い内は主様から離れないでしょうし、ある程度になれば魔法が使えるようになって集団戦で対処してたのでしょうね、妖精さんたちは。


だけど私はボッチ、ボッチオブクイーン街道まっしぐらな妖精。


本来あったはずの力、数の力を使えずに、持ち得た力だけで戦わなくてはならないのです。


「属性魔法に派生魔法。これらを使えば戦えよう、そう言いたかったのだ」


「そうでしたか、ありがとうございます」


うん、ちょっと戦ってみたくなりましたね、魔獣たちと。


幼児期だった鳥系魔獣とは対戦してイモムシモードでも割と楽勝でしたし、この森最弱魔獣な彼らですけど行けるんじゃないか、と思っちゃいますものね。


でも私は正面から戦うとか、攻略法を知らずに戦うとかゲームでもしなかった質なので、ここは情報収集をしてからにしようと思います。


孫子さんの教えは正しいと思います!




「赤眼様、質問よろしいでしょうか?」


「何だ?」


そういう事でして、情報収集と言う名の赤眼様への質問タイムです。


狼系、猿系、蛇系魔獣の詳しい特徴、その攻略法、有利になる戦闘場所の情報などを聞かせて頂きました。


まず狼系ですが、複数での連携と素早さが特徴なのはもちろんの事、その身を包む獣毛は硬いのにしなやかと突破するのが難しいそうです。


人と戦っている狼系魔獣を見た事があるそうで、彼らが使う剣では切れず、槍の突きや槌での打撃の方が効果的に見えたそうです。


効果的な戦い方はフェアリーであれば上空から動き回っての魔法攻撃、だそうです。


ただしある程度威力のある魔法ではないと効きそうに無い事と、彼らは木々を足場に立体起動まで熟すそうですから気を付けるべし、との事。


なので狼系魔獣と戦う場合は、出来るだけ開けた木々が少ない場所の方が有利になるとの事でした。


続いて猿系ですが、知恵ある魔獣、要するに道具を使ってくる事と罠を張っている事が注意点だそうです。


個体としての強さは狼系よりも大きく劣るそうですが、常に木々の枝におり上から投石や投木、地表木々問わずに蔓を使った罠を仕掛けているのが厄介だそうです。


攻略方法は動き回らずに風の守りで投石などを防ぎつつ、遠距離から魔法攻撃だそうです。


有利な場所は狼系と同じく出来るだけ開けた木々が少ない場所との事でした。


最後に蛇系ですが、兎に角どこにでも居て隠れているので発見が難しく、一度噛まれると致死や神経毒を注入される事が厄介な相手だそうです。


基本的に単体で行動する相手なので相手をするならまずこいつらからが良いとの事。


攻略方法は隠密を看破するスキルを身に着ける、だそうです。


不意さえ打たれなければただのちょっと大きい蛇、それが蛇系魔獣だそうです。


何所で戦っても同じなので、有利不利な場所はないそうです。


しいて言うなら何もない荒野、というこの森ではあり得ない場所、と言う回答でした。


「な、なるほど。もうこの際ですから赤眼様にお伝えしますが、探索のスキルで蛇系の隠密性は見破れますか?」


「可能ではあるな。ただしあれらの隠密は闇魔法を活かした影潜りだからな、その辺りを留意する必要はある」


お、闇魔法使いでしたか、蛇系魔獣さんは。


でもそれを聞いたので効果的な攻略方法を思いつきましたよ。


「例えばですが、光魔法ライトを使って影を限定すれば隠れにくくなりませんか?」


「ほう、気が付いたか。羽妖精たちもそうやって攻略しておったな。ただし付近に潜んでいる事が分っていないと出来ない手ではあるが」


まあ、常時ライト点けっぱなしは問題ありますよね、エネルギー的にも目立つ的にも。


「そうですか。では魔力を捉える、この方法はどうやって得るのでしょう?」


「何種類かあるが、我の様に魔眼を手にするか、魔力視や魔力感知のスキルを得る事だな」


魔眼ってどうやって手に入れるのでしょう?


かなり興味ありますのでお教えいただけますか、赤眼様!


あ、ダメですか、そうですか、残念です。


しかし魔力視や魔力感知スキルですか。


これって意識したらすぐにでも手に入れれそうですね、普段自分の魔力は感じ取れてますから。


やってみますか、早速!


きゅぃー!


うん、ちょろ、げふん、これは神様の恩恵のお陰ですよ、覚えれたのは。


新たに習得したのは魔力視という視界内の魔力の動きを見れるスキルです。


常時発動ではなく意識した時だけ見れるようになるスキルですから、視界に入る入らないと合わせて気を付けないとですね。


「早速魔力視を手に入れました」


「なっ!? そうか、そういえば素養はあったな妖精種には」


おおう、神様の恩恵は関係ない?


でも、感謝の心だけは何時も忘れずに、です。


神様、ありがとうございます!


「しかしこれだとちょっと力不足ですね」


「そうだな、では更に力を手に入れてもらおうか」


赤眼様は珍しく、いな、初めて見せる表情、いじわるな顔をしたかと思うと視界から消えました。


「きゅ、きゅぃー!?」


そして味わった事のない恐怖、いや、危機感が私のすぐ傍から放たれました。


思わず仰け反ってそちらを見ると、あーん、と大きな口を開けてまるで私を一飲みにするかのような赤眼様の口内が!


あ、虫歯はないですね。


「って、そんな場合じゃなきゅぃー!? な、何をなさるのですか、赤眼様!」


「ふははははは。すまぬすまぬ。どうだ、新たな力を得たであろう?」


「え? あ、本当です、危険感知なるスキルを得ております」


「そのスキルを持っておればほとんどの身の危険を察知出来よう。まあ相手の感覚が優れていたり、奇襲などのキラースキルがあれば別だがな」


心臓バクバクで混乱と恐怖状態に陥りましたが、有用スキルである危険感知が手に入ったので赤眼様に感謝しておきます、でも、怖かっきゅぃー!?


なお、この危険感知というスキルは感知依存のスキルで、感知が高ければ高いほど危険を察知できるようです。


赤眼様がおっしゃったとおり、感知が高い者からの攻撃や奇襲持ちからの攻撃には効果が下がるという注釈が付きます。


まあ、安心しきって慢心するのはまずいですが、良いスキルを手に入れたのは素直にうれしいです。




うーん、赤眼様は自分の能力はあまり公開するな、とおっしゃりましたが、こうやって相談に乗ってくれてスキルの習得を手伝ってくれますし、もっと話した方が良いのかな?


などと思ってその事を打ち明けたのですが、それは辞めた方が良いとの事。


何故なら確かに私の事は守るとおっしゃってくれましたが、あくまでも主様の元で暮らしている間限定の事。


「サクラよ。君はいずれこの森を出る事になる。我はそう感じているのだ。違わぬか?」


「・・・はい。いずれ旅立とうとは思っております」


「ならば我に全てを話すのは辞めておけ。袂を分かち、その先の道がもし分かれてしまった時、我らは対するかもしれぬのでな」


「はい、心得ました。ですが・・・」


確かに赤眼様のおっしゃる通りだと私も思いました。


でも、同時に思ったのです。


「そうなりたくはありません。赤眼様とは末永くお付き合いさせて頂きたく思います。もちろん主様の加護ある者として」


「うむ。我もそうありたいな」





だって赤眼様ってば、見た目は全然違いますけどお父さんを思い出す性格なんですよ。


そんな方と戦いたくなんてないですよ、絶対に。


私にとって赤眼様は・・・












―――――この世界でのお父さんなんだもん












そう呟いたつもりだったのに、口から出たのはきゅぃーでした。


もう、シリアスが続かない妖精さんですね、私はきゅぃー!

お読みくださってありがとうございました。


次回の投稿は明日になりそうです。

期待しないでお待ちください!


元々期待はしてねーですか、そうですか、そうですね、はい。

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