47/219
「漏れるオンガク」
「漏れるオンガク」
満員電車のドア付近
大音量の音がどこからかする
ふと音の先を見つめれば
外を見つめる少年から
君にとって
それはオンガクなのか
私と同じような大きな音なのか
毎日続く日常
自分だけがオンガクと一緒に別世界に
そんなことでも考えているのだろうか
だけど
君もそのうちわかるでしょう
世界にはもっと音があるのだと
好きな音だけではないけれど
聞きたい音ばかりではないけれど
別世界などどこにもない
あるのは世界と君と音楽だ
大音量の音はまだ続く