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「熱い溜息」
「熱い溜息」
神の木に伸ばされたツタを
見逃すのも人で
振り払うのも人で
愛を囁くのも人で
毒を吐くのも人で
あの動物を増やそうとか
あの増えたものを減らそうとか
消えていく技術は
とっておけばそのうち復活できるとか
世界は人に動かされているけれど
たまには星も暑い溜息をつく
神の木にツタは伸び続ける
懇願なのか
挑戦なのか
だけど
ツタが一周するまで
自分が生きているだろうか
君もいるだろうか
今日も星がため息をつく
熱い溜息をついて逃げる幸せは
私のモノか、君のモノか、
この星のモノなのか
今日も星がため息をつく