35/219
「溜息」
「ため息」
たいそうな溜息をついたあなた
私は見て笑って言う
幸せが逃げるよ、と
大きく大げさにため息をつく
君が笑う顔を見たくて
幸せは君が贈ってくれる
たいそうな溜息の理由を聞きたいけれど
聞けるほど近づいてはいない
それがさみしい
大きなため息に理由はないけれど
あるとしたら君と話したいけれど
なんの話題もないところだろうか
僕は小さくため息をつく
君に聞こえない程度に
私はこっそり溜息をつく
あなたに聞こえない程度に
ふーーーーーーーーーー