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「恐怖の数字」
「恐怖の数字」
きれいな老女が見た目の美しさを褒められて
微笑みながら言うわ
年齢は数字なのよ
年を相応の見た目のワタシも同じ事を言うわ
でもね私の年齢が数字なのは
なんの価値もないから
若いからできる
もうそんなこともない
だって数字が上がったから
できることも増えたけど
できないことも増えていく
若いから知らなくても大丈夫
この年で知らないはどうなの
だって数字が上がったから
学んでいなくても知らないのは
恥だという無言の圧力がかかる
同じ年を折り返せるかどうかも
わからない数字が並び始める
そこにはなんの価値も無い
若さにはまるで永遠の価値があるかのように
今日も明日も数字は上がる
今日は若くても
明日はきっと
今日は大人でも
明日はもっと
下がることも無い
止まることも無い
数字を見ながら見たくない未来は見える
置いてきたモノを見るのか
これからつかむモノを見るのか
年齢は数字なのよ
微笑んだ女優の名前横から数字が消えた
ただの数字なのに




