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「良くも悪くも夏休み」
「良くも悪くも夏休み」
夏休み
ひまわりの水やりに出かけた
記憶の無い夏休み
夏期講習
日にやけても自転車で
何を習ったのか夏休み
プールに行こう
数時間の泳ぎと
その数倍の睡眠時間
花火をしよう
蚊取り線香も忘れずに
大人も一緒の夏休み
夏休みの終わり頃
思い出す宿題
慌てて帳尻を合わせる
いつだって思い出はキレイね
PTAか近所のお母さんが学校へ行って
しぶしぶ水をまいて
ぎっちり道からはみ出している
大量の自転車へ苦情の電話とその対応
思い出作りと名前をつけて泳ぎもしない
プールへと運んでいく
連続勤務の間の夜に数時間もない
父親に子供を渡して
ゆっくり座って花火の音だけを聞く
そして言われる
ああ 宿題忘れてる
いつだって思い出だけはキレイね
現実は溜息だらけ