22/219
「逃げ込め」
「逃げ込め」
君が一人なら
一人のままでも構わない
けれど
たくさんの人がいるのに
君が独りなら
それでもいいと
高貴な君も素敵だけれど
逃げても構わない
逃げても問題無い
どこに逃げ込めというのか
本の中に
電子の中に
音楽の中に
世界は広いけれど
広い世界に一人は君だけだけど
独りでいる必要はない
誰も手を差し伸べてくれないなら
自らほかの世界へ行くのだ
いつか戻ってこられる時間が来るまで
独りでいる必要はない
逃げることは弱いことだと
誰が言うだろうか
誰も誰も言わぬ