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「~食事2~私と幼子」
「~食事2~私と幼子」
何が良いだろうかと問うても
何の返事もない
いや返事をされても困る
こちらで用意するしかないのだ
これでいいのか
ああだめだ
あれはどうだ
今日はうまくいっても明日はダメ
細かく刻みながら
早く大きくなれと
呪文を唱えながら
口に運び
笑った顔にこのままでもいいかと
吐き出される顔に
泣きそうになるのはこちらだ
私の場合はこうだった
あの時はああだった
昔話を聞きながら
右から左からと文字がゆらゆら
多くのため息と
冷ますためのふぅふぅ
そのうち言うだろう
これが食べたい
だからといって
苦労が減るわけではないけれど