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「砕く」

「砕く」


人の髪が白くなっていくように

桜が咲いては散り

散っては咲く


私にとって蹴飛ばすほどの小石の問題が

大きな岩の前でこれをどう砕こうかと

思案している君と同じものか


本当は

石は私に任せろと言いたい

けれど

できることは蹴飛ばすだけで

先送りだけで砕けやしない


いつの日にか

君は砕くだろう

その時に

私はおそらくもういない

白い髪と桜を見ながら

新しい石を蹴り飛ばしも出来ずに

踏みつけることも出来ずに

よけながら去っていくだろう


いつの日にか

君が砕けなくとも

君の後ろには誰かが続く


そんなことをしてなんの意味がある

意味などいらぬ

あってもなくても砕くのだ


豆が蔓を伸ばすように

組み込まれた先を

君が砕くのだ


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