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「よれよれのスーツ」

「よれよれのスーツ」


寒いうちに現れる黒いスーツの

学生たち

同じような色と形で

若い子の顔なんて区別がつかない

向こうもきっと

オジサンの顔の区別などつかないだろう


明るいスーツ

同じような黒でも

少し明るいような気がするのは

顔のせいだろうか

華やかな化粧か

明るい色のストールか


一生着るスーツの人なんていない

一生着ないスーツも人も珍しい

けれどどちらでも

自分が選んだ道だから

切符を手に入れても

すぐに去る人も

すぐに去らされる人も

体を壊す人も

出てくる

長く着ている人の顔を見たかい

幸せそうな顔があるだろうか


そのうちわかる

スーツだけでは世界は動かない

それでもよれよれのスーツを

自分が着ているのは

自分が選んだから

いまでもこれでいいのかと悩むけれど

もうすこしで終わる

これを脱いで明るい色の服を着るのだ


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