142/221
「アナタへの手紙」
「アナタへの手紙」
お久しぶりです
覚えていらっしゃいますか
まだ若かったころ
昔アナタが亡くなる夢を見て
泣きながら起きた私に
アナタはこう言いました
それは長生きする夢だから
泣くことはないんだと
疑う私にあなたはただ笑うだけでした
それからはアナタが亡くなる夢を見ても
怖くは無くなりました
起きてアナタの顔を見るまでは
安心できませんでしたけど
アナタが本当に亡くなっても
私はまだ夢を見ます
でもやっぱり怖くないです
夢で会えるから
そして起きなくなりました
起きるとアナタがいないことがわかるから
そろそろ会いに行けそうです
長らくお待たせしましたが
その分土産の話も用意できました
私は最近別の夢を見ます
ワタシが亡くなる夢です
でも長生きする予定はありません
正夢であるように願います
そしてあなたに言います
疑った私が正しかったじゃないですかと