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「さようなら、キミ」
「さようなら、キミ」
毎日の
お疲れ様でした
お先に失礼します
そのセリフを笑顔で言われて
聞きたくないと背を向けた
大量のパソコンに埋もれて
キミのおでこしか見えなくても
そこにいると感じられるけれど
キミがいなくなると
なんとなく寂しい
笑顔で去られるのを見ると
もっと寂しい
だから僕は背を向けたけれど
どうして明日も会えるなんて
思ったんだろう
キミはいつだって去っていける
キミの思いとは関係なく
去っていく日はいつか来る
だから
キミの帰る姿に振り返らないことは
やめてみた
今日もさようなら
そして明日も会おう
寂しさは変わらないけれど
もっと寂しい日が来ても
きっと大丈夫なように
今日もさようなら