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「御縁とさようならと」
「御縁とさようならと」
春が来る
さようなら
もう会えないかもれないと嘆く
大丈夫
縁があれば
誰かがにんまりと笑う
ただし
いつになるかわからない
シワシワになった頃かも
もうお互いに忘れたあとかも
繋いでおきたいと願うなら
早めに縁を繋がなくては
携帯から目を上げて
それはただの道具で
縁を繋ぐ一部でしかないから
顔をあげて
縁を繋ぎたい人を探す
たとえ
さようならになったとしても
会えてよかったね
それはあなたの欠片だから
出会うのは石粉をけ飛ばすと同じ
それがゴミになるのか
ダイヤになるのか
決めるのは自分自身だ
春が来る
こんにちは
御縁が石になって転がっている